日刊IWJガイド・非会員版「英独仏がウクライナ紛争の停戦とは真逆の行動に! フランスはフランス外人部隊の第三旅団をウクライナへ派遣!? その真の狙いとは?」2024.5.17号~No.4229


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~中国習近平主席の訪仏で、ウクライナ紛争の停戦と平和を望むと、中仏両国が合意したと見えたのに、言葉とは裏腹に、EUの中核国の英独仏がウクライナ紛争の停戦とは真逆の軍拡行動に乗り出す! フランスはフランス外人部隊の第三旅団をウクライナ領内へ直接派兵!! ドイツはリトアニアに部隊を増派、さらにドイツ国内で徴兵制も検討! 英国は長距離ミサイルをウクライナに供与し、実戦ですでに使用!(前編)

■「IWJしか報じていない情報」が、日々、増えてきています! しかしIWJへのご寄付・カンパは、昨年11月から今年4月までの6ヶ月間連続して目標に未達で、不足額は合計972万3789円にもなります! 7月末の期末まであと3ヶ月! 全期間を通じて目標未達となると、IWJは活動できなくなる可能性が高くなります! 有料会員登録と、ご寄付・カンパで、どうか財政難のIWJが期末までに赤字を解消し、独立メディアとして報道・言論活動を継続できるよう、皆さまの強力なご支援をよろしくお願い申し上げます!

■【中継番組表】

■中国は経済だけでなく外交でも存在感を発揮! イスラム教徒を2分していたスンニ派のサウジアラビアと、シーア派のイランとを「和解」させたように、今度は中国の仲介によって、同じパレスチナ人の政治勢力なのに、ガザ地区とヨルダン側西岸地区に分断されているハマスとファタハが北京で会合! 分断されているパレスチナ人勢力を融和へと後押しし、「戦後」をになうべきパレスチナ統一政府を樹立し、パレスチナとイスラエルの「二国家共存」を目指す姿勢を鮮明にし、実行に移す!!「ハマスの殲滅」を名目として、実際にはパレスチナの民間人の絶滅と土地の略奪を支援し続ける米国の姿勢よりも、現実的な、本来あるべき外交の姿では!?

■<IWJ取材報告>ガザ出身者が東京・都心で訴えるデモ!「学ぶ時間は終わり! 今は怒りの時間! 民衆蜂起の時間!」~5.11 URGENT ACTION:THE INTIFADA MARCH(緊急アクション:インティファーダ・マーチ)
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■はじめに~中国習近平主席の訪仏で、ウクライナ紛争の停戦と平和を望むと、中仏両国が合意したと見えたのに、言葉とは裏腹に、EUの中核国の英独仏がウクライナ紛争の停戦とは真逆の軍拡行動に乗り出す! フランスはフランス外人部隊の第三旅団をウクライナ領内へ直接派兵!! ドイツはリトアニアに部隊を増派、さらにドイツ国内で徴兵制も検討! 英国は長距離ミサイルをウクライナに供与し、実戦ですでに使用!(前編)

 おはようございます、IWJ編集部です。

 欧州の「反動性」が際立ってきました。

 明らかに正義のないイスラエルに加担するだけでなく、ウクライナ紛争においても、とりわけ欧州の中心国、英仏独が、停戦とは真逆の行動に出ているのです!

 明らかになってきたことは、3点あります。欧州は、第1に、ともかくこの紛争の停戦や平和を求めようとしないこと。

 第2に、ロシアとウクライナの2ヶ国間の紛争を、2ヶ国間の紛争で終わらせるつもりはなく、欧州各国とも軍拡を行い、自軍の軍事力をロシアへ差し向けて、この戦争の枠組みそのものを「欧州対ロシア」へと拡大を目指していること。

 そして、第3に、表面的に「和平」を求める言葉が時折、用いられても、それはまったく信用ならない、ということです。

 欧州の中でも、もっとも矛盾した支離滅裂とも言える動き方をしているのが、マクロン大統領のフランスです。

 本日は、まず、マクロン大統領の異様とも思える言動に焦点をあてて、その分裂症的な「外交・内政の問題」をお伝えします。

 マクロン大統領は、2月26日に開かれたウクライナに関するパリ会議の席上で、これまでのハト派的姿勢から180度転換して、タカ派的な姿勢に転じ、ウクライナへのNATO部隊の派遣の可能性に言及しました。

