日刊IWJガイド「急に重症化するのがコロナの特徴! 『知らないうちに進行する「低酸素症」』がその理由の一端!? 感染に備えて万人が知っておくべきこと」2020.4.27日号 ~No.2783号


┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━━
┠■はじめに~衆院静岡4区補選は自民党・新人で元静岡県議の深沢陽一氏が当選! 大阪府の吉村洋文知事が営業自粛要請に従わないパチンコ店の名前を公表したところ、逆に県内外からパチンコ好きが殺到! 開店前に行列ができる皮肉!
┠■26日東京都の新たな感染者は13日ぶりに3けたから2けた台に! でも検査が少ないだけでは!?
┠■【中継番組表】
┠■厚労省クラスター対策班の西浦博・北大教授「少なくとも確定感染者数の10倍を超えるような感染者はいる」と明言! 他方、試算にもとづくデータに信憑性はない!? そうであれば早急な原因追求と政策の修正を!
┠■私もあなたもコロナに感染するかもしれない、あるいはすでに感染しているかもしれないからこそ、必ず知っておくべきこと! 「知らないうちに進行する『低酸素症』」が、急に重症化する新型コロナウイルスの特徴の理由!? ニューヨークの病院で新型コロナウイルス感染者を診療した医師が警告!! 自宅でもできる酸素の管理!
┠■武漢研究所を新型コロナウイルスの発生源とする疑惑を巡り、米国の主張はついに「査察受け入れ要求」にまでエスカレート!
┠■北海道がんセンター名誉院長・西尾正道氏が警鐘を鳴らす「コロナ問題の裏で被曝問題が進んでいます!」、新レポート「がん治療の今」のご紹介「トリチウムの海洋放出は晩発性の健康被害を生じる」!
┠■<本日の再配信>「東京都・葛飾区が野外テントによる巡回診療(ウォークスルー方式)を臨時に実施!! PCR検査時の検体採取を行った医師会の医師、保健所の課長にIWJ記者が現場取材!!」を再配信します
┠■「緊急カンパ」のお願い!! 4月も3分の2以上が過ぎましたが、ご寄付・カンパはいまだ3分の1強にとどまっています! コロナ禍による緊急事態宣言下で、なお粘り強く情報発信活動をするためには、在宅テレワークを大幅に増やさなければならず、PCや通信機器を買い増しする必要も出てきました! 改めて緊急カンパのお願いを申し上げます!! どうか皆様の温かいご支援をよろしくお願い致します! 
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■はじめに~衆院静岡4区補選は自民・深沢陽一氏が当選! 大阪府の吉村洋文知事が営業自粛要請に従わないパチンコ店の名前を公表したところ、県内外からパチンコ好きが殺到! 開店前に行列が!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 新型コロナウイルス感染症の広がりを受け、緊急事態宣言が発令され、全国で外出自粛が要請される中で、昨日26日、国政選挙である衆院静岡4区補選の投開票が行われました。

 自民党の望月義夫元環境相の死去にともなう補選は、無所属で元会社員の山口賢三氏、立憲民主、国民民主、共産、社民が推薦する、無所属で元東京都議の田中健氏、自民公認、公明推薦の元静岡県議、深沢陽一氏、N国公認の元東京都江戸川区議、田中健氏の新人4人で争われました。

 昨日26日午後10時の時点で、自民党の深沢氏が当選を確実にしました。

 緊急事態宣言で選挙活動も制限された中、投票率は現在の選挙区では過去最低の34.1%でした。

※静岡補選で自民新人が当選 政権、ダメージ回避(中日新聞、2020年4月26日)
https://www.chunichi.co.jp/s/article/2020042601001468.html

 一方、全国の都道府県知事が商業施設などへ大型連休中の営業自粛を要請する中、大阪府の吉村洋文知事は24日、新型インフルエンザ等対策特措法の第45条第2項にもとづき、自粛要請に従わないパチンコ店6店の名前を公表しました。

 この6店のうち3店は翌日から営業を休止しましたが、残る3店は25日以降も営業を続けたため、県内外から営業していることを知った客が集中し、開店前から行列ができる事態となりました。駐車場には和歌山や名古屋などのナンバーの車も停まっていたとのことです。

※店名公表のパチンコ店、むしろ盛況…大阪府外の車も多く
https://www.asahi.com/articles/ASN4T62HFN4TPTIL005.html

 吉村知事が懲罰目的で営業している店舗の名前を公表したことが、パチンコをやめられない人達に、連休中も営業しているパチンコ店の情報を提供し、「行列」や「満員」という「三密」状態をかえってあおる皮肉な結果となりました。

 気がかりなのは、こうした「自粛要請」に従わない業者が「抜け駆けで丸儲け」する様を見せられて、多くの人が強制性のない「自粛要請」には限界があると感じ始めることです。

 「要請に従わない方が得をする」「コロナを本気で収束させようと思ったら、強制的な指導が必要だ」と考える向きが出てきても不思議ではありません。

 産経新聞とFNNが4月11日から12日までに行った合同世論調査では、憲法に「緊急事態条項」を設けることに、65.8%が賛成と表明しました。

※「改憲で危機対応強化」に理解広がる 産経・FNN合同世論調査(サンケイビズ、2020年4月13日)
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200413/mca2004132213015-n1.htm

 現行の特措法による緊急事態宣言と中身が全く違う改憲による緊急事態条項の導入について、4月7日の緊急事態宣言の直後に世論調査を行っています。

 FNNは、4月13日放送のBSフジの報道番組「プライムニュース」で、この世論調査を紹介しています。これは視聴者へのミスリードではないでしょうか。

■26日東京都の新たな感染者は13日ぶりに2けた! でも検査が少ないだけでは!?

