2015年1月18日に投開票の民主党代表選挙に、長妻昭・元厚生労働相、細野豪志・元幹事長、岡田克也・代表代行(立候補届出順)の3氏が立候補を表明、1月7日、民主党本部で共同記者会見を開いた。
民主党は、この後、一般党員・サポーターならびに地方自治体議員による郵便投票、および1月18日に開催される臨時党大会における国会議員ならびに公認予定候補者による直接投票によって、新代表を選出する。
(IWJ・薊一郎)
※1月12日テキストを追加しました。
2015年1月18日に投開票の民主党代表選挙に、長妻昭・元厚生労働相、細野豪志・元幹事長、岡田克也・代表代行(立候補届出順)の3氏が立候補を表明、1月7日、民主党本部で共同記者会見を開いた。
民主党は、この後、一般党員・サポーターならびに地方自治体議員による郵便投票、および1月18日に開催される臨時党大会における国会議員ならびに公認予定候補者による直接投票によって、新代表を選出する。
記事目次
■ハイライト
昨年2014年12月の衆院選を通して有権者から民主党に対する訴えかけを聞いたという長妻氏は、民主党に強い危機感をもっていると語る。有権者からの声は大きく3つあると述べた。
1つ目は、格差の拡大。「人の能力を潰しておいて、何が成長だ」という安倍政権の政策に対する市民からの批判を受け、「格差は限界にきている」と長妻氏は語る。
「格差を是正して、人の能力を発揮できるような環境・社会を作ることが、日本全体の活力を大きく引き出し、全体のパイを拡げていく。それこそが人への投資で、民主党が目指す道だ」
長妻氏は、政府による適切な分配により格差を是正していく必要性を強く訴えた。
2、3点目は、「最近、きな臭い動き、戦前の臭いが出てきた。何とか変えて欲しい」という声と、「民主党は何をしたいのかわからない。もっとしっかりしろ」という声だったと長妻氏は語る。
「空気で一気に」戦争のできる国に傾く政治状況を批判し、「他の野党の皆さんが、民主党に移って」くるような野党第一党としての民主党の役割を長妻氏は強調した。
また、代表に立候補した理由を問われると、「私は、明確に日本を良くする社会像を持っている。格差の問題が腹に落ちている」と語り、格差是正を解消する政策立案に自信を示した。
代表選において、「2年前から準備してきた」という細野氏は、「もう一度この国を立て直したい。このままでは、この国の民主主義が危ない」と語り、安倍政権による政権運営を批判した。
「国会閉会中、野党が活動できない時に、閣議決定のみで集団的自衛権行使を容認したことが、典型的事例だ。
今こそ、民主党を再建して、政権を目指すことで、この国の民主主義を守りたい」
細野氏は、政権を目指す熱意をこのように語り、続けて、民主党として掲げる政策理念としての「共生と多様性」を説明した。
「まず第一に、共に生きる社会を目指す。社会保障が、今危機的状況に立たされている」
細野氏は、大学時代に周囲に助けられたという自身の経験を語り、助け合い、共に生きるという「共生」を第一の政策理念として挙げた。二点目として、細野氏は「多様性こそ強さだ」と語る。
「人々の生き方、家族のあり方も多様に、血縁主義に偏らない、多様なあり方を目指していく。またLGBTと呼ばれる人々も活き活きと活躍できる社会を目指す」
細野氏は、多様性こそ社会の強さをもたらすと訴えた。
また、党運営について、「過去と決別し、厳しい態度で退路を絶ったリーダーの姿勢」を示す決意を表明した。
これが民主党再建の「ラストチャンス。先頭に立ちたい」と語る岡田氏は、「民主党の原点回帰」を掲げる。
「民主党は多様な人々の結集だったが、今では多様性が失われてしまった」
岡田氏は、民主党の多様性を復活させたいと訴える。
ただし、民主党内の意見の幅を党の長所とするも、「決めたらきちっと守る民主党でありたい」と語り、厳しい党内秩序を求めていく考えを示した。
また、「民主党が野党第一党として、いつでも政府首班を出せる。国会で堂々と首相と議論できる」ことを民主党として目指していく姿勢を示した。
(…会員ページにつづく)