 この、ウクライナ領内へのNATO派兵発言は、あまりにも重大な発言です、ウクライナを戦場として、NATO軍がロシア軍と戦えば、それがもはやウクライナ・ロシア間の紛争ではありません。

 集団安全保障体制をとるNATOは、どこか加盟国一国が攻撃された時、全加盟国への攻撃だとみなし、全加盟国軍が「敵」を叩き潰しにいくことになっています。フランスの部隊とロシアの直接戦闘の実現は、即、NATO軍対ロシアの対決を意味するのです。

 直近では、5月2日付『エコノミスト』のインタビュー(4月29日にパリのエリゼ宮においてフランス語で実施、『エコノミスト』が英訳)の中で、マクロン大統領は、2月26日に突如タカ派になった理由を次のように述べています。

 「私が2月26日に再開したかったのは、有名な戦略的曖昧さであり、プーチンに、我々の決意を確信させ、プーチンが我々の決意を考慮しなければならないようにすることです」。

※Emmanuel Macron in his own words (English)(エコノミスト、2024年5月2日)
https://www.economist.com/europe/2024/05/02/emmanuel-macron-in-his-own-words-english

 さらに『エコノミスト』に「ウクライナに地上軍を派遣する可能性について、あなたが述べたことを支持しますか?」と聞かれて、マクロン大統領は、次のように答えています。

 「もちろんです。以前から申し上げているように、私は何も(全面核戦争をも!?)排除していません。我々が対峙している相手が何も排除していないからです。

 間違いなく、我々は自分たちの行動の限界を定義することに慎重すぎました。相手はもはや限界を持たず、侵略者なのですから! 我々の能力は信頼されることであり、支援を続けることであり、ウクライナが抵抗する手段を提供することです。(後略)」。

 要するに、マクロン大統領が2月26日以降、明確にしたのは、フランス軍の行動の限界を慎重に定義することを止めて、地上軍のウクライナ派遣や、ウクライナでの武器製造、ウクライナでの訓練、ベラルーシとモルドバの国境の保護強化、ウクライナ国内での保守整備の実施、さらに、(ロシアへ向けての)中距離ミサイルに関する新しい連合の設立など、ウクライナ紛争に「戦略的曖昧さ」言い換えれば、「やるとなったら、どこまでもやるぜ、限界なんてこちらにはないぜ」という、核戦争までをも「排除」しない、「チキンレース」へもちこむことだったのです。

※Emmanuel Macron in his own words (English)(エコノミスト、2024年5月2日)
https://www.economist.com/europe/2024/05/02/emmanuel-macron-in-his-own-words-english

 これは、ロシアから見れば、明らかな、核兵器を含む、実力行使の脅迫であり、マクロン大統領自身も、これが脅迫であることを認めているのです。

※Threat of sending Western troops to Ukraine necessary―Macron(RT、2024年5月2日)
https://www.rt.com/news/596886-macron-troops-ambiguity-ukraine/

 しかも、マクロン氏のこの脅迫は、単なる脅し文句ではなく、現実的で具体的な派兵計画を伴っています。

 こうしたNATOは、米国を筆頭として、欧州各国32ヶ国が加盟しています。

 核を保有する世界最大最強の米国と、英仏の核保有国、それ以外に29ヶ国の加盟国をもつ世界最大の軍事同盟がロシアへ攻撃をかける準備に入り、直接対決を迫っているというわけです。

 わかりやすく、ケンカに例えて考えてみましょう。

 32人のグループには、致死的な武器(核兵器、ケンカならば銃器)を持つ者が3人いて、対するは同じく致死性の武器を持つ者がたった1人。

 32対1の構図での戦闘です。

 武器は1名の方は多勢に無勢で勝ち目はなく、リンチに等しい対決構図です。

 となれば、むざむざ死ぬわけにはいかないこの1名は、「致死的な武器」をつかわずにはいられません。袋叩きにされ殺されるだけだからです。

 元米国防副次官スティーブン・ブライエン氏は、5月6日付のサブスタック『武器と戦略』の中で、マクロン氏の派兵計画を次のように述べています。

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 4月のご寄付・カンパは、122件、395万7500円でした。これは、月間目標達成率の99%です!