 東京都では昨日26日、新たに確認された感染者が72人で、13日ぶりに100人を下回りましたが、これはPCR検査数があまりにも少なく、感染の実態を把握しているとは思われません。逆に、PCR検査の結果が示す「現状」とリアルな現実との乖離が、ここにきてますますはなはだしくなっているのではないかと不安が募ります。

 米マサチューセッツ工科大学は、「感染者は現在発表されている85~100倍程度の人数、すでに存在していると思われる」との論文を発表しています。

 また、慶應義塾大学病院は、手術や入院の前にPCR検査を行ったところ、5.97%の罹患率が明らかになったが、慶応病院側はこれを「地域での感染の状況を反映している可能性がある」と発表している。この罹患率を東京23区の人口に当てはめると、57万6000人が感染していることになり、これは現在の発表の161倍にもなる。

※東京の感染者数は30万人!? 130万人!? 日本全国で100万人の感染者が普通に生活している!? 京大iPS細胞研究所山中伸弥教授は東京のPCR検査陽性率20%に「非常に危険な状態」「感染者増加を見逃す」と警告!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/473480

 東京都の検査数に対する陽性者数を示す陽性率は、21日時点で39.4%と異常ともいえる高率です。これは、検査数が少ないため、かつ重症患者を集中的に検査しているためで、これでは多くの軽症の感染者を見逃し、その結果、感染者は陽性と告知されないがゆえに、日々の暮らしのために動き回り、感染を拡大、さらには医療従事者を感染の危機にさらし、医療崩壊を招くことが懸念されます。

※<新型コロナ>陽性率、都内で急上昇 検査少なく実態見えず(東京新聞、2020年4月25日)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202004/CK2020042502000247.html

 日刊IWJガイドで、日々お伝えしていることですが、検査が過少のままでは話になりません。

 ウイルスという「敵」と戦っているのに、その「敵」の情勢について正確な情報を知ると、最前線の医療部隊が短期正面決戦では敗北必至となる。そこで「敵」を小さく見積もろう、という話だが、検査という情報入手手段を抑制しようというあべこべな発想なのです。「敵」であるウイルスは、そうやって日本が現実から目をそらしているうちにも、感染拡大し、「軍勢」を増やしている、というにもかかわらず、です。発想が倒錯しています。

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◆中継番組表◆

**2020.4.27 Mon.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【自治体によるPCR検査開始!その方法は? シリーズ再配信 1・IWJ_YouTube Live】18:00~「PCR検査用検体採取の混雑緩和のため、院内感染リスクが低いとされる屋外テントによる巡回診療(ウォークスルー方式)を実施!~4.20ドライブスルー、PCR検査会場の様子(葛飾区・奥戸総合スポーツセンター)」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

 4月20日に収録した、葛飾区によるPCR検査用検体採取の混雑緩和のための屋外テントによる巡回診療(ウォークスルー方式)のメディア向けデモンストレーションの模様を再配信します。これまでIWJが報じてきた新型コロナウイルス関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/special_new-coronavirus

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/473171
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【自治体によるPCR検査開始!その方法は? シリーズ再配信 2・IWJ_YouTube Live】18:45~「検体採取予約はあくまでもかかりつけのお医者さんまたは医療機関が行い、月・水・金の週3日、1日8人から20人を予定!~4.22 PCR検査時の検体採取仮設診療所、開設記者発表(千代田区内)」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

 4月22日に収録した、千代田区によるPCR検査時の検体採取仮設診療所、開設記者発表を再配信します。これまでIWJが報じてきたPCR検査関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/pcr%e6%a4%9c%e6%9f%bb

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/473338

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◆中継番組表◆

**2020.4.28 Tue.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【タイムリー再配信 640・IWJ_YouTube Live】20:00~「『食料は武器、標的は日本』TPP11、日米FTA、日欧EPAで日本農業は壊滅!安倍政権に貿易政策は任せられない!~岩上安身によるインタビュー 第876回 ゲスト 東京大学大学院農学生命科学研究科 鈴木宣弘教授」
視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867

 2018年6月に収録した、岩上安身による東京大学大学院農学生命科学研究科 鈴木宣弘教授インタビューを再配信します。これまでIWJが報じてきた鈴木宣弘氏関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e9%88%b4%e6%9c%a8%e5%ae%a3%e5%bc%98

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/424311

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

東京の感染者数は30万人!? 130万人!? 日本全国で100万人の感染者が普通に生活している!? 京大iPS細胞研究所山中伸弥教授は東京のPCR検査陽性率20%に「非常に危険な状態」「感染者増加を見逃す」と警告!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/473480

PCR検査をしなかったことが感染の蔓延を招いたのは明らか! 緊急事態宣言の全国拡大は不適切で無責任! ~ 4.21 岩上安身によるインタビュー 第990回 ゲスト 医療ガバナンス研究所理事長上昌広医師 第3弾
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/473266

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■厚労省クラスター対策班の西浦博・北大教授「少なくとも確定感染者数の10倍を超えるような感染者はいる」と明言! 他方、試算の根拠となったデータに信憑性はない!? そうであれば早急な政策の修正を!

