┏━━【目次】━━━━
┠■はじめに~<本日の岩上安身によるインタビュー>ウクライナ紛争は、今年春から夏にかけてさらなる「激戦」へ!? それとも「停戦」!? 米国の覇権と威光が劇的に低下し、世界で「脱米国依存」が加速する中、日本はどう動くべきか? 本日午後3時から、岩上安身による元外務省国際情報局長・孫崎享氏インタビューをフルオープンで生配信します!
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┠■IWJは創業以来、最大の経済的危機に直面しています! 3月の最終日までのご寄付額が確定しました! 3月のご寄付件数は132件、175万5400円でした! 月間目標額390万円の45%に相当します! 毎月、累積赤字が増え続けている状況ですが、4月こそは少なくとも月間目標額390万円を達成できますよう、また累積の不足分を少しでも減らせますよう、緊急のご支援・ご寄付・カンパのほど、どうぞよろしくお願いします!
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┠■「フランスと米国が中国に停戦を要請!! って、何なのそれ? 聞いてないよ~。日経もNHKも死んでも報道しませんね」「頼りになるのはIWJだけです」ご寄付者様からメッセージをいただきました! ここに感謝を込めて紹介させていただきます!
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┠■【中継番組表】
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┠■この国は、情報操作による不正義に覆われている!!『BBC』が故・ジャニー喜多川氏による所属タレントの少年たちへの性加害を報じてから1ヶ月あまり、日本の大手メディアは一切沈黙!「文春裁判」では2004年に最高裁でジャニー氏の「淫行」が認定されていながら、刑事責任は問われず! あからさまな圧力はかけず、自主的な忖度を求めるメディア支配はいつまで続くのか!?
┃
┠■混迷の政治家女子48党、大津綾香党首を除名し、立花孝志氏が「代表権のない党首」に復帰したと発表! 一方、大津氏は「承認していない。私が党首」と主張し、立花氏による「不明瞭な資金の流れを調査する」と表明!
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┠■<速報!>統一地方選2023前半戦、道府県知事選挙・政令指定都市市長選挙結果!
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┠■<岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』復刻連載(その49)>第三部 権力のはらわた「第九章 ロシアは独裁者を待っている―― 一九九二年三月 ――」(part4)
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┠■IWJ書店新刊入荷! ジャーナリスト田崎基氏の直筆サイン入り!!『ルポ 特殊詐欺』を10冊限定で、IWJ書店から販売いたします!
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┠■【インターン(短期の方は無給実働なし研修見学のみ・中長期希望の方は実働、報酬あり)募集】IWJでは、テキスト班・パワポ作成担当班・動画班・WEB班など各部署で、ご本人の希望と適性を見た上での部署で、春休み期間中に研修したり、働いていただいたりするインターンを募集しています。
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■はじめに~<本日の岩上安身によるインタビュー>ウクライナ紛争は、今年春から夏にかけてさらなる「激戦」へ!? それとも「停戦」!? 米国の覇権と威光が劇的に低下し、世界で「脱米国依存」が加速する中、日本はどう動くべきか? 本日午後3時から、岩上安身による元外務省国際情報局長・孫崎享氏インタビューをフルオープンで生配信します!
おはようございます。IWJ編集部です。
岩上安身は本日午後3時から、元外務省国際情報局長の孫崎享氏へのインタビューを行います。インタビューはフルオープンで生配信いたします。
孫崎氏は今年1月28日、徳間書店より、評論家の副島隆彦氏との共著『世界が破壊される前に日本に何ができるか』を上梓されました。
※世界が破壊される前に日本に何ができるか(徳間書店)
https://www.tokuma.jp/book/b620331.html
同書のあとがきで、孫崎氏は、日本は「明らかに戦争をする国に向かって動いている」として、こうなった理由を「リベラル勢力、護憲グループの怠慢によると思う」と指摘。そして、ウクライナ問題については「『武力行使反対』を唱えるだけでなく、和平の道を提示しなければならないのだ」述べています。
他方、今年に入ってから、中国を中心に、世界情勢が大きな動きを見せています。2月24日に中国が、ロシアとウクライナに対し停戦を呼びかけ、12項目の和平案を発表。3月10日には中国の仲介により、サウジアラビアとイランが外交関係の正常化に合意。しかもサウジとイランは、4月6日には北京で外相会談を行い、共同声明も発表しています。
同じ4月6日には、北京で、フランスのマクロン大統領と欧州連合(EU)のフォン・デア・ライエン欧州委員長と、習近平国家主席との3者会談も行われています。
また、それより前、3月30日には、スペインのサンチェス首相が北京で習近平主席と首脳会談を行いました。11月にショルツ首相が北京で習近平主席と会談したばかりのドイツも、ベアボック外相が4月中に訪中すると見られています。
マクロン大統領の訪中については、フランス大統領府が5日、「マクロン大統領がバイデン米大統領と電話協議し、ウクライナでの戦争終結加速に向けて、中国の関与を求める立場で一致した」と発表しています。
また、上海石油天然ガス取引所(SHPGX)では3月28日、中国国営石油会社「中国海洋石油公社」とフランスの「トータル・エナジー」社が、初の人民元決済でのLNG取引を行いました。
こうして、外交・安全保障でも国際通貨でも、中国が米国の覇権の一部を代替しつつある中、実質的にウクライナ軍を支えてきた米国では、下院で、ウクライナ紛争の継続を求めない議員の多い共和党が多数を占め、バイデン・民主党政権によるウクライナへの資金提供が、今後もこれまでのように続くかは、見通せなくなってきています。
米国の望む単独覇権の維持か、中露その他が主張する多極化された世界への移行か、日本はどちらの道に進むのか。膠着状態のウクライナの戦況がどうなるかも含め、孫崎氏にお話をうかがいます。
詳しくは、ぜひ本日の生配信をご視聴ください。
仮に、その日の都合で観られなくても、会員になっていただければ、一般会員なら2ヶ月以内、見逃し配信を自由な時間に観られますし、サポート会員ならば、いつまでも、いつでも好きな時にコンテンツを無期限で視聴できます!