 惜しいことに、あと1%、4万2500円あれば、4月は月間目標額を達成できていました! でも、これまでの未達の月には、目標額の半分以下の月もありましたし、これはほぼ達成したといってもいい金額です。

 ご支援してくださった皆さま、本当にありがとうございます!

 しかし、今期第14期、IWJへのご寄付・カンパは、11月から4月まで、6ヶ月連続で目標金額に到達しなかった、という重い事実は残ります。この6ヶ月間の不足額の合計は、976万6289円です。零細な企業であるIWJにとって、非常に厳しい赤字額です!

 IWJは収支を合わせるべく、徹底的に支出を減らす努力を、今も続けています! オフィスを移して、スモール化することも模索中です! そうやって支出を減らしても、収入が減り、赤字が積み上がっていけば、活動が続けられなくなります!

 もし、7月の期末まで、これ以上目標に達しない月があれば、年の半分が未達確定となってしまい、財源不足は深刻な上にも深刻で、IWJは、本当にこの先、活動できなくなってしまう可能性が出てきました。

 第14期の期末である7月末まで、5月を含めてあと3ヶ月です! ぜひとも、期末までの間に、不足分の972万6289円の赤字分をなくし、少なくとも収支をトントンにさせてください!

 第13期は、2000万円を超える赤字でした。この時は、私、岩上安身が、老後の蓄えを崩してピンチを切り抜けました。しかし、2年連続大幅な赤字となると、私、岩上安身個人にも、もうこれ以上、投じる私財はありません!

 以前にも書きましたが、私には、進行性の難病の線維筋痛症で、ほぼ寝たきりに近い娘がいます。

 賃貸のアパートで療養している彼女のために終の住処を、これから用意してあげなければなりませんし、生活費を出せる小さな物件も用意しておかないと、死ぬに死ねません。

 「ジャーナリズムバカ一代」として、すべてをなくすまで赤字経営を続けて、破産とともに「前のめりに死ぬ」などということは、自分の中の「人の親」という「情」が許さず、赤字が手に負えなくなるほど膨らんだなら、倒産の前に、誰にも迷惑をかけないよう、自らの手でIWJをたたみ、娘のために何かしら残せるようにするつもりです。

 もともとは健康に生まれ育ち、国立看護大学校出て、看護師としてはつらつと働き、自活もしていた娘が、20代で発病し、働くこともできなくなり、年々病状が悪化して、ついには障害手帳をもつに至ってしまった彼女に、何の罪もありません。

 ですので、私は、残念ながらIWJとともに心中することはできません。倒産する一歩手前で、未払いの給与や売掛、債務がないように始末して会社を自分の手で解散しますし、人様に迷惑のかかるような最後にはしない、と覚悟を定めています。

 ただ、余力ある限り、自らのジャーナリストとしての使命・天命から逃げ出すようなことはいたしません!

 世界と日本が未曾有の危機に直面しており、既存ジャーナリズムが機能しない現状だからこそ、最後の一歩手前まで、真実を伝える、ジャーナリズムの本道を貫き通します!

 皆さまのご支援のある限り、全力で前進を続けます!

 5月は、5月1日から13日までの13日間で、30件、128万2400円のご寄付・カンパをいただいています。これは、5月の月間目標額の32%にあたります。ご支援くださった皆さま、ありがとうございます!

 今月こそ、なんとか月間目標額の400万円に届きますよう、また、できれば目標額以上のご支援をいただき、積み重なっている今期の1000万円近い目標不足分を、期末の7月末までに削ってしまい、収支がマイナスにならないよう、有料会員登録と、ご寄付・カンパで、財政難のIWJへの強力なご支援をよろしくお願い申し上げます!

 また、ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードをお願いします!

 また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、会員番号は変わりませんので、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です!

