2020年8月31日、東京都港区の原子力規制委員会で、「第368回核燃料施設等の新規制基準適合性に係る審査会合」が開催された。
会合では、青森県六ケ所村にある日本原燃株式会社のMOX燃料の加工施設と再処理施設に対する設備工事認定などが審査された。
日本原燃はこれらの申請を2014年から行っているが、度重なる申請の不備などで、審査会合も長期化している。
審査会合では、原子力規制庁から「本日の説明でも(申請対象の)類型化が完全に終わっていない。まだ精査中とか、確認中という説明があった」「類型化がしっかり終わっていないという状況にもかかわらず、申請については、早いものについては10月に申請するという」との指摘があり、日本原燃の考え方に疑問の声が相次いだ。
会合の最後にあたり、審査会合の座長を務める田中知(さとる)・原子力規制委員は「本日指摘があったように、いまだに類型化等の前提となる対象設備の整理すら出来ていないなど、原燃が予定している時期までに適切な審査を行うためには相当の改善が必要であるような印象を受けた」と述べ、長期化する審査に対する原燃の態度に対し、苛立ちを隠さなかった。