 4月24日の日刊IWJガイドでお知らせした、厚労省クラスター対策班の西浦博・北海道大学教授のメディアとの「意見交換会」は、IWJ委託記者として参加予定だった前新潟県知事で医学博士、弁護士の米山隆一氏が都合により参加できなくなったため、IWJ記者が取材を行いました。ご期待されていた皆様に、お詫び申し上げます。

 「意見交換会」は録画で収録し、24日午後10時より録画配信いたしました。

 4月7日に安倍総理が会見を開いて緊急事態宣言を発令した際に「対人接触を7、8割削減しなくてはならない」と、政府としての目標値を揚げました。その根拠となったのが、「厚労省クラスター対策班の西浦博・北韓同大学教授の試算です。西浦教授は4月15日の記者会見で自ら手がけたシミュレーションを示して「『接触8割削減』をしないと感染者数が指数関数的に伸びてしまう。何の対策も行わない場合、42万人が死ぬ」と訴えました。

 国が休業を要請しながら休業補償を頑なに拒否したため、休業するわけにいかず、現在も仕事のために外出せざる得ない人もいるなど、国民生活の実情は目標の「対人接触8割削減」には到底届かないとは思われるものの、西浦教授の訴えは、人々が外出を控え、「密集」「密閉」「密接」を避け、人との接触を回避して行動するきっかけになりました。

 24日の西浦教授の「意見交換会」の内容について、時事通信などの一部の大手メディアは、「感染者増加数が鈍化していると西浦教授が評価している」と報じています。西浦教授の試算によれば、東京の感染者数に、日本のPCR検査のキャパシティーが低いことを考慮して、その分を補正計算すると、4月10日から感染者の増加割合がやや減り、今週に入るとさらに減っている、というのです。

※東京で感染の伸び鈍化か 大型連休前に緩み懸念も―北大教授(時事ドットコム、2020年4月24日)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020042401179&g=soc

 しかし、西浦教授の試算結果に対しては、医療ガバナンス研究所の上昌広医師や、元新潟県知事で医師の米山隆一氏らが疑問を呈しています。

 上医師は、4月21日に行われた岩上安身による三度目のインタビューにおいて、「(西浦教授の試算のもととなる感染者数の)データが、そもそもPCRを(十分な数だけ)やっていないからわからないはずなんです。西浦先生がどこのデータをもってやられたのか。感染症は、はるか前に発症しているから、10日や20日じゃないですよ。10日から20日って言っているのに、2月に発症しているのに、こんなはずないじゃないですか。本当の数と検査の数の乖離が極めて大きいので、このデータは使えないんです。前提条件が間違っているので、西浦さんの議論は全く何の意味もないんです」と語りました。

※PCR検査をしなかったことが感染の蔓延を招いたのは明らか! 緊急事態宣言の全国拡大は不適切で無責任! 岩上安身による医療ガバナンス研究所理事長上昌広医師インタビュー第3弾
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/473266

 これまで2回の上昌広氏へのインタビューは、以下のURLから是非ご覧いただけます。

※パンデミック前夜!? 日本人の間で感染爆発!? 2月13日からフェイズが変わった!「不要な」水際対策で「ダイヤモンド・プリンセス」が犠牲に!~岩上安身によるインタビュー 第983回 ゲスト 医療ガバナンス研究所理事長・上昌広氏 2020.2.16
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/467819

※新型コロナウイルス感染症対策専門家会議は帝国陸海軍体質の「情報非開示」と「自前主義」のせいで民間検査が進まない!? 岩上安身によるインタビュー 第986回 ゲスト 医療ガバナンス研究所理事長・医学博士 上昌広氏 第2弾 2020.3.9
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/469463

 また上医師は、「東京では2月からインフルエンザの超過死亡が推定されています。この間、全くインフルエンザは流行っていません」とツイートしており、既に2月の時点で新型コロナウイルスの感染が広がっていた可能性を検証する必要性を主張しています。

※上昌広医師のツイート(2020年4月10日)
https://twitter.com/KamiMasahiro/status/1248391774956998658

 米山氏は16日の岩上安身によるインタビューで、西浦教授が示した「接触8割減なら感染爆発を抑制できる」との推計をもとにしたグラフについて、「いつを起点にしているのか、曖昧。日本で最初に感染が明らかになってからすでに90日経っているが、このグラフのような増え方はしていない」と指摘しています。

 そして、西浦教授が推計を行う際、Rt(1人の感染者から生まれる平均感染者)の数値を、欧米で用いられている2.5として、試算を行っているのに対し、日本は欧米の人のようにハグなどスキンシップをとることが少ないので、Rt=1.7で試算をするべきだと主張をしています。

※米山隆一氏のツイート(2020年4月24日)
https://twitter.com/RyuichiYoneyama/status/1253683237286629381

※<エッセンス版>「『緊急事態宣言』で感染者は減らない!」鋭い発言を続けている前新潟県知事・医学博士・弁護士の米山隆一氏に岩上安身がインタビュー!
https://youtu.be/-HUYvrU7k94

 さらに「8割削減」について、「コストを含めてどうやって実現するのか、どうやって検証するのか、の説明がない」とも述べています。

 そこで、両者の意見を踏まえてIWJ記者は、西浦教授に質問をしました。実際は質問の機会は2回でしたが、その中に複数の質問が含まれています。よって、わかりやすくするために実際の質問を分割し、IWJの質問と西浦教授の回答と対にして下段に記しています。