※会員のご登録はこちらからお願いします。
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
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【IWJ_YouTube Live】15:00~
岩上安身による 元外務省国際情報局長 孫崎享氏インタビュー
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured
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■IWJは創業以来、最大の経済的危機に直面しています! 3月の最終日までのご寄付額が確定しました! 3月のご寄付件数は132件、175万5400円でした! 月間目標額390万円の45%に相当します! 毎月、累積赤字が増え続けている状況ですが、4月こそは少なくとも月間目標額390万円を達成できますよう、また累積の不足分を少しでも減らせますよう、緊急のご支援・ご寄付・カンパのほど、どうぞよろしくお願いします!
いつもIWJをご支援いただきまして、誠にありがとうございます。
3月の最終日までのご寄付額が、確定しました!
3月のご寄付件数は132件、175万5400円でした。月間目標額390万円の45%に相当します。
厳しい経済状況の中、ご寄付をお寄せくださった皆さま、誠にありがとうございました! しかし、3月は月間目標額の65%、214万4600円が不足となりました。
ぜひ、皆さま、今月4月こそは、まずは月間目標額を達成できますよう、どうぞ緊急のご支援をお願いいたします!
4月は、1日から6日までの6日間でいただいたご寄付は、20件、84万4000円です。これは月間目標額の22%にあたります。
累積の不足額を少しでも削れるように、引き続き、どうぞご支援をお願いします!
IWJの内部留保も底を尽き、キャッシュフローが不足したため、私、岩上安身が、個人的な私財から、IWJにつなぎ融資をいたしました。
私がこれまでにIWJに貸し付けて、まだ未返済の残高は約600万円。これにつなぎ融資1000万円と合計すると、IWJへの私の貸し付け残高は約1600万円にのぼります。
私の貯えなどたかがしれていますから、この先も同様の危機が続けば、私個人の貯えが尽きた時、その時点でIWJは倒れてしまいます。
皆さまにおかれましても、コロナ禍での経済的な打撃、そしてこのところの物価上昇に悩まされていることとお察しいたします。
しかし、ご寄付が急減してしまうと、たちまちIWJは活動していけなくなってしまいます。IWJの運営は会員の方々の会費(最近の流行語ではサブスク)とご寄付・カンパ(最近の用語でいえばドネーション)の両輪によって成り立っていますが、それが成り立たなくなってしまいます。
2023年、「新たな戦争前夜」を迎えて、私、岩上安身とIWJは、少しでも正確な情報を皆さまにお届けできるように、その結果として、日本が戦争突入という悲劇に見舞われないように、無謀な戦争を断固阻止するために全力で頑張ってゆきたいと思います。
2月、ピューリッツァー賞を受賞した経歴をもつ、米国屈指の独立調査報道ジャーナリストであるシーモア・ハーシュ氏が、米国が、ノルウェーと協力し、ドイツとロシアを直接つなぐ天然ガスパイプライン・ノルドストリームを爆破したという驚愕のスクープを出しました。日本の新聞・テレビなどのメインストリーム・メディアは、一切このスクープを報じませんでした。
IWJは、全文の仮訳を進め、全4回を号外でお送りしました。
※【IWJ号外】ドイツとロシアを結ぶ天然ガスパイプライン・ノルドストリームを爆破したのは、米国だった! ピューリッツァー賞を受賞した米国の最も著名な独立調査報道ジャーナリスト、シーモア・ハーシュ氏が大スクープ!(その1~4)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e3%82%b7%e3%83%bc%e3%83%a2%e3%82%a2%e3%83%bb%e3%83%8f%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%83%a5
私は、ロシア軍がウクライナに侵攻して1年となる2月24日の岸田総理会見で、ハーシュ氏のスクープについて岸田総理に直接、質問しました。
私が「日本政府は、このノルドストリーム爆破疑惑について、独自に検証や調査を行なっているのでしょうか?」と質問したのに対し、岸田総理は、「米政府は完全なるフィクションであるという評価をしております」「ノルウェー外務省もナンセンスと言っています」「多くの国においてこうした記事に関しては、否定的な評価がされている」とはぐらかし、日本政府・日本国総理としての独自の判断を示しませんでした。
※【IWJ代表:岩上安身質問】ノルドストリーム爆破疑惑について、日本は独自に検証や調査を行なっているのか?岸田内閣総理大臣記者会見-令和5年2月24日(Movie IWJ)
https://www.youtube.com/watch?v=9uUrTxr_Mss
※はじめに~岩上安身が岸田総理に対して会見で質問!~(日刊IWJガイド、2023年2月25日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51926#idx-1