※会員の再開、新規会員登録はこちらからお願いします。
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※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です(各金融機関ごとに口座名が非統一ですが、どれも、各銀行の仕様に従ったもので、間違いではありません)。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 どうぞ、皆さま、権力に対し、一切忖度しないで真実をお伝えする独立メディアIWJの存在意義と必要性について、多くの人に口コミでも、SNSを通じてでも、広めてください!

 また、4月30日に発行した【IWJ号外】にも、ぜひご注目ください! 米国の既存ジャーナリズムの惨状が、クリス・ヘッジズ氏らによって、報告されています。これは日本のジャーナリズムの惨状と重なります。ヘッジズ氏らも、市民に直接支えられる独立メディア形式へと移行しています。

※【IWJ号外】クリス・ヘッジズが、「米国内の新聞9000紙のうち3000紙近くが廃刊し、4万3000人の新聞記者が失職」と米国の既存ジャーナリズムの惨状を報告! 唯一の光明は独立メディア! 2024.4.29
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522859

 IWJもまた、市民に支えられる独立メディアとして、2010年12月にスタートして、13年5ヶ月となります。

 最初は、ライブ・ストリーミングのサービスがユーストリーム・アジアという会社によって、初めて日本で可能になったばかりのタイミングで、東電会見や大臣会見などの中継・実況を先駆的に行いました。

 他に同様のストリーミングを、多チャンネルで同時平行で行うネットメディア等は存在せず、IWJは「パイオニア」的な存在であったと自負しています。

 しかし、ご存知の通り、ライブ・ストリーミングはその後、ツイキャスその他で、スマホで手軽に行えるようになり、今日では、あらゆるSNSでライブや動画配信が可能となっています。メディアの技術進化のスピードは、凄まじいのひと言です。

 こうした技術進化の結果、現在では動画やライブ配信コンテンツがあふれかえるようになり、IWJだけがライブ・ストリーミングを行なっているわけではなくなりました。

 ですが、その間もテキストメディアとしてのIWJを時間をかけて充実させてきており、岩上安身によるインタビューも、1154回を数えるまで、回を重ねております。

 ジャーナリズムとしての「本道」を決して忘れず、重点となるテーマが変わり、情報伝達の手段や機器は変わっても、お伝えしている報道・論評のコンテンツは、むしろ充実していっているとすら、自負しています!!

※シリーズ: 岩上安身インタビュー
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/series/iwakami-interview

 また、特に昨今は、日米欧の「先進国」グループ内の情報だけでなく、これも急激な変化を見せている国際情勢に迫り、特に、成長著しい、グローバル・マジョリティにまで視野を広げて、翻訳のスピードと量を上げ、激動する国際情勢を先取りしてお伝えし続けてきました。

 その理由のひとつには、ウクライナ紛争やコロナ問題など、権力からの圧力がかかってのことか、既存のテレビ・新聞など、記者クラブメディアの報道が、硬直した「官報」化し、西側諸国全体が「大本営発表」をたれ流すような「異常な事態」が「日常」化してしまったためでもあります。

 「IWJしか報じていない情報」が、いまだにあります。それどころか、「米国の利益のための『代理戦争』を待望する勢力」によって、自立した報道への権力からのコントロールが強まり、「IWJしか報じていない情報」は、技術的進化とは反対に、逆に増えつつあるのが現実なのです!

 IWJは、どれだけ孤立しようとも、その孤立は一時的なものであり、隠されたり、ごまかされたり、歪められたりしたプロパガンダは必ずほころぶ、と確信しています。

 10年前の2014年の「オデッサの惨劇」について、事件発生当時、IWJでは事件自体の事実を報じていました。

※【岩上安身の「ニュースのトリセツ」】オデッサの「惨劇」、緊迫続くウクライナ東部 米国はウクライナを「戦場」にするのか(IWJウィークリー48号より)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/138337

 5月8日付けのこの日刊IWJガイドでお伝えしたように、この「オデッサの惨劇」に、当時のトゥルチノフ大統領代行や、アヴァコフ内務大臣、ナリヴァイチェンコ保安庁長官、パルビー国家安全保障・国防会議長官らが関与していたことを、ウクライナの元野党政治家メドヴェドチュク氏が証言しました。