 また、記者意見交換会の模様はIWJのYouTubeチャンネル「Movie IWJ」でフルオープンにしていますので、ぜひご覧ください。

※4/24(金)収録、22時半より録画配信した「#新型コロナウイルス感染症 #クラスター対策 の #専門家 による第2回記者意見交換会 ―登壇:西浦博氏(北海道大学教授)ほか」をYouTubeにてフルオープンで公開中!
https://youtu.be/dP28irVrpq4

また、この機会にあわせてチャンネル登録もぜひお願いします。
https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos

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IWJ記者の質問(1)「西浦先生のモデルがもとづいているデータについて質問があります。東京都発表の感染者数にもとづいてモデルを考えていらっしゃいますが、十分なPCRが実施されていない中で、これの信憑性に疑問があります。東京都のデータが十分でないと考えられないでしょうか。そのような疑惑のあるデータを元にしていることについてはどう説明をしますか」

 西浦教授「確定患者のデータについて、まず、信憑性というのはとても定義が難しいんですけど、私自身が言えるのはPCRが陽性であって偽陽性ということはとても低い確率しかないので、陽性に出た人はおそらく確実に感染した人であろうという人を表している数値です。

 一方でおそらくご質問の趣旨にある部分っていうのは、感染状態の全容がとらえられていないのではないかということだと思うんですけど、おっしゃる通りだと思っています」

 IWJの記者質問(2)「感染研の情報によると2月にインフルエンザが死亡超過したという推定を発表していますが、インフルエンザの流行はありませんでした。コロナの影響によるものではないかと思われますが」

 西浦教授「超過死亡に関しては正直なところわかりません。おっしゃっている報告に関しては私も存じ上げているんですけれども、そういうデータが出る背景のメカニズムに関して、まだ自分でも答えが出ていない状態です。

 少なくとも今日本で、例えば1月16日から諸例が診断されて、ということになっていたのですけれども、それより先に感染が起こっていた可能性があるのかどうかというと、わからないんですけど、あっても不思議ではないと思います」

 IWJの記者質問(3)「キングス・カレッジ・ロンドンの渋谷健司教授は、実際の感染者は10倍いると発表していますが」

 西浦教授「2月の頃に自分自身も、渡航者数ですね、北海道で流行が一時期規模が大きくなって、その時に北海道で、特に札幌で旅行した外国人の人達が自分の母国に帰って(新型コロナウイルスに)診断されたという事例があったんです。

 その時の、渡航者中の感染者のリスクを計算することをもとに、北海道での感染者数というのを僕も推定したことがあります。その時の雑多な計算ではだいたい北海道での感染者数というのは累積で900人を超えてたと記憶しているんですけど、それはだいたい確定患者数からいうと10倍程度、というのが北海道で見られたものでした。

 現在も10倍がそのまま適応できるかと言えば、おそらくそうではないかと思います。むしろそれより大きい可能性がある、と考えているんですけど、それに関しては先程一部質問に返答差し上げたんですけど、エクスプリシットな(「明白な」の意)抗体調査とかのさらなるデータがないと推測するということが具体的な数値としてわかりませんけど。ただ少なくとも10倍を超えるような感染者はいる、と認識をしています」

 IWJの記者質問(4)「慶応大学病院が無症状者を検査したところ、これは母数が少ない検査なのですが、6%が陽性と出たという報告もあります」

 西浦教授「慶応の話ですね。その話も存じ上げてはいるんです。で、レポートも拝見したんですけれども、67人、肺炎じゃない別の目的で、手術があるとかで紹介されて入院した、あるいは外来で受診した患者さんの中で4名が陽性だったということなんですけど、その方々があの来院される前に、どのような背景の人たちがどうやって紹介をされてきたのかということの詳細だったりということをわからないと、どういうサンプリングが行われたかということがわからないので、それだけでコミュニティの伝播を表せるかと言うと、それだけではわからないと思っています。

 ですけれども、少なくともコミュニティの中での伝播も示唆するデータだと思っていますので、詳細を検討しないといけないと思う、と同時に、4/67ですので、サンプリングエラーと言って、とても母数の少ないデータにもとづく高齢者のデータですから、その不確実性っていうんですかね、いわゆる信頼区間(統計学用語。可能性の高低の範囲などを指す)とかも含めて、どこにどういう真実があるのかを追加データで検討したい。でも大変貴重なデータだと思っています」

 IWJの記者質問(5)「下のグラフについて質問があります。30日後に感染者6000人で8割接触減をすれば感染者が減らせる、という試算です。概念図であると思いますが、このグラフは何日を起点にしているのでしょうか?」

※「欧米に近い外出制限を」西浦博教授が感染者試算「人の接触を8割減らせれば感染減に」(日本経済新聞、2020年4月3日) 2020.4.15
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/472920

 西浦教授「前回の意見交換会のときに背景になっている数式を出させていただいたんですけど、ゼロ日の定義、あれはシュミレーションなんです。実際の観察データに適合して計算しているものではないです。1名の感染者が感染性を持って人口10万人のなかに侵入したとき、それをゼロ日と定義しています」

 IWJの記者質問(6)「最初に感染者がでたのが1月半ばですから、30日でこれだけ増えるということなら現在の感染者は相当な数になっているのではないでしょうか?」

 西浦教授「いえ、実際はそのモデルでとらえられる現象と観察の間に乖離があるんです。モデルでとらえられているものっていうのは微分方程式で書いているようなモデルなので、いわゆる決定論的モデルといいます。

 なので、1人の感染者が時刻0で侵入した時に必ず流行が起こるようにできています。なので、確率的なゆらぎもなくきれいな指数関数的法則に従って感染者が増えるように設計されているのが特徴です。

