2011年6月23日(木)、東京・御茶ノ水の明治大学リバティタワーで行われた緊急シンポジウム、「検察・世論・冤罪 Ⅱ」(羽賀研二氏出席)の模様。
(IWJテキストスタッフ・柴崎)
2011年6月23日(木)、東京・御茶ノ水の明治大学リバティタワーで行われた緊急シンポジウム、「検察・世論・冤罪 Ⅱ」(羽賀研二氏出席)の模様。
第一部はタレント羽賀研二氏の「恐喝未遂、詐欺容疑」での控訴審での逆転有罪判決を受けて、このケースが本当に起訴できるものなのかについて、羽賀氏の事件説明から始まった。1審では羽賀氏が未公開株を売った会社社長は株の元値を知っていたという証言に基づき、羽賀氏は無罪となった。しかし、その証言をした歯科医を検察は偽証罪で在宅起訴した。
これについて村木事件の弁護士であった弘中弁護士は、弁護側の証人が偽証かどうかは裁判の中で審理すべきものと指摘。無実を訴えると拘留が解けない「人質司法」の下で、証人を脅すような偽証罪による起訴というのは弁護側証人の妨害となり筋違いであり、それに加えた検察の「調書中心主義」、「メディアリーク」の三つの問題点を挙げた。
郷原氏は大阪府警第四課ははじめに恐喝で検挙しようとしたが、その後も会社社長は、羽賀氏への請求を断念していないので、詐欺で挙げようとしたのではないかと推測する。
佐藤弁護士は会社社長の請求根拠は「株価が上場後、購入金額を下回った場合」の損失補てん条項であり、上場してないので請求根拠がないと述べた。
八木氏は暴力団を使って羽賀氏を脅していた会社社長側が被害者になるという奇妙な事件である。また過去偽証容疑で弁護側の証人が逮捕された事件は無罪と結果が出ているとした。
第二部において、市川氏が警察と検察の競争心による、起訴のための起訴があること、羽賀氏は自分が取調べ中に受けた暴力について、山口氏は昔のストーリーありきの報道のひどさを語り、IWJ代表岩上安身は検察による司法記者クラブへのリークにより、被疑者が認めていない有罪を認めたとされ、そのまま流されてしまう報道が村木事件でも繰り返されていることを指摘した。