※スクープ! ロシア系住民48人がネオナチに虐殺された「オデッサの惨劇」から10年が経過! ウクライナの元野党政治家メドヴェドチュク氏が、当時のトゥルチノフ大統領代行、アヴァコフ内務大臣、ナリヴァイチェンコ保安庁長官、パルビー国家安全保障・国防会議長官らの関与を証言! 現場で作戦を指揮した手下のパリツィアは、その功績で直後にオデッサ州知事に任命された! 2014年のクーデター以降、この10年間、ウクライナ政府とネオナチが犯してきた、ロシア系住民への虐殺の一端が明るみに! 日本の新聞・テレビを含む西側メディアが徹底的に封印してきた ロシア系住民へのジェノサイドの真実が今、暴かれる!
(日刊IWJガイド、2024年5月8日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240508#idx-4
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53477#idx-4

 記者クラブメディアで、この「オデッサの虐殺」の真実を報じたものは、ほとんどありません。

 その後も、ウクライナ軍による、東部のロシア系住民への武力攻撃に対しても、ほとんど真実を報じていません。

 8年経ってからロシア軍がしびれを切らして、ついに介入を決めた2022年2月以降も、ウクライナ政府やネオナチが、国内の少数民族であるロシア系住民への差別・迫害・殺戮といったジェノサイドについては、日本政府と日本のメディア、日本の知識人の多くは、だんまりを決め込んでおり、もう10年以上経ちます。

 こうした「沈黙」自体が、消極的な犯罪です。

 さらにネオナチそのものであるアゾフを、「我々はネオナチではない」「我々は愛国者である」と当のアゾフ司令官に言わせる、プロパガンダそのもののインタビューをたれ流すテレビ局もあらわれました。これは「沈黙」以上の、報道の力を用いた積極的な犯罪です。

※【IWJ速報4月24日】ロシア「『ロ軍が化学、生物、核兵器を使用』と、米国政府が挑発を準備」と発表! TBS『報道特集』はアゾフ司令官の胸の「ナチス親衛隊のマーク」にぼかしを入れ、アゾフ連隊を「ナチスでない」と紹介! 2022.4.25
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/505063

※テレ朝「アゾフ連隊」司令官インタビューは「アゾフはネオナチでない」との誤った放送! 岩上安身が批判ツイート連投!「ネオナチではないと。では、この司令官の胸のマークは何だ?」そこにはナチスの紋章が! 2022.5.24
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/506221

 我々IWJは、こうした「犯罪」的なプロパガンダに決して加担せず、乗せられもせず、安きに流れることなく、真実を報じ続ける、茨の道を、今後も歩き続けます。

 どうか、そうしたIWJの独立性、独自性をご評価いただき、今後も活動が続けられますよう、応援をお願いしたいと存じます。

 よろしくお願いします!

 岩上安身拝

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◆中継番組表◆

**2024.5.17 Fri.**

調整中

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◆中継番組表◆

**2024.5.18 Sat.**

調整中

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

IWJ提供映像使用! 朝鮮人虐殺の実相に、膨大な日韓の取材と欧米含む新史料で迫る!!~5.13 韓国ドキュメンタリー映画『1923 関東大虐殺』特別試写~6,661人の叫喚が聞こえますか~製作者挨拶とトークディスカッション
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/523102

小池百合子東京都知事の学歴詐称疑惑が再燃する裏で、小池チルドレンが区長の千代田区で「第2の森友問題」ともいえる官製談合と職員自殺事件が起きていた!~岩上安身によるインタビュー第1157回ゲスト ジャーナリスト・『アクセスジャーナル』編集長 山岡俊介氏
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522938

福島県に住む母親の一人が、「マイクオフ」容認の神ノ田環境保健部長に委員辞任を要求!~5.10 第51回 福島県「県民健康調査」検討委員会
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/523139

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■中国は経済だけでなく外交でも存在感を発揮! イスラム教徒を2分していたスンニ派のサウジアラビアと、シーア派のイランとを「和解」させたように、今度は中国の仲介によって、同じパレスチナ人の政治勢力なのに、ガザ地区とヨルダン側西岸地区に分断されているハマスとファタハが北京で会合! 分断されているパレスチナ人勢力を融和へと後押しし、「戦後」をになうべきパレスチナ統一政府を樹立し、パレスチナとイスラエルの「二国家共存」を目指す姿勢を鮮明にし、実行に移す!!「ハマスの殲滅」を名目として、実際にはパレスチナの民間人の絶滅と土地の略奪を支援し続ける米国の姿勢よりも、現実的な、本来あるべき外交の姿では!?