 一方で観察されているデータでは何が起こっているかと言うと、2月の中頃になるまで、日本ではたくさん輸入感染者の方が診断されましたけども、その人たちが接触した濃厚接触者からは感染者出なかったんですね。たくさん検査されたんですけど。

 どういう風に起こっているかと言うと、確率的に消えているんです。実際のところのデータというのは確率論的な絶滅、エクスティンクションが起こりやすい状況にあって、特にこれはクラスター対策のアイデアの起源でもあったんですけど、その一人の感染者が生み出す二次感染者数というのは、決定論的に、必ずしも指数関数的に増えるものでなくて、ハイリスクの部分っていうものが、きれいに防がれると、その屋内の「3密」というような環境をちゃんと防げれば確率的揺らぎで、とても消えやすい、2次感染を起こさずに収束しやすい感染症なんですね。

 なので感染者数の絶対数がとても少ない間は、ちょっと感染者が入ってきても容易に消え去っていってしまうということが繰り返されてきたんですね。そういうのが1月2月に実際に起こってことで、今8割接触削減のときに使っているのは決定論のシュミレーションですけど、何でそれがいいかと言うと、3月の後半から残念ながら輸入感染者がたくさん入ってきて、大規模流行が不可避になったんですね。

 不可避になってからの流行曲線というのは、いずれ皆さんに見ていただけると思いますけど、指数関数的に感染者数の増殖が見られてます。そういった場では確率的揺らぎを置いて、指数関数的な増加というのが見られている状況になるのでそこで決定論的なモデルが当てはめられると判断できるということになります」

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 以上、西浦教授は丁寧に回答していただきました。

 しかし、この試算のベースとなるPCR検査の量が過少で問題がある、という指摘には十分にお答えいただけたとは思えません。8割接触量削減の政策は、商業施設の休業を余儀なくさせ、日本の経済全体と個々人の暮らしに大ダメージを与えています。安易に続けていいような政策でなく、確かな根拠にもとづいて政策を決定するべきです。

 岩上安身は以下のようにツイートしています。

 「フルオープンにしています。ぜひ、多くの方々にご覧になっていただきたい。検査過少、隔離過少の現状で、そこには手をつけずに、国民全員が『人との接触8割削減』で、コロナを収束させる、という西浦戦略は、現実的でしょうか。その根拠は科学的な検証に耐えうるものなのでしょうか」

※岩上安身のツイート(2020年4月25日)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1253702281679081472

■私もあなたもコロナに感染するかもしれない、あるいはすでに感染しているかもしれないからこそ、必ず知っておくべきこと! 「知らないうちに進行する『低酸素症』」が新型コロナウイルスの恐ろしさ!? ニューヨークの病院で新型コロナウイルス感染者を診療した医師が警告!!

 新型コロナウイルスに感染した患者を診療した米国の救急医療医、リチャード・レヴィタン氏の体験レポートが米ニューヨーク・タイムズに掲載されています。東洋経済オンラインが邦訳して公開しています。

※The Infection That’s Silently Killing Coronavirus Patients This is what I learned during 10 days of treating Covid pneumonia at Bellevue Hospital.(THE NEW YORK TIMES、2020年4月20日)
https://www.nytimes.com/2020/04/20/opinion/coronavirus-testing-pneumonia.html

※コロナ「突然重症化した人」の驚くべき共通点 10日間救急治療室で患者を診た医師の見解(東洋経済オンライン、2020年4月24日)
https://toyokeizai.net/articles/-/346423

 レヴィタン氏は30年間緊急医療に携わる医師。呼吸を助けるための管の挿入方法を指導するプロセスを考案し、世界各地の医師に向けて気管処置の講座を行っているといいます。

 レヴィタン医師は3月末、新型コロナウイルスの患者で溢れかえるニューヨークの病院で10日間ボランティアにあたり、その際に目の当たりにした患者の様子をレヴィタン医師自身の筆でレポートしています。

 レヴィタン医師はニューヨーク市内の救急病院の経験を、こう述べています。

 「通常、救急治療室(ER)に運ばれる患者は、心臓麻痺や脳卒中といった重篤な状態から、軽度の裂傷、中毒症状、整形外科系のケガ、偏頭痛といった軽症までさまざまだ。

 ところが、ベルビュー病院で10日間ボランティアをした期間中、ERの患者はほとんどすべて新型コロナによる肺炎患者だったのだ。(中略)

 呼吸器系の症状がない患者でも、新型コロナ性の肺炎を患っていた。肩を刺された患者が来て、傷が肺に届いていないかを確認するためにレントゲンを撮った際、彼も肺炎だった。転倒してケガをしたということでCTスキャンを撮った患者たちにも偶然、肺炎が見つかった。原因不明で失神した高齢者、多くの糖尿病患者も新型コロナに感染していた」

 コロナ以外の疾病、事故・事件で負傷した者たちも、ことごとく新型コロナ性の肺炎を患っていたのです。レヴィタン医師の驚きは、それにとどまりません。

 「次の事実が私たちを心底驚かせた。こうした患者たちの胸のレントゲンは、肺炎が進んでいることを示しており、飽和酸素レベルも正常以下であるにもかかわらず、ほとんどが呼吸上の問題を訴えていなかったのだ。

