日刊IWJガイド「岩上安身による須川清司氏連続インタビュー第3弾! 米中戦争前夜における日本主体の安全保障論(3)バイデン氏になっても米軍の戦略に大きな変化はない! 変化なき米軍の戦略が中国にどう影響するのか!」2020.11.12号~No.2982号


┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━━
■はじめに~<岩上安身による須川清司氏連続インタビュー第3弾!>米中戦争前夜における日本主体の安全保障論(3)バイデン氏になっても米軍の戦略に大きな変化はない! 変化なき米軍の戦略が中国にどう影響するのか! 日本列島が盾になる!? 両国のミサイル戦略を中心に岩上安身が東アジア共同体研究所須川清司上級研究員にインタビュー! 第3弾!
■【中継番組表】
■<新記事紹介>カマラ・ハリス氏の勝利演説は美しい理想論!? 米国の真の問題は新自由主義とグローバリゼーションによる労働者の二重の搾取構造! IWJはカマラ・ハリス氏の演説を全文仮訳!
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■はじめに~<岩上安身による須川清司氏連続インタビュー第3弾!>米中戦争前夜における日本主体の安全保障論(3)バイデン氏になっても米軍の戦略に大きな変化はない! 変化なき米軍の戦略が中国にどう影響するのか! 日本列島が盾になる!? 両国のミサイル戦略を中心に岩上安身が東アジア共同体研究所須川清司上級研究員にインタビュー! 第3弾!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 本日は、岩上安身による東アジア共同体研究所・須川清司上級研究員インタビュー第3弾が午後6時より行われます。

 一昨日のインタビューでは、大統領選の分析を中心にお話が展開しました。バイデン大統領になっても、米国の対中戦略は大きくは変わらないというのが須川氏の見解でした。バイデン氏になってもその変わらない米国の戦略は、中国にどういう影響を与えるのか。そのとき、重要な意味を持つのがミサイルです。とくに、ミサイルの射程をめぐる戦いは米中間ですでに行われているといいます。

 9月1日に、米国国防総省は、議会に向けて「中華人民共和国に関する軍事および安全保障の展開 2020」という年次報告書を発表しました。この報告書は、中国海軍の原潜がハワイ海域から弾道ミサイルを発射できれば、米国東海岸に十分着弾すると述べているのです。

※Report on Military and Security Developments Involving the People’s Republic of China 2020(米国防総省、2020年9月1日)
https://media.defense.gov/2020/Sep/01/2002488689/-1/-1/1/2020-DOD-CHINA-MILITARY-POWER-REPORT-FINAL.PDF

 ワシントン・ポストによると、現在の中国海軍は、約350隻の艦船と潜水艦からなる世界最大の海軍力を持っており、これに対して、米国はおよそ293隻です。海軍力では米軍をすでに凌駕しています。それだけではなく、中国は、世界で最も進んだ防空システムを保有しているのです。こうした中国軍の軍事力については、日本のメインストリーム・メディアはほとんど報道していません。

※China is ramping up nuclear and missile forces to rival U.S., Pentagon says(ワシントン・ポスト、2020年9月2日)
https://www.washingtonpost.com/national-security/china-is-ramping-up-nuclear-and-missile-forces-to-rival-us-pentagon-says/2020/09/01/00c4dca4-ec95-11ea-a21a-0fbbe90cfd8c_story.html

 さらには、米国防総省の報告書「中華人民共和国に関する軍事および安全保障の展開 2020」の中で、中国の保有核弾頭数の予測として「今後10年間で、中国の核弾頭備蓄量は、核能力の拡大と近代化に伴い、現在の推定200個程度から少なくともその2倍になる」と明確に述べているのです。

※Report on Military and Security Developments Involving the People’s Republic of China 2020(国防総省、2020年9月1日)
https://media.defense.gov/2020/Sep/01/2002488689/-1/-1/1/2020-DOD-CHINA-MILITARY-POWER-REPORT-FINAL.PDF

 9月2日付のワシントン・ポストによれば、これは、中国の実戦配備される核弾頭の数を初めて公式に評価したものということです。

※China is ramping up nuclear and missile forces to rival U.S., Pentagon says(ワシントン・ポスト、2020年9月2日)
https://www.washingtonpost.com/national-security/china-is-ramping-up-nuclear-and-missile-forces-to-rival-us-pentagon-says/2020/09/01/00c4dca4-ec95-11ea-a21a-0fbbe90cfd8c_story.html

 本日のインタビューでは安全保障問題の専門家である須川氏から、ミサイルの射程問題も含めて、技術的な問題が両国の戦略に与える影響や、米中の狭間で矛と盾の両方として米軍に利用される可能性の高い日本列島のリスクについても語っていただけるものと期待されます。

 ぜひご覧ください!