 中国外交部は、4月29日、パレスチナ自治政府のファタハと、ガザで民主的に選ばれた政党であるハマスの両代表団が、統一パレスチナ政府の樹立について話し合う会合を、北京で行ったことを明らかにしました。30日付『アルジャジーラ』などが報じています。

※Rival Palestinian groups Fatah and Hamas meet in China(ALJAZEEAR、2024年4月30日)
https://www.aljazeera.com/news/2024/4/30/china-says-palestinian-rivals-hamas-and-fatah-met-for-talks-in-beijing

 ファタハは、パレスチナ自治政府を主導し、ヨルダン川西岸地区を統治していますが、汚職が横行し、その腐敗ぶりに対抗して、支持を集めてきたのがハマスです。

 2006年1月の第2回パレスチナ立法評議会選挙で、対イスラエル武装闘争継続を標榜するハマスが、過半数の議席を獲得し、ハマス主導の自治政府内閣が成立しました。しかし、イスラエル軍のガザ侵攻、米国の介入工作もあって、PLO主流派のファタハとハマスが分断され、内部抗争が激化し、パレスチナ人同士の衝突で多数の死者が発生しました。

 その後、ファタハ、ハマス等パレスチナ諸派が参加する「挙国一致内閣」を樹立するための協議が重ねられ、2007年2月、サウジアラビアの仲介で、非ハマス系閣僚を多数含めた挙国一致内閣が成立しました。

 しかし、ファタハとハマスの対立は再び激化し、ハマス部隊は、ガザ地区内の大統領府や保安警察本部を占拠、ガザ地区全域の掌握を宣言しました。

 アッバース大統領は、パレスチナ自治区全域を対象に緊急事態を宣言し、ハマスを排除した緊急内閣を成立、パレスチナ自治区はアッバース大統領側が統治するヨルダン川西岸地区と、ハマスが支配するガザ地区に分断されました。

 この2007年以来、ヨルダン川西岸地区を統治するPLOを率いるファタハと、ガザを統治するハマスの分断が続いています。

※パレスチナ概況(外務省、2009年3月)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/plo/kankei.html

 パレスチナ人同士が対立し、争っていては、イスラエルが行っているガザ地区でのジェノサイドを阻止する上でもマイナスになります。さらに「戦後」の統治体制も見えてきません。

 恒久的な停戦への第一歩は、ファタハとハマスが和解し、統一パレスチナ政府を樹立し、「戦後」を担うことのできる政権に育てなければなりません。

 ファタハとハマスの両代表団の、統一パレスチナ政府の樹立についての会談は、2月にモスクワで開催された会談に続くものです。

 『アルジャジーラ』のユリア・シャポバロワ記者は、2月29日に、この会談は少なくとも3日間続いた、と報じています。会談の日程は明確には示されていませんが、会談の様子を写した2月12日付の写真が添えられていることから、その前後に開催されたものとみて間違いはないでしょう。

 シャポバロワ記者は、「今回がこの種の会談としては、4回目である」とし、「ロシアは明らかに、パレスチナ諸派間の和解達成を支援しようとしている」と付け加えています。

 ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、「モスクワはパレスチナ人がイスラエルと交渉できるよう団結することを望んでいる」と述べました。

※Palestinian unity on agenda as Hamas, Fatah leaders meet in Moscow(ALJAZEEAR、2024年2月29日)
https://www.aljazeera.com/news/2024/2/29/palestinian-unity-on-agenda-as-hamas-fatah-leaders-to-meet-in-moscow

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 米国とイスラエルは、ハマスの排除や殲滅を求めていますが、中国やロシアの立場は、ハマスをテロ組織ではなく、抵抗運動として認め、PLO(ファタハ)とともに、パレスチナの戦後を担う政権に参加させようとするものです。こうした中露の姿勢は、グローバル・マジョリティを代表するものです。

