【IWJウィークリー31号】TPP年内妥結見送りも「新しい餌」を献上し続ける安倍政権 ~その先にある「経済植民地化」(ePub版・PDF版を発行しました!) 2013.12.16

記事公開日:2013.12.20 テキスト独自
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 秘密保護法、国家戦略特区、改正生活保護法…、日本のこれからに大きく影響を与える法案が、矢継ぎ早に成立した今臨時国会。

 岩上安身と IWJ 記者が1週間走り回って取材し、まとめた渾身レポートをお届けします!ダイジェストながら、巻頭言や読み物、スタッフ寸評を含め大ボリュームでお送りする本メルマガは、気になるところだけ「ななめ読み」も推奨です。

31号簡易もくじ

  1. STFダイジェスト
  2. 詳細もくじ
  3. 岩上安身のニュースのトリセツ
  4. ニュースSTF
  5. 好評連載 女子大生、内戦下のシリアに潜入す(第4回)
  6. スタッフ寄稿 ウクライナで何が起こっているのか
  7. 特別寄稿 ルワンダの「悪法」と秘密保護法の共通点(米川正子)
  8. 特別寄稿 (続)がれき広域化の闘いから見えたもの(青木泰)
  9. スタッフ寄稿 マジありえない共謀罪
  10. 特別連載 山中恒・山中典子共著『あたらしい戦争ってなんだろう?』
  11. 編集長の編集後記

1. 31号STFダイジェスト 12月7日(土)~13日(金)

★忙しい方も、ここだけ読めば一週間のIWJの動きがわかる!★

やむことのない秘密保護法への反対の声

 政府与党による強行採決で、6日に成立してしまった秘密保護法。しかし、「闘いはこれからだ」と、声を新たに、同法への反対の声は引き続き聞かれています。IWJも引き続き、秘密保護法を注視し続けます。

 「ものが言えない社会『秘密社会』は何をもたらすか」と題した日本ジャーナリスト会議主催の7日の集会では、秘密保護法案の可決を急ぎ強行した安倍政権の姿勢を批判するとともに、戦争と国家機密はワンセットであり、戦時体制へ移行しつつある動きに対しての強い懸念が示されました。

 集会に出席した早稲田大学の大日方純夫教授は、「日本はまさに今、戦争に備えて秘密保護法の拡大をしようとしている」と強調し、太平洋戦争における敗戦から、秘密保護法制定までの流れは、次の戦争の始まりを意味すると警鐘を鳴らしました。

 IWJではお馴染みであり、12月22日の「饗宴」にもゲスト出演していただく元外務省国際情報局長の孫崎享氏は、8日の京都での講演で、「安倍内閣は戦後最悪の政治集団」と酷評。安倍政権が秘密保護法の成立を急いだのは「米国との間に、同法成立の合意があったから」とずばり指摘し、10月3日に日米両政府が開いた「外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)」後の共同声明の中に、「秘密を守る法体制を整備することを(米国が)歓迎する」と明記されていたことを明らかにしました。

 政府の秘密保全法制への警鐘を鳴らし続け、日弁連秘密保全法制対策本部副本部長を務める海渡雄一弁護士は、9日、岩上安身の緊急インタビューに応じ、「政府与党の暴挙によって『バーナムの森』は動いた。彼らはこれから政権崩壊の日が近いことにおびえなければならない」と、安倍政権に立ち向かう姿勢を宣言。「この法案に誰が賛成して誰が反対し、誰が棄権したのか。次の国政選挙で賛成した人間は落とすような国民運動にしなければならない」と決意を新たにしました。

 政府与党が戦時体制への有事法制を着々と整備していることに対し、海渡弁護士は、「この話を聞いておびえている人もいるだろう。それが体制側の目的。これに対する我々の答えは『これでひるんではいけない』ということ。皆で渡れば怖くない。ひるまない人達を増やすことが大事だ」と強調しました。

日米中の三角関係と尖閣問題の核心

 日本の平和と安全を維持していくために取るべき姿勢とは――。日中関係悪化の大きな原因となっている尖閣諸島の領有権問題や、米中関係の急速な深まりにみえる経済的相互依存関係などについて、10日、横浜市立大学の矢吹晋名誉教授に岩上安身がインタビューを実施。日米中の怪しい三角関係を読み解く上で重要な事実が明らかになりました。

 矢吹教授は、外務省が公表している「田中角栄・周恩来会談」の記録で、尖閣諸島の棚上げを持ちかけた周首相に対する田中首相の返答が残されていないことから、当時の外務省中国課長・橋本恕氏が、田中首相の発言記録を削除したと指摘。橋本氏の証言が記されている文書から、周首相の「棚上げ」提案に田中首相も合意していた事実を明らかにし、「棚上げ」合意は確かに存在したことから、約束を反故にして現状を変更しようとしているのは日本側であると指摘しました。

