「原発廃炉・暮らしと健康を守る郡山市民の会」結成のつどい/基調講演:佐藤栄佐久氏 2012.2.19

記事公開日:2012.2.19取材地: テキスト動画
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 2012年2月19日(日)、郡山駅前ビッグ・アイで行われた、「原発廃炉・暮らしと健康を守る郡山市民の会」結成のつどい/基調講演:佐藤栄佐久氏」の模様。

 主催は「原発廃炉・暮らしと健康を守る郡山市民の会」。冒頭、佐藤真人クロイツ芸術学院長のフルート演奏。次に「ふるさと」の合唱、代表の名木昭氏から開会のあいさつ。原正夫郡山市長のあいさつ。佐藤栄佐久氏の講演。坪井正夫氏(桑野協立病院長)のチェルノブイリについて、3人の母親、農業経営者、弁護士それぞれの報告。

■全編動画

  • 日時 2012年2月19日(日)
  • 場所 郡山駅前ビッグ・アイ(福島県郡山市)

 冒頭、佐藤栄佐久前福島県知事は「原子力帝国にドイツはならなかったが日本はなったとドイツ人が言っている。これだけの事故が起きて民主的な国家になると思ったが今までと同じように強力な体制でやろうとしている」と述べ、知事になった理由として、「当時金丸さんを中心に何人かで知事を変えていた。民主主義の危機だと考えて立候補した。

 知事になったテーマは競争から共生へ、人と自然の共生、地域間の共生、世代間の共生、民族宗教価値観の共生、複数主義、一極集中の排除」であるが、原発問題でこれらは目茶目茶になったと批判した。そして、原子力災害対策本部の議事録がないことについて、「旧ソ連でさえ議事録が残っていた。事故を故障と隠蔽する記録があった。日本は混乱していたからといって残さなかったというその程度の国だ」と原子力に関しての国の停滞性を強調した。

 また、内部告発を東電に流した経産省は東電の社長が4人辞めたのに誰もやめず、保安院という検査機関を経産省内に作ったことについて、「これは警察と泥棒が一緒にしたようなものだ。その結果がこの事故だ」と怒りをあらわにした。

 坪井正夫桑野協立病院長はチェルノブイリの現場視察報告で、「チェルノブイリは我々の未来ではないが、原発を廃炉撤去できなければ同じになる」とまず結論を述べ、「ソヴィエト連邦はチェルノブイリ事故によって潰れた。国が潰れたと言う違いがある。情報公開も遅れた。当時のベラルーシやウクライナは日本のような充実した放射線医学も技術もなかった」などの一般論による比較をした。

 母親報告では「父は収穫した米は汚染されているかも知れないから食べない。他県産のものを食べた方がいいと言った」という発言、農家からは「福島の農産物が安くなってしまった」という訴え、弁護士からは「損害賠償請求をするためには実情調査が必要。政策提言をしていきたい」などの提言があった。

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