このウクライナ紛争は、ロシアを弱体化させるための米国主導の戦争です。
ハーシュ氏のスクープが事実であれば、米国は、同盟国のドイツも多額の出資をしたノルドストリーム・パイプラインを爆破し、ドイツとロシアの仲を引き裂き、ウクライナを戦場にして、欧州とロシアの友好的な関係を完全に破壊し、欧州に天然ガスと石油を高値で売りつけて市場を奪い取ったということになります。
つまり、米国は「敵国」のロシアだけでなく、米国の重要な同盟国であるはずのドイツにも大損害を与えた疑いがあるのです。これが真実であるならば、同盟国への重大な背信であり、裏切りです。犠牲を払わされたドイツと同じく、同盟国とは言いながら、ジュニア・パートナー(主権のない従属国)扱いされている日本も、同じ目にあわされる可能性があります。
IWJでは、独自のIWJ検証レポートで、ドイツとロシアを直接結ぶノルドストリームの建設を米国政府・議会が何度も妨害してきた経緯から、完成したもののウクライナ紛争の勃発と制裁によって使用できなくなり、さらに爆破に至るまで、断続的に連載してお伝えしています。
この経緯を知ると、ウクライナ紛争以前から、米国はノルドストリームの完成と開通を何としても阻みたいと思っていたという事実が明らかになります。
岸田文雄総理は、1月早々、昨年末に閣議決定した「改定版安保3文書」を携えて訪米、バイデン大統領と会談し、日本の軍拡をバイデン大統領から賞賛されて鼻高々でした。
国会での議論と承認がなされなくても、「安保3文書」を閣議決定し、米国からの承認があれば軍拡のアクセルを踏んでしまう岸田政権は、日本の主権を米国に丸投げしたも同然です。米国を守るために日本が代わりに犠牲となり、日本は米中の「代理戦争」の戦場とされてしまいます。
上記の24日の岸田総理会見で、私は、「米国は誠実な同盟国なのかどうか、疑いの出ている中、日本の安全保障を米国に丸ごと委ねていていいのか」、「有事の際の自衛隊の指揮権まで米国に渡してしまっていいのか」と問いました。
岸田総理は「自衛隊及び米軍は、各々独自の独立した指揮系統に従って行動をする、これはいうまでもないこと」などと、自衛隊の指揮権はあたかも米軍から独立して存在しているかのように述べました。
しかし、この総理の発言は、事実と異なります。従来の幕僚長を事実上廃止し、新たに米軍との「統合司令部」を設置する「安保3文書」の改定は、自衛隊を米軍の司令下におく「2軍」にしてしまうものです。
自衛隊が米軍と司令部を統合してしまい、自身で状況判断するための目と耳(情報衛星他)をもたず、独自に判断する頭(内閣に直結し、米国から独立した司令部)をもたない、そんな日本が、安全保障において、米軍から独立した主権をもつ、といくら岸田総理が口先だけで言っても、自衛隊のおかれたリアルな現実を国民に説明していることにはなりません。
3月28日、「安保3文書」の改定を踏まえ、防衛費を大幅増額した2023年度予算案は、政府案どおり成立しました。
※令和5年度予算(財務省)
https://www.mof.go.jp/policy/budget/budger_workflow/budget/fy2023/fy2023.html
日本は、このまま米国追従を続け、米国の単独一極覇権を支えるために、日本自らは世界最悪の財政危機に直面しているというのに、米国の要請に従って、軍拡という重い財政支出を重ねてゆくのはあまりに愚かではないでしょうか!?
そもそも日本が依存している米国は、誠実な、信頼に値する同盟国といえるのでしょうか!?
日本は、米国への依存から脱却をはかり、独立した主権国家として立つべきです。同時に、エネルギーと食料の自給ができず、資源をもつ他の国々からの海上輸送に頼らなければならない「島国」であるという「宿命」を決して忘れず、国外にそもそも「敵」を作らない、多極的な外交姿勢をめざすべきではないでしょうか?
皆さまにはぜひ、マスメディアが真実を伝えない、こうした問題について、IWJが追及を続けてゆくために、どうか、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。
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店番号 057
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城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル
ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ
IWJホームページからも、お振り込みいただけます。
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どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!
岩上安身
■「フランスと米国が中国に停戦を要請!! って、何なのそれ? 聞いてないよ~。日経もNHKも死んでも報道しませんね」「頼りになるのはIWJだけです」ご寄付者様からメッセージをいただきました! ここに感謝を込めて紹介させていただきます!