 いったいこれはどういうことだろうか」

 レヴィタン医師は、肺炎が進行しているにもかかわらず。息苦しさを訴えていない患者たちの様子に驚き、その理由を探り始めます。新型コロナに感染して、肺炎となっても、患者は息切れしたり、息苦しさをなかなか感じることがない。ここがキーポイントです。

 レヴィタン医師は、通常の肺炎と、新型コロナ肺炎の違いをこう説明します。

 「肺炎では患者は通常、胸部の不快感や呼吸時の痛みなどの呼吸障害を発症する。しかし、新型コロナ肺炎の場合、当初患者は酸素量が低下しても、息切れを感じない。しかしその間、驚くほど酸素濃度が低下し、中等度から重度の肺炎(胸部X線写真でみられる)になっていく」

 正常な酸素飽和度は94%から100%だが、レヴィタン医師が診察した患者の中には、50%にまで低下していた者もいたといいます。

 「驚いたことに、私が見た患者のほとんどは、1週間ほど前から発熱、咳、胃もたれ、倦怠感などの症状が出ていたが、来院するまで息切れなどは感じていなかった。(中略)

 「私の30年の経験では」とレヴィタン医師は続けます。

 「緊急挿管を必要とする患者のほとんどは、ショック状態にあるか、精神的に混乱していいるか、あるいは、息をするためにうなり声を上げるかしている。急性低酸素症のために挿管を必要とする患者は、多くの場合、意識を失っていたり、呼吸をするためにあらゆる筋肉を使っている。だが、新型コロナ肺炎の患者はまったく違う」

レヴィタン医師は、実際に診療した新型コロナウイルスの患者がスマホをいじる余裕さえみせていたことを、驚きとともに伝えています。

 「私が診た新型コロナ肺炎患者の大多数は、(中略)挿管の準備をする時でさえスマホをいじっていた。呼吸は速いし、胸部レントゲンでは危険なほど酸素濃度が低く、ひどい肺炎であったにもかかわらず、見た目には比較的最小限の苦痛を抱えているだけだったのだ」

 レヴィタン医師はこうした症状から、新型コロナ肺炎が、「サイレント(無症候性)低酸素症」という酸素欠乏を引き起こすという説を立てます。

 通常の肺炎にかかった患者は、胸部の不快感や痛みを感じるものですが、新型コロナウイルスの患者はこうした症状を感じず、その間に肺の酸素濃度が低下して重い肺炎になっていき、突然、呼吸不全となって重体になる、というのです。こうした「知らないうちに進行する『低酸素症』」が新型コロナウイルスの特徴であり、恐ろしさであると言えるでしょう。

 現在、日本の現状では、熱があってもPCR検査を受けさせてもらえず、受けることができて陽性と判明しても、軽症者は自宅待機を命じられて治療が受けられない状態にあります。

 しかし、実際に患者が息苦しさを感じ始めた時には、新型コロナ肺炎はかなり重症化してしまっている、ということを、このレヴィタン医師のレポートは説得力をもって私たちに伝えてくれます。自宅待機を求める厚労省や保健所や医療機関の「おふれ書き」を読むと、「息苦しさを覚えたら連絡ください」などと書かれていますが、息苦しさを覚えた段階では、手遅れに近いのです。

 「なぜそうなるのか、私たちはようやく理解し始めたばかりだ」と書きつつ、レヴィタン医師は、その謎に迫ります。

 「コロナウイルスは界面活性剤物質(サーファクタント)を産生する肺細胞を攻撃する。この物質のおかげで、肺の中の肺胞は呼吸の合間に膨らんだ状態を維持できる。(中略)新型コロナ肺炎の炎症が起こり始めると、肺胞が虚脱し、酸素レベルが低下する。それでも当初は、肺はこの状態に適応し、硬くなることも、液体を貯めることもない。この状態であれば、患者は二酸化炭素を排出できる。二酸化炭素が蓄積されなければ、患者は息切れを感じない」

 しかし、血中の酸素が低下するにつれ、その生理的反応として、患者は無自覚により速く、深く呼吸をするようになり、その激しい呼吸によって肺は傷つけられます。それにともなって、炎症はさらに進行して、肺胞の虚脱が進み、ついに酸素レベルが急低下するまでに悪化してしまう、とレヴィタン医師は言います。

 患者の二割はより危険性の高い肺損傷段階へ進み、液体がたまり、肺が硬くなり、二酸化炭素レベルが上昇。患者は急性呼吸不全を発症する、というのです。

 「目立って呼吸がきつくなり、危険なほどの低酸素レベルで病院にやってきたときにはもう、最終的に人工呼吸器が必要となることが多い。 息切れを感じることなく突然死亡する新型コロナ患者の症例は、無症候性低酸素症が急速に呼吸不全に進展する事態で説明できる」

 こうしたことから、レヴィタン医師は無症状の低酸素症を早期に発見することが重要だと指摘しています。そのために、一般に普及しており、酸素飽和度や脈拍数を計測できる「パルスオキシメーター」で早期に低酸素症を発見し治療を受けることが有効であるとしています。パルスオキシメーターは機械に指を入れるだけで計測ができます。日本では4000円程度から購入できます。

 厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症の「相談・受診の目安」として、(1)風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く場合、(2)強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合を挙げています。

※新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け) 症状がある場合の相談や新型コロナウイルス感染症に対する医療について 問1:熱や咳があります。どうしたらよいでしょうか。(厚生労働省、2020年4月24日)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q2-1