 インタビューは冒頭のみオープンで、その後は会員限定での配信となります。この機会にぜひ、IWJ会員へご登録の上、以下のURLよりご視聴ください!

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【IWJ_YouTube Live】18:00~
米中戦争前夜における日本主体の安全保障論(3)バイデン氏になっても米軍の戦略に大きな変化はない! 変化なき米軍の戦略が中国にどう影響するのか! 日本列島が盾になる!? 両国のミサイル戦略を中心に岩上安身が東アジア共同体研究所須川清司上級研究員にインタビュー! 第3弾!
視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867

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 一昨日に行われたインタビュー第2弾は次のURLから御覧いただけます。あわせて御覧ください。

※冒頭オープン【11/10 18時30分~】岩上安身による東アジア共同体研究所・須川清司上級研究員インタビュー
https://youtu.be/zPNvNES6nXs

 また、10月14日に行われたインタビュー第1弾は次のURLから御覧いただけます。

※米中戦争前夜における日本主体の安全保障論(1)自発的対米隷従国家・日本が対中ミサイル前線基地兼戦場に!?米国の対中戦略を読み解く!岩上安身によるインタビュー 第1013回 ゲスト東アジア共同体研究所上級研究員 須川清司氏 2020.10.14
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/482747

 一連の3連続インタビューを御覧になることで、安全保障上の危機の変化がいっそう適切に理解されると思われます。ぜひ、御覧ください。

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◆中継番組表◆

**2020.11.12 Thu.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch4】10:00~「第2回『高速道路耐震偽装問題 野党合同ヒアリング』 ―内容:中央自動車道に架かる橋で必要な鉄筋が足りない不良工事が行われていた問題について 国土交通省、NEXCO中日本よりヒアリング」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch4

 「高速道路耐震偽装問題 野党合同ヒアリング」を中継します。これまでIWJが報じてきた野党合同ヒアリング関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e9%87%8e%e5%85%9a%e5%90%88%e5%90%8c%e3%83%92%e3%82%a2%e3%83%aa%e3%83%b3%e3%82%b0
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【IWJ・Ch4】11:00~「第20回『感染実態解明 野党合同ヒアリング』 ―内容:新型コロナウイルスの感染状況及び検査体制などについて、内閣官房、厚生労働省よりヒアリング」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch4

 「感染実態解明 野党合同ヒアリング」を中継します。これまでIWJが報じてきた新型コロナウイルス関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/special_new-coronavirus
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【IWJ・Ch5】12:00~「#種苗法改正案 反対抗議行動 国会前アクション」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「日本の種子(たね)を守る会」ほかの呼びかけで開催される国会前アクションを中継します。これまでIWJが報じてきた種苗法関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e7%a8%ae%e8%8b%97%e6%b3%95
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【IWJ・Ch5】16:30~「日本学術会議 記者会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「内閣府日本学術会議」主催の記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた日本学術会議関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e6%97%a5%e6%9c%ac%e5%ad%a6%e8%a1%93%e4%bc%9a%e8%ad%b0
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【IWJ・Ch3】17:00~「東京電力 定例会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch3

 東京電力による記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた東京電力関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e6%9d%b1%e4%ba%ac%e9%9b%bb%e5%8a%9b
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【IWJ_YouTube Live】18:00~「米中戦争前夜における日本主体の安全保障論(3)バイデンになっても米軍の戦略に大きな変化はない! 変化なき米軍の戦略が中国にどう影響するのか! 日本列島が盾になる!? 両国のミサイル戦略を中心に岩上安身が東アジア共同体研究所須川清司上級研究員にインタビュー!第3弾!」
視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867

 岩上安身による須川清司氏インタビューを中継します。これまでIWJが報じてきた安全保障関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/securitytreaty

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◆中継番組表◆

**2020.11.13 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】14:00~「第10回【核ごみに関する政府との会合】」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「福島みずほ事務所」、「核ごみ問題研究会」主催の【核ごみに関する政府との会合】を中継します。これまでIWJが報じてきた放射性廃棄物関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E6%94%BE%E5%B0%84%E6%80%A7%E5%BB%83%E6%A3%84%E7%89%A9
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【IWJ・エリアCh5・東京】18:00~「原発反対八王子行動」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach5

 「キンパチデモ実行委員会」主催の原発反対八王子行動を中継します。これまでIWJが報じてきたキンパチデモ実行委員会関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/kinpachi-demo-executive-committee
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【録画配信・IWJ_YouTube Live】20:00~「日本外国特派員協会主催 グレン・S・フクシマ氏(米国先端政策研究所 上級研究員)による『2020年米国大統領選挙と日本』(日本外国特派員協会・映像提供)」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 10月28日に開催された「日本外国特派員協会」主催の記者会見を録画配信します。これまでIWJが報じてきたアメリカ大統領選挙関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/us-presidential-election