ご寄付者様からメッセージをいただきました。
メッセージひとつひとつに、岩上安身が返信を書かせていただきます! ぜひ嬉しい励ましのメッセージ、あるいは、ご質問やご提案などにもお答えしますので、お寄せください! ただし、会員の方で、ご寄付者様からのメッセージのみとさせていただきます!
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フランスと米国が中国に停戦を要請!! って、何なのそれ? 聞いてないよ~。(※1)
日経もNHKも死んでも報道しませんね。NHKは、今日もどうでもいいビバウクライナ話で朝を汚しておりました。目が腐るのですぐ消しました。
頼りになるのはIWJさんだけです。先日の藤和彦さんのインタビューも大変勉強になりました。(※2)
些少ですが、寄付いたしました。これからも期待しています。
(N.T.様)
(※1)はじめに~中国が今、世界史を動かしている! 習近平国家主席はフランスのマクロン大統領、欧州連合(EU)のフォン・デア・ライエン欧州委員長と3者会談を行う。李強総理は欧州を米国と切り離して一つの「文明圏」と見なし、中国という文明圏と手を結ぼう、と大胆な提案! 同時に、イランとサウジアラビアの外相が、この同日、中国の北京において会談し、それぞれの国の大使館と領事館を再開することに合意!(日刊IWJガイド、2023.4.8号)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52102#idx-1
(※2)「海外にエネルギー資源を依存している日本は『絶対に戦争のできない国』」~岩上安身によるインタビュー第1115回 ゲスト 現役経産官僚・経済産業研究所コンサルティングフェロー 藤和彦氏 2023.3.29
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/515038
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N.T.様
ありがとうございます!
急激に、基軸通貨ドルの絶対的だったはずの地位が揺らいでいます。世界各地で、貿易決済通貨をドルから自国の通貨や貿易相手国の通貨、そして中国の人民弊に変える動きが始まっています。
中国の停戦提案を支持するかのように、マクロン仏大統領とフォン・デア・ライエン欧州委員会委員長が訪中しました。中国は明確に、「欧米」とひとくくりにされるEUと米国の結びつきに対し、くさびを入れ、「欧州と中国は、2大文明圏。2つの文明圏同士、手を結ぼう」と呼びかけ、米国が固執するウクライナ紛争の継続に対しても、停戦・和平の側に欧州がつくように働きかけました。
中国は同時に、長年対立していたシーア派の盟主イランと、スンニ派の盟主サウジを和解させ、それを中国の北京で発表しました。経済力だけではなく、外交力も中国が米国を上回ったことを見せつけた出来事でした。
中東産油国が中国へとなびくことの、日本への影響の大きさをなぜ、日本のマスメディアは真剣に報じようとしないのでしょう!? 日本は石油などの化石燃料のエネルギー資源をほぼ100%輸入に頼っており、そのうち石油は9割以上を中東からの輸入が占めています。
「台湾有事は日本有事」などと、軽率な旗を振り、台湾の独立をめぐって中国と米国が戦争するなら、日本もただちに参戦する、といった非現実的な妄想が充満している我が国ですが、中国と中東が手を結んだ時、日中が戦うならば、中東からの日本への石油輸入が途絶する可能性が出てきた、ということを微塵も考えようとはしません。本当に腐りきっています。
IWJは、このよどんだ情報空間に風穴を開けるべく、今後も、これまで通り、蟷螂(とうろう)の斧をふり回していきたいと思います!
ご支援、ありがとうございます!
皆さまのエールとご支援のおかげで、我々も活動し続けることができています。今後とも、どうぞよろしくお願いします!
岩上安身
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◆中継番組表◆
**2023.4.10 Mon.**
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
【IWJ_YouTube Live】15:00~「岩上安身による 元外務省国際情報局長 孫崎享氏インタビュー」
視聴URL:https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured
これまでIWJが報じてきた孫崎享氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/magosakiukeru
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◆中継番組表◆
**2023.4.11 Tue.**
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
【IWJ・Ch4】16:00~東京都医師会 記者会見 ―内容:新型コロナウイルス感染症対策~現在の感染状況と5類移行に伴う課題~ほか
視聴URL:https://twitcasting.tv/iwj_ch4
これまでIWJが報じてきた東京都医師会関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e6%9d%b1%e4%ba%ac%e9%83%bd%e5%8c%bb%e5%b8%ab%e4%bc%9a
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◆昨日アップした記事はこちらです◆
「福島第一原発1号機のペデスタル(圧力容器を支える土台)の映像が公開されたが、コンクリート部分がほとんどなくなって、鉄筋が剥き出し。強い揺れがあった時にどうなるかわからない」~4.7 原発反対八王子行動 2023.4.7
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/515250
「奈良県のことはしっかり奈良県で決めていかなくてはいけない。高速道路や規制緩和をしっかりやらなければならない」~4.4 奈良県知事選 無所属 平木省候補 演説会 2023.4.4
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/515197
「奈良県の国・県道の道路整備率は全国46位。知事に文句を言えない放漫体制が県民の暮らしを無視している」山下真氏~4.4 奈良県知事選挙 日本維新の会 山下真候補 奈良県議選 関本真樹候補 街頭演説 ―応援弁士:音喜多駿参院議員 2023.4.4
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/515151
「1日1億円、年間360億円以上の被害」「グルグルグルグル、反社会的な構造の中で、お金と人が回り続けている」~岩上安身によるインタビュー第1117回 ゲスト 神奈川新聞報道部デスク・田崎基氏 2023.4.6
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/515232
【IWJ号外】詳報!! 黒田日銀総裁、退任会見で「これまでの政策運営は適切なものであった」と自画自賛総括! 白川方明前日銀総裁は「資源の誤配分による悪影響が深刻」と批判! 実際日本は10年実質賃金停滞! 2023.4.8
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/515352
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■この国は、情報操作による不正義に覆われている!!『BBC』が故・ジャニー喜多川氏による所属タレントの少年たちへの性加害を報じてから1ヶ月あまり、日本の大手メディアは一切沈黙!「文春裁判」では2004年に最高裁でジャニー氏の「淫行」が認定されていながら、刑事責任は問われず! あからさまな圧力はかけず、自主的な忖度を求めるメディア支配はいつまで続くのか!?