 レヴィタン医師のレポートを読む限りにおいて、息苦しさ(呼吸困難)を感じた段階でやっと「相談」や「受診」をするのでは、来院した時点で患者はすでに重度の肺炎に陥っている可能性が高くなります。無症候性低酸素症の患者を早期に発見するには、世界一少ないPCR検査数を増やすこととともに自宅待機の間もパルスオキシメーターを用いて酸素飽和度を計ってモニタリングすることが有効な方法かもしれません。

 新型コロナ患者は軽症者が急に重症化すると、日本でもたびたび報じられ、臨床医も証言しています。日本の医師たちも、レヴィタン医師が目のあたりにしたのと同じ患者の急変を見ているはずなのですが、この急変の仕方の特異性や、なぜ、そうなるのかという機序についてはほとんど論じられていません。

 厚労省や各医学界は、国民に対してただ単に「自宅待機せよ」と、言うだけでなく、個々人が自分の生命を守るために、病気のメカニズムを理解し、待機している間も自分の体の変化を知るための積極的な方法を教えるべきではないでしょうか。このレヴィタン医師のすすめのように。

■武漢研究所を新型コロナウイルスの発生源とする疑惑を巡り、米国の主張はついに「査察受け入れ要求」にまでエスカレート!

 新型コロナウイルスの発生当初から、ウイルスが「人工的に作られた」、「武漢のウイルス研究所から漏れ出した」という説が繰り返し流されています。

 しかし、疑惑の目を向けられている中国の研究者、石正麗(せきせいれい、シー・ジェンリー)氏は、中国における野生動物の商取引の危険性に目を向け、規制するなどの対策を講じなければ、コウモリが体内に宿す各種のコロナウイルスがSARS同様に猛威を振るうことになると警告を続けてきた人物です。コウモリは種類が多く、狂犬病、エボラ出血熱、SARSなどを体内に宿していると見られています。

 石博士が持つ資料や経験は新型コロナウイルスがコウモリ由来のものであることを突き止めるのに役立ちましたが、そのことが「武漢にある石博士の研究所からウイルスが流出し、感染を広げた」との疑惑を呼ぶことになりました。

※武漢研究所のコウモリ学者、コロナ発生源説を否定(ウォール・ストリート・ジャーナル、2020年4月22日)
https://jp.wsj.com/articles/SB11705746827708923692704586338581884969562

 こうした疑惑に対して、中国政府は「証拠はない」と否定し、石博士はウイルスの発生と自分の研究所は無関係だということを「命に賭けて保証できる」とソーシャルメディアへ投稿しています。

 WHO(世界保健機関)も21日、新型コロナウイルスについて「研究所などで人為的に操作や作製されたものではなく、動物が起源であることをあらゆる根拠が示している」と発表。「科学にもとづく組織として、現時点で動物に由来すると考えている」と、ウイルスが武漢ウイルス研究所を起源とする人工的に作られたものだとする説を強く否定しました。

※WHOが中国研究所起源説を否定「人為的でなく動物が起源」 新型コロナ(毎日新聞、2020年4月22日)
https://mainichi.jp/articles/20200422/k00/00m/030/020000c

 さらに、21日の岩上安身によるインタビューの中で、上昌広氏も、米国のトランプ政権が中国の武漢の研究所が人為的に操作されたコロナウイルスが漏出したと疑惑を煽り立てている件について「エビデンスがはっきりせず、状況証拠を言っているだけ」、「ファクトではない」と疑惑を証明する証拠がないことを指摘しています。また、コロナウイルスの遺伝子配列は公開されており、世界中の研究者が検証可能で、人口ウイルスであるとの疑惑が事実であれば証拠を提示できるはずだと述べています。

 また、このインタビューの中で岩上安身は、かつて米国が、証拠がないにも関わらず「イラクが大量破壊兵器を開発している事実がある」と原子力関連施設への国際的な査察を求めてイラク戦争を始めたこととの類似性を指摘しました。

※PCR検査をしなかったことが感染の蔓延を招いたのは明らか! 緊急事態宣言の全国拡大は不適切で無責任! 岩上安身による医療ガバナンス研究所理事長上昌広医師インタビュー第3弾
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/473266

 実際、その翌日の22日、マイク・ポンペオ米国務長官が「武漢の研究所から新型コロナウイルスが外部に漏れた可能性は排除できない」と述べ、イラク戦争を始めたときと同様に、武漢の研究所への査察を求めました。

 また、武漢以外の研究所にも様々な病原体があるとして、中国国内の研究所などへの立ち入り査察を受けるよう発言。岩上安身が指摘した、証拠もないまま査察を求めるイラク戦争直前の時と同様の態度を、米国は17年の年月を経て再び見せるに至りました。

※米国務長官、ウイルス研究所などの査察求め中国に圧力(AFP、2020年4月23日)
https://www.afpbb.com/articles/-/3279903

 米国トランプ政権は、以前から新型コロナウイルスに人類が対抗するために必要な世界的な協調を無視し、コロナ禍を政治的に利用する言動を繰り返しています。これまでもWHO(世界保険機関)を指して中国寄りと批判していましたが、ついに14日にはWHOへの資金拠出の停止を表明する事態になりました。

※米、WHOへ資金拠出停止 トランプ氏、新型コロナ「中国寄り」批判(時事ドットコムニュース、2020年4月15日)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020041500221

 しかし、こうした米国の振る舞いに関し、今回冒頭で紹介したウォール・ストリート・ジャーナルの記事のように、米国内メディアの多くはトランプ大統領に忖度せず、科学的な考察を踏まえて理性的な報道を行っています。

