2014年3月18日(火)夜9時半、台湾で学生らが首都・台北(タイペイ)にある立法院(国会)に突入、占拠した。人数はおよそ200人。このニュースは日本でも報じられた。しかし、現在4日目を迎える占拠の模様や、今も台湾全土で膨らみ続けている抗議行動の様子は、あまり伝えられていない。一方、ネット上では大きな話題となっている。国会を占拠した学生らは、その国会内の様子を24時間ぶっ続けで、Ustreamやニコニコ動画を使って世界中に生配信している。
【Ustream】台湾立法院占拠24時間中継
IWJでは、この国会占拠と、立法院周辺で巻き起こっている抗議の模様を伝えるべく、現地の人間とコンタクトを取り、協力を得て取材を続けている。台湾の学生らは、なぜこのような行動に出たのか、そして今台湾では何が起こっているのか。岩上安身のTwitterアカウント(@iwakamiyasumi)で速報として伝え続けている抗議の状況を、以下、ドキュメントで掲載したい。 速報開始は、国会占拠3日目をむかえつつあった、3月20日未明から。
3月20日午前4時〜21日午前4時
現地からのレポートでは、国会占拠直後から、多くの市民が台北へ向かっているという。無料のバスも絶えず出続け、各地の大学の先生たちも、「立法院へ抗議に向かうなら授業を欠席しても欠席扱いにしない」、と言っているという。現地スタッフは、「みんな、民意を無視して勝手に交渉が進められていることに怒っているんです。私の友人も立法院に突入して中で籠城しています。学生たちは馬英九総統が出てきて話し合いをするまで引き下がらない、立て籠もりを続けると言っています」と語った。
台湾の学生らが国会での発行手続きを阻止しようとしている「サービス貿易協定」とは、具体的には2010年に中台で発効されたFTA、経済協力枠組み協定(ECFA)の一部である。この協議には「中国の企業家は台湾の銀行にお金を払うことで、台湾に移住でき、ビザの更新も無制限に行える」とする条文が盛り込まれている。一方、台湾の企業家も中国への移住が可能だが、会社の株式の51%を中国政府に渡さなくてはならない、という極めて不平等なものとなっている。このため、台湾の中小企業からは、「中国資本に潰される」などと懸念の声があがっていた。
また、移住が簡単になることから、「このまま台湾が中国に組み込まれてしまうのでは」との声も上がっている。
馬総統は昨年6月、「議会での審議を経ずに」この協議に調印。その後、野党の要望で協議の見直しを行っていたが、2014年3月17日、時間切れを理由に審議を強引に打ち切った。この強行が多くの反発を呼び、学生らの議会乱入・占拠につながった。学生たちは協定の撤回や馬総統との面会などを要求しているが、3月22日19時現在、馬総統からの公式な見解は出されていない。
ドキュメント3月21日へ続く。
※続きはこちら 【ドキュメント台湾国会占拠(2)】「非暴力をつらぬく」膨れ上がる抗議参加者 〜中国系メディアは恣意的な印象操作を展開
IWJでは、IWJ台湾Chから、今も台湾全土で行われている抗議行動の模様を、現地市民の協力を得て、散発的に中継し続けています。「持久戦」の様相を呈してきたこの事件。明日(3月23日)には、原記者が現地に飛び、生々しい抗議の模様や現地市民の声を、出来る限り中継し、お届けします。この問題は、中国を米国に置き換え、ECFAをTPPに置き換えたら、非常によく似た構図となっています。IWJは苦しい財政状況ですが、可能な限り伝え続けたいと考えています。取材が持続できるよう、どうか緊急のご寄付、カンパのほど、そして会員登録をよろしくお願い致します。
反対しているのは政府の不透明なやり方、何時も台湾を狙って占領したい中国に対して、馬總統のやり方は確か
我々にとって ”出売台湾” と思われる。
馬總統は 国民党出身で 彼は彼にとって生まれ付の”神聖な使命”は着いてます 所謂中国統一の夢、 しかし
台湾大半の人々に対して これは最も怖い夢である。
学生さんの抗争 応援します。