2019年に死去したジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川氏による所属タレントの少年たちへの性加害について、英『BBC』が3月7日に長編ドキュメンタリー「Predator: The Secret Scandal of J-Pop(捕食者:秘められたJ-ポップのスキャンダル)」を放映してから1ヶ月あまり。この間、英『ザ・ガーディアン』や、オーストラリアの『ABC』、韓国の『朝鮮日報』など、海外でも大手メディアが取り上げる中、日本では大手メディアが軒並み沈黙し、『週刊文春』のみが続報を出し続けています。
※Predator: The Secret Scandal of J-Pop(BBC TWO、2023年3月7日)
https://www.bbc.co.uk/programmes/m001jw7y
※Why is J-Pop’s Johnny Kitagawa still revered in Japan despite being exposed for abuse? – BBC News(BBC News、2023年3月7日)
https://youtu.be/lwXrHuACX-s
※BBC、故ジャニー喜多川氏の加害について取材 言葉を詰まらせる元ジュニア(BBC、2023年3月8日)
https://youtu.be/J9TTmpnXR1s
※Predator: The Secret Scandal of J-Pop review ― a breathtaking look at Japan’s paedophile boyband ‘god’(The Guardian、2023年3月7日)
https://www.theguardian.com/tv-and-radio/2023/mar/07/predator-the-secret-scandal-of-j-pop-review-japan-johnny-kitagawa
※J-pop mogul Johnny Kitagawa was accused of sexually assaulting young boys in his care, but even in death, he was protected(ABC、2023年3月14日)
https://www.abc.net.au/news/2023-03-11/j-pop-mogul-johnny-kitagawa-alleged-sex-crimes-covered-up/102076058
※「隣の部屋に両親がいるのに…」 故ジャニー喜多川氏、未成年者への性的虐待暴露される(朝鮮日報、2023年3月9日)
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2023/03/09/2023030980094.html
この『BBC』のドキュメンタリーは、ジャニー氏による性的加害が、何十年も前から知られており、1999年に『週刊文春』が報じた際にはジャニーズ事務所側が名誉毀損で民事訴訟を起こしたものの、2003年に東京高裁が喜多川氏による「淫行」が「真実であることの証明があった」と認定。2004年には最高裁がジャニーズ事務所側の上告を棄却し、喜多川氏による性加害が事実と認定されたことも伝えています。
※BBC「ジャニー喜多川氏性加害」告発番組 全世界放送へ 発覚の原点「週刊文春」1999年ジュニアへのセクハラ告発記事を再公開(文春オンライン、2023年3月18日)
https://bunshun.jp/articles/-/61371
その上で、『BBC』は、このドキュメンタリーを解説した3月7日付け日本語版の関連記事の中で「だがこの判決も黙殺された。名誉毀損訴訟は刑事裁判につながらなかった。喜多川氏は訴追されることなく、亡くなる2019年まで、ジャニーズ事務所の社長を続けた」と報じ、『週刊文春』の中村竜太郎記者の「つぶされた」「23年間、私はずっと絶望したままです」という証言を伝えています。
※加害が明るみに……それでも崇拝され 日本ポップス界の「捕食者」(BBC、2023年3月7日)
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-64832492
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https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
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■混迷の政治家女子48党、大津綾香党首を除名し、立花孝志氏が「代表権のない党首」に復帰したと発表! 一方、大津氏は「承認していない。私が党首」と主張し、立花氏による「不明瞭な資金の流れを調査する」と表明!
