世界の選挙や選挙制度が日本にとってのヒントになる。日本の選挙制度のあり方をもう少し良い方向に変えていくために、外国の制度を参考にすべき!~8.12 変えよう選挙制度の会・8月例会『韓国の選挙とその制度について』 2020.8.12

記事公開日:2020.8.26取材地: テキスト動画
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(取材・文:浜本信貴)

 2020年8月12日(水)、東京都新宿区神楽河岸のセントラルプラザにて、午後6時30分から、「変えよう選挙制度の会」の主催により、8月例会「韓国の選挙とその制度について」が開催された。

 この日の例会では、「変えよう選挙制度の会」代表の田中久雄氏より、「韓国の選挙とその制度について」の報告が行われ、その後、参加者との質疑応答となった。

 田中氏は報告の冒頭、「この会で、何度か世界の選挙や選挙制度について取り上げてきたが、そのそれぞれに、日本にとって参考になるようなヒントが多々ある。日本の選挙のあり方、制度のあり方を検証するというか、振り返って、それをもう少し良い方向に変えていくためには、やはり、外国の制度というのが、非常に参考になると思ってやってきた」と、月例会の意図について説明した。

 田中氏は、続けて、「今年の2月に韓国で総選挙が行われた。これは議員選挙だが、これについて触れ、振り返ることで、日本の選挙について考えてみたい」と述べ、「韓国の選挙制度は色々とダイナミックに変わっている。政治的に色々な問題を抱えてきたという歴史的な問題もあるが、選挙制度もそのたびごとに変えられてきたという事情がある」と述べた。

 田中氏のこの日の報告は、今年2月の総選挙を例にとって進められた。韓国の選挙・選挙制度の特徴を簡潔に紹介すると以下のようになる。

韓国の選挙と選挙制度の特徴

・その時々の大統領が自らの地位の維持や国会への影響力行使を目論むため、選挙制度が頻繁に変わる。
・韓国では、大統領選挙が第一義的に重要な選挙であり、国会議員選挙は二次的なものと位置づけられている。
・韓国では、地域間の対立が社会的分裂の大きな要因の一つとされており、大統領選や国会議員選挙でも地域によって大きな結果の違いが生じる。例えば、1960年代の朴正煕大統領の自身の出身地である嶺南地方への経済的優遇や全斗煥大統領時代の1980年の光州事件への弾圧などが有名。
・韓国の政党は大統領になるための道具としての側面が大きく、大統領または大統領候補者を中心とする政党の創設、改編、離合集散が頻繁に起こる。もともと韓国の政党は、イデオロギーや政策の違いよりも、地域性と政治家との縁故によるつながりが強固だと言われている。

 「変えよう選挙制度の会」の次回の月例会は、「日本の政治制度」をテーマに9月10日(木)東京都新宿区神楽河岸のセントラルプラザ(今回と同じ場所)にて、午後6時30分からの開催される予定である。


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