2014年12月11日17時30分から、東京電力で定例記者会見が開かれた。福島第一原発2号機海水配管トレンチの閉塞工事状況について、グラウド(充填剤)を累計2095立法メートル注入し、完成が近づき慎重な作業段階に入ったことが報告された。また、トレンチからの水抜きは一度も行っておらず、凍結止水の意義が問われている。
国会での審議が不十分なまま強行採決され、いまだに国論を二分している「特定秘密保護法」が、12月10日午前0時に施行された。
国家安全保障会議(日本版NSC)や外務省、防衛省、警察庁など19の行政機関が、「秘匿すべき」と判断した特定秘密40万件以上について、秘密を漏らした場合に最高10年、秘密を知ろうとした者も最高5年の懲役に処される。今月12月1日に共同通信が行った調査では、「国民の『知る権利』に配慮する内容に改正すべきだ」、「廃止すべきだ」と応えた人がそれぞれ18.2%と40.1%だった。
※2月14日テキストUPしました!
「安全保障は、国民全体で考えてほしい。美しい海を埋め立てて辺野古に基地をつくることは、やめてもらいたい」──。
沖縄県の知事に就任した翁長雄志氏は、初日の就任式のスピーチで、米軍普天間基地の名護市辺野古への移設について、改めて反対の意思を表明した。
宜野湾市にある米軍普天間基地の移設問題が最大の争点となった、2014年11月の沖縄県知事選挙で、名護市辺野古への移設推進を訴える現職の仲井真弘多氏に、約10万票の差をつけて初当選した翁長雄志氏が、12月10日、沖縄県庁に初登庁して就任式を執り行った。
特集 総選挙2014
「自民党が300議席を超えようが、怖くない」――。
安倍総理の判断により、急転直下のスケジュールで始まった、今回の衆議院選挙。野党による受け皿作りの体制が整わないうちの解散だったためか、自民党が単独で300議席を獲得して圧勝するのではとの観測が出ている。
自民圧勝のムードが漂っているが、水面下では、野党連携の動きも消えていない。民主党と維新の党は候補者の調整を行うなど選挙協力で合意し、小沢一郎氏が代表を務める生活の党からは、鈴木克昌幹事長と小宮山泰子国対委員長が民主党に復党した。
「自民ひとり勝ち」と言われるなか、かつて政権交代の実現を目指して自民党を離党し、2009年にそれを実現させた小沢一郎氏は、今後の野党連携についてどう考えているのか。小沢氏は、「自民党が300議席を超えようが怖くない。野党がしっかりとした受け皿を作ることが大切だ」と語る。
特集 総選挙2014|特集 戦争の代償と歴史認識
衆議院議員総選挙が公示された翌日の2014年12月3日、新外交イニシアティブ(ND)が、東京都内の法政大学市ヶ谷キャンパスでシンポジウムを開催した。タイトルは「安倍政権の歴史認識を問う ―『戦後レジームからの脱却』と日本外交―」。
これは、12月14日投開票の今回の衆院選で「歴史認識」が争点になっていないことを問題視したもの。スピーカーのND理事で法政大学教授の山口二郎氏は、第2次安倍晋三政権のスタートを受けて、日本社会が右傾化したことは明瞭だとし、安倍首相が再選された場合、日本の外交に楽観シナリオを描きにくいと表明した。