4月5日のこの日刊IWJガイドでもお伝えした、政治家女子48党(旧NHK党)の内紛が、さらに混迷を極めています。
※ガーシー除名をきっかけに表面化した政治家女子48党・立花孝志前党首と黒川敦彦幹事長の内紛! 立花氏は「国政政党(政治家女子48党)とは縁を切る」と宣言! 黒川氏は立花氏の会見に「乱入」!「独裁経営者」と批判し、最後は「クソカルト!」と叫んで退出!(日刊IWJガイド、2023年4月5日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52092#idx-4
4月7日、参議院議員会館で行われた定例会見には、旧党首の立花孝志氏と、参議院議員の齊藤健一郎氏、浜田聡氏が登壇。立花氏が、大津綾香党首を6日付けで除名処分にし、法務省と総務省、千葉選挙管理委員会に、3月29日にさかのぼって齊藤健一郎氏を新代表に届け出たと発表しました。立花氏は、実質的な司令塔として、代表権のない党首に復帰したとのこと。また、3月27日で辞任した黒川敦彦氏に代わり、浜田聡氏が新幹事長に就任したとのことです。
※【シン・政治家女子48党】記者会見ライブ~党首・立花孝志、新代表・齊藤健一郎挨拶など(立花孝志、2023年4月6日)
https://www.youtube.com/live/G-XMez3IJnc?feature=share
これに対して、大津綾香氏は、同じ7日、記者会見を行い、党首変更について「今日申請を出したものであって、私は承認していない。受理されているかどうかも確認できない」と述べ、「私が党首」と主張しました。
この会見で大津氏は、「立花氏から党首を引き継いだ際、政治家女子48党・NHK党内の資金の流れが不明瞭だった」と述べ、第三者委員会による調査を行うと発表しました。
※大津綾香党首による旧NHK党(政治家女子48党)内の資金ショートと口座凍結に関する記者会見(ニコニコニュース、2023年4月7日)
https://www.youtube.com/watch?v=iHzD5mfj8GI
大津氏の除名について、立花氏は「大津氏が党の銀行口座の名義変更を行い、7日午前にはその口座から全額を引き出すことを銀行側に要請するなど、「党を解党する危険性があった」と主張しました。
一方、大津氏は、7日ツイッターで「不正な会計の証拠保全のため口座の名義を旧代表立花孝志から政治家女子現代表者大津綾香に変更いたしました」と主張。「党の口座からお金を引き出すように指示を出した事実はない」として「不当な印象操作」だと訴えています。
※大津綾香氏のツイート(2023年4月7日)
https://twitter.com/ayaka_otsu/status/1644196697361506304
大津氏は、政治家女子48党公認で神奈川県知事選に立候補していましたが、立花氏は「『公認』というのは、皆さんが使われているだけで、法律上は存在しない定め」だと述べ、大津氏は党員ではなくなったので、「皆さんが俗に使われている『公認』ではなくなった」と明らかにしました。
昨日9日、投開票が行われた神奈川県知事選には、無所属新人の岸牧子氏(共産党推薦)、無所属新人の加藤健一郎氏、無所属現職の黒岩祐治氏(自民、公明、国民民主推薦)と、大津綾香氏の4人が立候補していましたが、現職の黒岩氏が当選確実となりました。
※神奈川県知事選挙 黒岩祐治氏が4選確実(神奈川新聞カナロコ、2023年4月9日)
https://www.kanaloco.jp/news/government/electiondata/article-981405.html
■<速報!>統一地方選2023前半戦、道府県知事選挙・政令指定都市市長選挙結果!
統一地方選挙2023前半の投票日の9日、20時過ぎから次々と道府県知事と政令指定都市市長などの当選結果が報じられました。
前半は以下の内容でした。
1)道府県知事(9件)
2)政令指定都市市長(6件)
3)道府県議員
4)政令指定都市議会議員
後半は、4月23日投開票です。
5)市区首長 市区議会議員(4月16日公示)
6)町村首長 町村議会議員(4月18日公示)
7)衆院補選(4月11日公示)
8)参院補選(4月6日公示)
以下に、9件の道府県知事選挙と6件の政令指定都市市長選挙の結果を速報でお知らせします。
※統一地方選2023開票速報タイムライン(NHK、2023年4月9日閲覧)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230409/k10014032291000.html
1)道府県知事選挙
・北海道知事選(候補者4名)<与野党全面対決を与党推薦・現職の
鈴木知事が大差で当選>
○鈴木直道(42歳、無所属、現職・当選1回、推薦:自民・公明・新党大地)
池田真紀(50歳、無所属、新人、元衆議院議員、推薦:立憲民主、支持:共産・国民民主党道連・社民・市民ネットワーク北海道)
・神奈川知事選(候補者4名)<現職の黒岩知事が圧勝>
○黒岩祐治(68歳、無所属、現職、推薦:自民県連・公明県本部・国民県連)
岸牧子(66歳、無所属、新人、推薦:共産)
・福井県知事選(候補者2名)<現職の杉本知事が制す>
○杉本達治(60歳、無所属、現職・2回目、推薦:自民・立民・公明)
金元幸枝(65歳、共産党福井県委員会書記長、新人)
・大阪府知事選(候補者6名)<市長選とのダブル選挙を、維新・現職の吉村知事が大差で制す>
○吉村洋文(47歳、大阪維新の会代表、現職)
谷口真由美(48歳、無所属、新人)