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

福島第一原発2号機の燃料デブリ取り出しに使用する英国製ロボットアームは、コロナウイルスの影響で制作進まず! 取り出し計画への影響を問われ「現時点で計画の見直しは無い」!? ~11.9 東京電力 定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/484448

総理が学術会議人事に介入する法的根拠は? 野党側の「任命権はあるが人事権はないですよね?」の質問に、内閣府担当者は「法律上は『人事』という言葉はでてこない」~11.9 第9回学術会議任命拒否問題野党合同ヒアリング
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/484442

当事者が知らない!? 処理済み汚染水の海洋放出決定を控え、IAEAが11月4日から福島第一原発近傍の海水や海底土、水産物の分析をするとの発表について東電は「情報を持ち合わせていない」!?~11.5東京電力 定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/484126

IWJ記者の「菅総理が『トランプ再選なら早期の訪米。バイデン当選なら訪米を来年の就任まで見送る方向で調整』という報道は事実か?」の質問に茂木大臣は回答せず!~11.10茂木敏充外務大臣定例記者会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/484498

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■<新記事紹介>カマラ・ハリス氏の勝利演説は美しい理想論!? 米国の真の問題は新自由主義とグローバリゼーションによる労働者の二重の搾取構造! IWJはカマラ・ハリス氏の演説を全文仮訳!

 バイデン政権で副大統領になるカマラ・ハリス上院議員に注目が集まっています。

 カマラ・ハリス議員は、11月7日のバイデン候補に先立つ勝利演説の中で「今、母のことを考えています。何世代にも渡る女性たちのことを考えています。今日、この瞬間に至る道を切り開いてくれた私たちの国の歴史の中の、黒人の女性たち、アジア系の女性たち、ラテン系の女性たち、ネイティブ・アメリカンの女性たちのことを私は考えています」と述べています。

 カマラ・ハリス議員の父親は、ジャマイカ出身の経済学者のドナルド・ハリススタンフォード大学名誉教授で、両親はハリスが7歳のときに離婚しています。

 カマラ・ハリス議員の母親のシャーマラ・ゴーパーランは、インドのチェンナイ出身のタミル系インド人で、著名な乳がん研究者でした。カマラ・ハリス議員は自分のインド系のルーツを自覚しながら育ちました。さらに、母のゴーパーラン=ハリス博士はオークランドのブラックカルチャーを暮らしに取り入れていため、ハリス氏は妹のマヤさんと共にその中で育ったといいます。

 カマラ・ハリス氏はこの7月に亡くなった公民運動家で下院議員のジョン・ルイス氏の言葉から、演説を始めています。

 「ジョン・ルイス下院議員は亡くなる前に、民主主義は状態ではなく行動であると言いました。彼が言いたかったのは、米国の民主主義は保証されていないということです。私たちのそれを勝ち取る意思があってこそ強いものになるということです」

 2020年の女性参政権獲得100周年の節目に、自らと関わった多くのマイノリティを演説の中で呼び出し、改めて自らのインド系マイノリティのルーツを再確認して、このマイノリティたちの目となり言葉となってカマラ・ハリス氏は世界に発信したのです。

 この演説は美しく感動的で、日本をはじめとした世界の人々の心を打ちました。

 しかし、なぜ、米国の半分の人がトランプ氏を支持したのでしょうか。トランプ氏を支持すると公言すれば、白人至上主義者で人種差別主義者であると烙印を押されるほど、トランプ氏は移民の国でもあるアメリカにありながらも、移民に対して冷淡で厳しい人物でした。

 それでも、「隠れトランプ」が存在すると言われたほど多くの潜在的な支持者が存在し、現に、トランプ氏は選挙で善戦しました。

 バイデン氏を支持したのが「良きアメリカ人」でトランプ氏を支持したのが「悪しきアメリカ人」だったでしょうか。

 この問題は、現在米国が組み込まれている新自由主義とグローバリゼーションという二重の搾取構造を洞察しないと見えてきません。

 米国を代表する知性のひとり、哲学者のノーム・チョムスキー氏は、バイデン勝利に沸く世界中の人々に冷や水を浴びせるかのように、「民主党はとっくの昔に労働者階級を見捨て、この苦難の完全な協力者となっています」と切り捨てています。

 ぜひ、カマラ・ハリス氏の演説記事本編と、同時に、記事中に引用したノーム・チョムスキー氏の選挙をふり返るインタビュー全訳をお読みいただき、私たちが否応なく巻き込まれている世界の本当の構造を考えてみてください。

 ノーム・チョムスキー氏のインタビュー全訳は本日公開いたします!

 それでは、本日も1日よろしくお願いします。

IWJ編集部(岩上安身、塩澤由子、六反田千恵、辻部亮子、尾内達也、木原匡康)

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 https://iwj.co.jp/