「ウクライナ政府のロシア系住民への弾圧やジェノサイドとウクライナ紛争の関係をどう見ているか?」IWJ記者の質問に「ロシアのウクライナ侵攻は事実。早く戦争をやめ、再び平和と繁栄がウクライナに戻ることを期待する」と玉木代表! 通りいっぺんの、操作された情報をうのみにした姿に落胆!~11.5 国民民主党 玉木雄一郎代表 定例会見 2024.11.5

記事公開日:2024.11.7取材地: テキスト動画
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(取材、文・浜本信貴)

 2024年11月5日午前9時30分頃より、東京都千代田区の衆議院第一議員会館にて、国民民主党の玉木雄一郎代表による定例会見が行われた。

 この日(11月5日)の午後2時からは、玉木氏と立憲民主党の野田佳彦代表との党首会談が行われた。また、翌週11月11日には、石破茂総理(自民党総裁)との党首会談も予定されている。

 会見冒頭、玉木代表は、「各党とも意見交換をしていきたいが、何より、私達が選挙で掲げた政策の実現ということを最優先に取り組んでいきたい」「基本政策の一致について、どのような協議が可能なのかどうか、こういったことを、改めて問題提起をしていきたい」と述べ、「石破総理に対しては、何といっても手取りを増やす経済政策、(額面年収が103万円を超えると所得税が発生する)『103万円の壁』の引き上げ等については、求めていきたいと思っている」と語った。

 続いて、質疑応答となった。各社記者からは、企業団体献金の廃止、「103万円の壁」の見直し、1月7日に予定されているエマニュエル駐日米国大使との面会、日米地位協定の見直し、高圧経済、政治改革、米大統領選の結果が日本の政治に及ぼす影響、野党連携、石破政権の支持率、そして、11月11日に召集される予定の特別国会における首班指名選挙など、広範な質問が行われた。

 IWJ記者は、「ウクライナ紛争」について、以下の通り、玉木代表の認識を聞いた。

IWJ記者「ウクライナ紛争について、玉木代表の意見をうかがいます。

 ウクライナは、2014年のユーロマイダン・クーデターにより、親ロシア的なヤヌコビッチ政権が倒され、親欧米的な政権に変わると同時に、ドンバス地方など、ウクライナ東部のロシア系住民、ロシア語話者に対する差別と迫害が始まりました。

 ロシア語は公用語から外され、年金支給は停止、公職のロシア語話者は解雇され、路上では、ウクライナのネオナチによる暴力、「ポグロム」と呼ばれる集団的殺戮が行われ、それでも ネオナチは処罰されない、といった弾圧が横行しました。

 ドンバスのロシア系住民は、高度な自治を求め、ウクライナ政府の弾圧に抵抗し、ドンバス戦争が始まり、8年間にわたるこうした挑発を経て、2022年にロシア軍が介入し、現在に至っています。

 玉木代表は、ウクライナ政府と軍、そしてネオナチによるロシア系住民への弾圧やジェノサイド、そういったものと、現在のウクライナ紛争の関係をどのように見ていらっしゃるでしょうか。ご教示ください」

 この質問に対し、玉木代表は次のように答えた。

玉木代表「ちょっと、質問の趣旨がよくわからなかったのですが、とにかく、ロシアがウクライナに侵略・侵攻したことは事実ですし、早くですね、この戦争をやめて、再び、平和と繁栄がウクライナに戻ることを期待していますし、国際社会として、平和の回復について、日本としても、貢献できるところはしっかり貢献していくべきだと考えています。

 以上です」

 ロシアがウクライナに侵攻したことは、玉木代表の答弁にもあるように、ひとつの厳然たる事実である。

 だが、そのロシアのウクライナ侵攻という事実の背後には、2014年から8年間にわたってウクライナ政府が行ってきた、ロシア語話者への差別やジェノサイドがあったという、「もう一つの事実」があるということは、残念ながら伝わらなかったようだ。

 また、「ちょっと、質問の趣旨がよくわからなかったのですが」という言葉は、2014年から2022年に至る、ウクライナでのジェノサイドの事実を認識していらっしゃらない、ということのように思えた。

 経産省出身の玉木代表は、内政への見識はおありになれど、外交・安全保障への関心は自民党レベルと同様、低いのではないかと思わずにはいられなかった。

 玉木代表の会見の詳細については、ぜひ全編動画を御覧いただきたい。

■全編動画

■IWJ記者質問シーン

  • 日時 2024年11月5日(火)9:30〜
  • 場所 衆議院第一議員会館(東京都千代田区)
  • 主催 国民民主党

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