辰巳孝太郎(46歳、無所属、新人、元参議院議員、推薦:共産)
・奈良県知事選(候補者6名)<保守分裂、維新・新人の山下氏が平木氏を抑え、大阪府以外で初めて維新公認の知事が誕生>
○山下真(54歳、維新、新人)
平木省(48歳、無所属、新人、元岐阜県副知事、推薦:自民県連、支持:立民県連)
荒井正吾(78歳、無所属、現職・当選4回、元参議院議員、推薦:国民県連)
尾口五三(72歳、無所属、新人、共産党奈良県委員、推薦:共産)
・鳥取県知事選(候補者2名)<現職・平井知事磐石>
○平井伸治(61歳、無所属、現職・当選5回目、推薦:自民県連・立民・公明県本部)
福住英行(47歳、共産、共産党鳥取県常任委員)
・島根県知事選(候補者3名)<現職・丸山知事磐石>
○丸山達也(53歳、無所属、現職・当選2回目、推薦:自民・立民・公明・国民)
向瀬慎一(52歳、共産、新人、共産党島根県西部地区委員長)
・徳島県知事選(候補者4名)<保守分裂の争いを、新人の後藤田氏が制す>
○後藤田正純(53歳、無所属、新人、元内閣府副大臣)
三木享(55歳、無所属、新人、)
飯泉嘉門(62歳、無所属、現職・当選5回、元全国知事会会長、推薦:自民県連)
・大分県知事選(候補者2名)<新人2名の争いを、自公推薦元大分市長の佐藤氏が制す>
○佐藤樹一郎(65歳、無所属、新人、元大分市長、推薦:自民・公明県本部)
安達澄(53歳、無所属、新人、元参議院議員)
2)政令指定都市市長
・札幌市長選(候補者3名)<冬のオリンピック・パラリンピック招致推進、自公推薦の秋元氏が制す>
○秋元克広(67歳、無所属、現職・当選3回目、元大分市長、推薦:立民・大地、支持:自民札幌市連・公明札幌総支連・国民道連)
・相模原市長選(候補者5名)<現職・本村市長が圧勝>
○本村賢太郎(52歳、無所属、現職・当選2回目、元衆議院議員)
・静岡市長選(候補者3名)<新人3人の争いを難波氏が制す>
○難波喬司(66歳、無所属、新人、元静岡県副知事、推薦:自民・立民・公明・国民)
・浜松市長選(候補者2名))<新人2人の争いを、自公推薦の中野氏が制す>
○中野祐介(53歳、無所属、新人、元総務省都道府県税課長、推薦:自民・公明)
・大阪市長選(候補者5名)<松井一郎氏後継選を維新・新人の横山氏が制す>
○横山英幸(41歳、維新、新人、元大阪府議会議員)
・広島市長選(候補者3名)<現職、自公推薦の松井氏が圧勝>
○松井一実(70歳、無所属、現職・当選4回目、元厚生労働省中央労働委員会事務局長、推薦:自民県連・公明県本部)
■<岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』復刻連載(その49)>第三部 権力のはらわた「第九章 ロシアは独裁者を待っている―― 一九九二年三月 ――」(part4)
岩上安身は、1989年から1994年まで、29歳から35歳まで、足かけ6年かけて、崩壊前夜のソ連から、ソ連崩壊後の「民主ロシア」誕生の裏面まで、現地で取材しました。
現地取材をまとめた著書『あらかじめ裏切られた革命』(1996年、講談社、講談社ノンフィクション賞受賞作)は、当時のソ連・ロシアの実態を記録した貴重な資料ですが、残念ながら絶版となっており、入手困難な状況となっております。
ウクライナ紛争の長期化、そして西欧諸国が世界を支配してきた構造、米国による一極支配構造に揺らぎが見え始めた今こそ、改めて1991年のソ連崩壊前後に戻って、歴史を振り返る必要があると思われます。日刊IWJガイドで、『あらかじめ裏切られた革命』の復刻連載を進めていきます。ぜひお読みください。
下記URLから、初回の復刻連載(その1)をお読みいただけます。
※<岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』復刻連載(その1)>序文「ゴーリキーパークの世界精神」(日刊IWJガイド、2022年11月20日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51557#idx-4
直近の復刻連載は、下記URLからお読みいただけます。
※<岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』復刻連載(その46)>第三部 権力のはらわた「第九章 ロシアは独裁者を待っている―― 一九九二年三月 ――」(part1)
※<岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』復刻連載(その47)>第三部 権力のはらわた「第九章 ロシアは独裁者を待っている―― 一九九二年三月 ――」(part2)
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歴史とは、常にその時代その時代の〈現在〉から振り返られ、照らし出された〈過去〉の姿である。〈現在〉の位置によっては、ときにそれはまったく別の姿を見せもする。ペレストロイカの時代、ソ連の知識人にとって主要なテーマのひとつは「歴史の見直し」だった。そのペレストロイカの時代も、今ではすでに歴史の一部である。昨日語られたゴルバチョフの「偉業」が、早くも今日振り返られ、その「評価」の見直しが始まろうとしている。
