【TPP】ウィキリークスが内部交渉資料を暴露 明らかになった米国の「横暴」と他国の「反発」 2013.12.10

記事公開日:2013.12.10 テキスト
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(野村佳男、佐々木隼也)

特集TPP問題

 年内合意か、見送りか。年内の「大枠合意」を政治決着するかに注目が集まっていたシンガポールTPP閣僚会合が12月10日、年内妥結に至らず閉幕した。各国は最終日の本日12月10日午後の全体会合では、「交渉継続」と「1月に再度閣僚会合の開催」を明記した共同声明を採択した。

 今回は、交渉がまとまった分野だけで「部分合意」に留める方向だが、難航分野の交渉を持ち越すことで、来年以降、妥結を急ぐ米国の要求はさらに強まる懸念もある。日本側も米国などに有利な、農産品5項目(聖域)の「低関税の特別輸入枠」を譲歩案として提示したという。

ウィキリークスが交渉の内幕を暴露

 実際の交渉内容はどうか。TPPは秘密交渉であるため、これまでその中身がほとんど明かされてこなかった。IWJはこれまでにも「「TPPで沿岸の漁業権が外資に奪われる」 ~山田正彦元農水相が岩上安身のインタビューで明かす衝撃のリーク文書 2013.11.28」、交渉会合にステークホルダーとして参加した識者へのインタビューや、「TPP賛否で揺れる米国の実情 ―日米の共同歩調で進む「知的財産権強化」の危険性 ~岩上安身によるトーマス・カトウ氏インタビュー 2013.11.18」など、米国の実情に詳しい専門家へのインタビューを試み、参加各国や、当の米国内で交渉への反発が強まっている状況を報じてきた。

 しかし12月9日、ウィキリークスが11月に続きリークした、TPP交渉の内部テキストには、これまで伝えられている以上の「米国と世界の溝」が鮮明に書かれている。

 リークされたのは、2013年11月6日付の「TPP:各国の立場」と、11月19日から24日まで米ソルトレイクシティ行われた首席交渉官会合後にまとめられた「TPPの現況」の2資料。IWJは、現在行われているシンガポール閣僚会合にも引き継がれている「2013年11月19−24日ソルトレイクシティ会合後のTPPの現況」に着目。重要と思われる箇所の仮訳を以下に掲載する。

米国と他国の埋まらない「溝」

 「知的財産」「投資」「金融サービス」の分野では。これまで伝えられてきた以上に、米国が強硬姿勢であることや、それに対して各国も頑なに反発している様子が、生々しく見て取れる。さらに日本が「聖域」と位置付けた「農産品5項目の関税撤廃除外」に対し、米国は「例外なき関税撤廃」を主張し、これに日本が何とか抵抗をみせている。

 さらに「医薬品」「原産地規則」「繊維」「衛生植物検疫」「環境」「法律と制度」などの分野で、交渉が難航している。そのほとんどで、米国の横暴と、それに対する各国の不平が根底に存在し、議論の進展を妨げている。

 驚くべきは自国の農産品輸出を支援する「輸出補助金」分野である。米国一国だけが、補助金撤廃に反発しているのだ。他国には例外なき規制緩和と自由貿易推進を迫り、自国の産業だけは例外として守る、米国の自分勝手な姿勢が改めて浮き彫りとなった。

以下、仮訳

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(…会員ページにつづく)

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