福島第一原発事故による被災者への支援を定めた「原発事故・子ども被災者支援法」の「基本方針案」の撤回と具体的施策の実現を求め、19日(木)、全国の自治体の議員で作る超党派の議連が、復興庁に対して意見書の提出を行った。
(IWJ・松井信篤)
福島第一原発事故による被災者への支援を定めた「原発事故・子ども被災者支援法」の「基本方針案」の撤回と具体的施策の実現を求め、19日(木)、全国の自治体の議員で作る超党派の議連が、復興庁に対して意見書の提出を行った。
■ハイライト
今回、意見書を提出したのは、「原発事故子ども・被災者支援法」推進自治体議員連盟。福島県いわき市をはじめ、全国各地から多くの自治体議員が参加している。この日の交渉には、国会議員から社民党の福島みずほ参議院議員も参加。復興庁側は、Twitter上での中傷により停職処分を受けた水野靖久参事官に代わり、佐藤紀明参事官が出席した。
復興庁が8月30日に発表した「基本方針案」は、借上住宅供与の期間延長や就労支援の強化といった支援の対象地域を、福島県内の33市町村に限定している。このような「基本方針案」に対して、自治体議連は、福島県外でも年間の累積被曝線量が1ミリシーベルトを超えるすべての地域に支援対象を拡大すべきだと復興庁側に要請した。
これに対し、復興庁の佐藤参事官は「自主避難者の数、原発からの距離、市町村の一体性などから総合的に判断した」と述べ、「基本方針案」に対する理解を求めた。党として「基本方針案」の撤回を求めている社民党の福島みずほ議員からは、「総合的判断という表現を、支援対象の切り捨てに使うのはおかしい」という声があがった。