ロシア検察庁は、過去十年間にわたり、旧ソ連共産党が旧ソ連国家予算から二億ドル(約二百六十億円)にのぼる資金を海外へ不正に流出させた疑いで、ゴルバチョフをはじめ旧政治局員全員を尋問すると発表した。流用された資金は主に海外の共産主義政党に送られたとされているが、実際には政治工作に用いられただけでなく、各党の幹部が着服していた疑いもあるとささやかれている。
また、ステパンコフ検事総長は、九一年八月のクーデター事件にゴルバチョフが関与、または黙認を与えていた可能性が高いと、たびたび発言し、物議をかもしてもいる。
こうした嫌疑が、捜査によって立証され、法廷で裁かれることになれば、ゴルバチョフと彼のペレストロイカについての歴史的評価も自ずと書き替えを迫られることになるだろう。盟友をかばうヤコブレフの言葉には胸をうつものがあるが、それを最終的結論として受けとめるわけにはいかない。
ゴルバチョフの評価についてはひとまずおくとして、現在の政治情勢に関するヤコブレフの分析は、鋭く、また朋快である。多少の注釈をつける必要があるとしたら、反ユダヤ主義プロパガンダのくだりであろうと思う。
ロシア社会の宿痾(しゅくあ)である反ユダヤ主義というエートスは、ロシア・ナショナリズムと表裏をなしている。帝政ロシア時代、ユダヤ人は特定の居住区(ゲットー)に押しこめられて、公然と差別され、ときに嵐のごとく理不尽なポグロム(虐殺)の対象にされてきた。革命後、共産主義政権は、すべての民族差別はソ連においては解消され、ナショナリズムは克服されたと宜伝してきたが、実際にはレーニン時代の内戦期にも、どさくさまぎれにユダヤ人の村が丸ごと焼かれ、多くのユダヤ人が虐殺されるなどの悲劇が頻発した。
※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
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■IWJ書店新刊入荷! ジャーナリスト田崎基氏の直筆サイン入り!!『ルポ 特殊詐欺』を10冊限定で、IWJ書店から販売いたします!
世間を震撼させている連続広域強盗事件(「ルフィ」事件)発覚の3ヶ月も前に上梓された『ルポ 特殊詐欺』(ちくま新書、2022年11月10日)は、新聞社の報道部に身を置く著者の田崎氏が、綿密な取材にもとづいて書かれたルポルタージュです。
こちらは、会員限定の商品になります!
『ルポ 特殊詐欺』(田崎基氏直筆サイン入り)
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=471
この機会に、会員でない方は、ぜひとも、会員登録していただいて、ご購入ください!
下記のURLから会員登録いただけます。
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
岩上安身は4月6日、田崎氏に3回目のインタビューを行いました。これまでの岩上安身による田崎氏へのインタビューは、下記から閲覧・ご視聴いただけます!
※「今の特殊詐欺グループは、自転車の車輪がいくつも存在していて、そのハブのスポークが、また別の車輪のハブになっているみたいな円環構造」~岩上安身によるインタビュー第1111回 ゲスト 神奈川新聞報道部デスク・田崎基氏 2023.3.7
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/514596
※背後に「暴力団」が関与し凶悪化する「特殊詐欺」を「高齢者差別」が後押し! 岩上安身によるインタビュー第1112回 ゲスト『ルポ特殊詐欺』著者・神奈川新聞報道部デスク田崎基氏 第2回 2023.3.13
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/514705
※【4/6 15時頃~ライブ配信】岩上安身による『ルポ特殊詐欺』著者・神奈川新聞報道部デスク 田崎基氏インタビュー第3弾
https://www.youtube.com/watch?v=T1yqCboyuXQ
■【インターン(短期の方は無給実働なし研修見学のみ・中長期希望の方は実働、報酬あり)募集】IWJでは、テキスト班・パワポ作成担当班・動画班・WEB班など各部署で、ご本人の希望と適性を見た上での部署で、春休み期間中に研修したり、働いていただいたりするインターンを募集しています。
短期間(1日~3日間)の純然たるインターン(見学・研修)は無給です! 実働が発生する場合は、従業員と同様、有給となります。
過去にも数々の大学生等が、インターンをつとめ、そのままIWJに就職した人もいますし、他のメディア(新聞社、通信社、出版社、etc)に就職試験を突破して合格したケースもあります。マスコミ志望であれば、受験指導もします。どうぞご応募ください。
春休み後も継続的にアルバイトしたい人も歓迎します。
入社ご希望の方は、下記のURLのスタッフ募集フォームにご記入の上、履歴書、職務経歴書(書式自由)を添付の上、admin@iwj.co.jpまでお送りください。
※スタッフ募集フォーム
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それでは、本日も1日、よろしくお願いします。
※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
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IWJ編集部(岩上安身、六反田千恵、前田啓)
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