 中国やロシアは、パレスチナ国家とイスラエルの「二国家共存」を支持しています。そのために、まず、ファタハとハマスの和解と統一パレスチナ政府の樹立を目指す姿勢は、「ハマスの殲滅」を掲げるイスラエルのジェノサイドを支援し続ける米国の姿勢よりも、はるかにまともであり、『聖書』にもとづく選民思想や「神の約束した地」という妄想に酔いしれている宗教シオニズム(ユダヤ教にも、キリスト教にもいる原理主義者兼法治を踏みにじる植民地主義者)よりも、はるかに現実的であり、本来の外交のあるべき姿であると思われます。

■<IWJ取材報告>ガザ出身者が東京・都心で訴えるデモ!「学ぶ時間は終わり! 今は怒りの時間! 民衆蜂起の時間!」~5.11 URGENT ACTION:THE INTIFADA MARCH(緊急アクション:インティファーダ・マーチ)

 イスラエル軍がパレスチナ・ガザ南部のラファへの攻撃を続ける2024年5月11日、東京の繁華街で、「URGENT ACTION(緊急アクション)」と銘打たれた、イスラエルの侵攻に反対するデモが、パレスチナ出身者等の呼びかけで行われ、日本の若者など多数が参加しました。

 夕方6時、渋谷と原宿の中間の山手線沿いにある神宮通(じんぐうどおり)公園では、パレスチナの旗がはためき、続々と人が集まりました。

 冒頭のスピーチを行ったアイーダさんは、パレスチナのガザに、第一次インティファーダ(パレスチナ人の民衆蜂起)と同じ、1987年に生まれました。そこから今回のデモを「インティファーダ・マーチ」と名付けたといいます。スピーチは英語で行われ、和訳されました。

 彼女は、これまでのスピーチでは、聴衆にガザの現状を伝えるため、周到な準備をしてきたが、「今回のスピーチでは同じことはしません」として、次のように激しく訴えました。

 「もう、学ぶ時間は終わりです! 今は怒りの時間です! 今は立ち上がる時間です! 今は叫ぶ時間です! 今は復讐をする時間です! 今は民衆蜂起、インティファーダの時間です!」。

 呼びかけに聴衆は声を上げ、拍手で応えました。

 「私の家族たちは、何のために死んだのでしょうか? パレスチナ人は、何のために殺されたんでしょうか? パレスチナの子供たちは何をしたというのでしょうか?

 何のために、皆さんは立ち上がっているんでしょうか?

 今こそ、皆さんの声を使って、この7ヶ月、使ってこなかった声を使って、立ち上がる時です」。

 アイーダさんは、聴衆自身の行動について問いかけました。

 「私の言葉を聞いて、『目覚めた、素晴らしい言葉だ』などと言わないでください。もう、そんなことはどうでもいいです。私が知りたいのは、あなたは、パレスチナのため、パレスチナの子供たちのために、何をしていますか?」。

 「もう、『パレスチナ解放、フリー、フリー、パレスタイン(FREE PALESTINE)』とばかり言うことに、疲れ果てました。私たちは今、怒りを示すために、行進を行います」。

 スピーチの最後には、アラビア語による祈りが捧げられました。

 「アッラー、ガザで抑圧されているムスリムの兄弟、姉妹たちとともにいてください。アッラー、彼らの血を、お守りください…」。

 その後、数百人に上る参加者は、公園通りから渋谷駅前、青山通り、表参道、明治通りでデモを行いました。

 土曜の夜、東京のファッショナブルな消費の中心エリアで、「フリー、フリー、パレスタイン」「インティファーダ、インティファーダ」「ボイコット、イスラエル」「川から海まで、解放するまで」等のシュプレヒコールが響き続けました。

 詳しくは、全編動画を御覧ください。

※ガザ出身者が東京・都心で訴えるデモ!「学ぶ時間は終わり! 今は怒りの時間! 民衆蜂起の時間!」~5.11 URGENT ACTION:THE INTIFADA MARCH(緊急アクション:インティファーダ・マーチ)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/523076

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 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

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IWJ編集部(岩上安身、六反田千恵、尾内達也、浜本信貴、木原匡康)

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