 インタビューでは他にも、沖縄返還協定と尖閣問題の関係、「防空識別圏問題」における米中の思惑、中国経済に深く依存した米国経済の実態「チャイメリカ」など、非常に多岐にわたり、5時間にもわたる異例の超ロングインタビューとなりました。

 矢吹氏の「チャイメリカ」3部作は、新聞紙上で一切書評が出ていないとのこと。「これまでにこんなことは一度もなかった。日本のマスコミが自己検閲している」と、言論の自由、報道の自由が空洞化している現状に、危機感をあらわにしました。

 「これだけ、思いきり話して、表に出せたのはIWJだけ」と、矢吹氏自身が語った半ば「特定秘密」化されたインタビュー。貴重です!

2. 詳細もくじ

岩上安身のニュースのトリセツ
TPP年内妥結見送りも「新しい餌」を献上し続ける安倍政権 ~その先にある「経済植民地化」(IWJウィークリー31号「岩上安身のニュースのトリセツ」より) 2013.12.17

ニュース STF 〜Saturday to Friday~ 12月7日(土)~13日(金)

<7日 土曜日>
・音楽のチカラが通行人をデモ参加者へ 三宅洋平氏の呼びかけで「大デモ」開催〜テーマに拘らない「楽しい」デモ模索
・「TPPで日本の食文化が荒廃」~食の安全を考える~天笠啓祐氏講演会
・「安倍政権がいかにファシストであるかを明らかにした墓穴」有識者らが徹底批判

<8日 日曜日>
・TPP交渉からの脱退を呼びかける大行進~これでいいのか?! TPP 12.8大行動
・秘密保護法スピード成立の裏に、10月3日「日米安保協議」の影あり~「集団的自衛権の行使は戦争への道」孫崎享氏講演
・「ガレキをオブジェに─悲しみを笑顔へとひっくり返したい」~犬飼とも×阿部光平『ワタノハスマイル─笑顔になったガレキたち─』出版記念イベント

<9日 月曜日>
・「バーナムの森は動いた」秘密保護法強行採決は安倍政権の終わりの始まり ~岩上安身による海渡雄一弁護士緊急インタビュー
・「このままでは国民を裏切ることになる」江田憲司議員、川田龍平議員ら14名がみんなの党に離党届を提出――みんなの党離党会見

<10日 火曜日>
・外務省が削除した日中「棚上げ」合意の記録 尖閣諸島問題の核心について、岩上安身が矢吹晋氏にインタビュー
・「悪意をもって、お金が流されているのではないか」震災がれき広域処理の復興資金流用問題

<11日 水曜日>
・特定秘密保護法案、自民・中谷副幹事長「懸念されていた点は安心できる状態に」~外国特派員協会主催 記者会見
・「外からの意見で運用手順が変わるなら適合審査は成り立たない」規制委 田中委員長が新潟県の姿勢を批判
・今も続く「原因不明の慢性疾患」と「保養プログラム」 OurPlanetTV白石草氏がウクライナの低線量汚染地域での取り組みを報告~ウクライナ取材・帰国報告会

<12日 木曜日>
・「天国の日隅さんは『もっとちゃんとやれよ』と見守っている」~秘密社会がやってくる―情報流通を妨げる秘密保護法
・「トレモロされた日本」とは何か 田中角栄の遺産を「トレモロす」安倍政権
・「脱原発」発言の小泉元総理にエール 生活・小沢一郎代表は「子分か敵しか作らない人」~日本外国特派員協会主催 菅直人元総理 記者会見

<13日 金曜日>
・政府批判の許されないラオスで社会活動家が失踪 大使館前で人権NGOが抗議のアピール~ラオス大使館前 ソムバット氏拉致一周年 抗議の共同アクション&会見

好評連載
・女子大生、内戦下のシリアに潜入す(第4回)(取材:鈴木美優)

スタッフ寄稿
・ウクライナで何が起こっているのか(ゆさこうこ)

特別寄稿
【特別寄稿】ルワンダの「ジェノサイド・イデオロギー」法と日本の秘密保護法 ~共通する隠れた動機とは?(米川正子 元UNHCR職員・立教大学特任准教授) 2013.12.20

特別寄稿
【特別寄稿】がれき広域化の闘いから見えたもの(Ⅱ)~「腐敗の絆」と手を切るか、メディアの正念場(環境ジャーナリスト・青木泰)

スタッフ寄稿
・マジありえない共謀罪(原佑介)

特別連載
山中恒・山中典子著『あたらしい戦争ってなんだろう?』 第二章「ブッシュ大統領の『あたらしい戦争』」(IWJウィークリー31号より) 2015.2.14

編集長の編集後記
(編集長:岩上安身・今週のデスク:佐々木隼也)

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