 また、企業も米政府に従属するばかりではありません。例えば4月4日にトランプ大統領は「国防生産法」にもとづいて米国内で製造されたマスクなど医療資材の輸出制限を求めましたが、「他国からの報復を受ける」と米3M社が反発し、結局、トランプ大統領側が折れて、は6日、制限の緩和に合意しました。

※トランプ氏、マスクや防護具の輸出制限緩和-3Mやカナダと対立後(Bloomberg、2020年4月7日)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-07/Q8E8UZDWLU6801

 米国の新型コロナウイルス感染事情は、悪化の一途を辿っており、26日の時点で累計感染者数は93万人、累計死者数は5万3000人でどちらも世界一となっています。一方、中国は感染拡大のピークを過ぎ、世界各国への医療支援を開始しています。22日時点で、17か国にもおよびます。

※中国、WHOへ32億円の拠出増を発表 米の拠出停止方針受け(AFP、2020年4月23日)
https://www.afpbb.com/articles/-/3280031

 「ポスト・コロナ」後の世界において、中国へ信頼を寄せる国々が増えることは間違いないでしょう。他方その前にイラクを踏みつぶしたような戦争の「再現」を中国相手に狙っているのだとしたら、トランプ政権の自滅だけではすまず、経済貿易戦争の枠を飛び越え、米中戦争は、第3次世界大戦という想像もしたくない惨劇に至ることでしょう。トランプ政権が、挑発を自らやめるか、民主党のバイデン候補が勝利して、政権交代が行われるまで、この危険は続くものと思われます。

■北海道がんセンター名誉院長・西尾正道氏が警鐘を鳴らす「コロナ問題の裏で被曝問題が進んでいます!」、新レポート「がん治療の今」のご紹介「トリチウムの海洋放出は晩発性の健康被害を生じる」!

 2011年3月11日の福島第一原子力発電所事故を受けて、政府が発令した「原子力緊急事態宣言」は、9年余りが経った今も解除されていません。

 そして2020年4月7日、今度はそれに上書きするかのように、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた「緊急事態宣言」が発令されました。つまり、日本は今二つの「緊急事態宣言」の下にあります。

 福島第一原子力発電所では現在でも、炉内の燃料を冷やす過程で放射性物質トリチウムを含む水、いわゆる「ALPS処理水」が発生しています。この水は処分できないまま発電所敷地内の保管タンクにたまり続けている状態です。2022年夏ごろにタンク容量の上限とされる137万トン達にするとの見通しを、 東京電力は公表しています。

 経産省の「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」は今年2月、処理水を薄めて海洋に放出するか、大気中に蒸発させるのが現実的だとする報告書を発表。今年の夏頃には、政府は処分方法の最終決定をすると見られています。 

※多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会報告書について(2020年2月10日 報告書)(経済産業省ホームページ)
https://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/osensuitaisaku/committtee/takakusyu/report.html

 処理水の処分を巡り、 政府は福島県内の自治体、議会、業界団体への説明会や意見聴取を、今年の3月から開催しています。3月10日に広野町の議会で行われたのを皮切りに、4月24日までに計14市町村で行ったとのこと。これらの説明会では、新たな風評への強い懸念に加え、風評対策を具体的に示さない政府への不満が噴出したと、福島日報は伝えています。

※【政府の処理水説明】結論ありき許されない
(福島民報、2020年4月25日)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200425-00000002-fminpo-l07

 他方、安倍総理は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、7都府県(東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡)を対象に緊急事態宣言を4月7日に発令。さらにその対象を全国に拡大したのが16日。つまり、「密閉空間」「密集場所」「密接場面」を避けるように求められていた緊急事態宣言下においても、この「処理水」説明会は着々と進められていたことになります。

 「どさくさ紛れ」との批判の声も聞こえてくるこの状況下で、「コロナ問題の裏で被曝問題が進んでいます!」「9年を過ぎた3.11.の報道もコロナ騒動でトリチウムの問題はほとんどスルーされています!」と警鐘を鳴らし続けているのは岩上安身によるインタビューでIWJでもお馴染み、北海道がんセンター名誉院長である西尾正道氏です。

 西尾氏から、この貴重なメッセージとともに、あらたに執筆されたレポートのご紹介いただきまいた。

 「市民のためのがん治療の会」ホームページ内に掲載されたレポート「がん治療の今」の「前編」では、国民に対して「調べない」「知らせない」「助けない」という、原発事故後の政府・行政の基本姿勢を痛烈に批判しています。

 チェルノブイリでは居住可能線量は外部被爆と内部被爆を合わせた線量評価で行われているのに対し、日本では「内部被爆は全く測定・考慮せず」という姿勢であること。空間線量を測定・表示するモニタリングポストは、機器の内部操作により実際より40~50%低減させて表示していること。セシウム137の体内汚染を少なくする薬剤ラディオガルターゼの配布を、政府が禁止したこと。

 また、原発事故当時に個人線量計のガラスバッチを国立がん研究センター理事長の嘉山孝正氏が大量に集めて配布しようとしたところ、これも政務次官のレベルでストップがかかったこと等々、隠蔽・偽装・誤魔化しを繰り返してきた日本政府・行政の姿勢を厳しく断じています。

 「後半」では前段にもありました、トリチウムを含む汚染処理水の問題について執筆。「トリチウムの海洋放出は晩発性の健康被害を生じる」として、トリチウムの毒性に関する詳報を掲載しています。ぜひご一読ください。

★がん治療の今 > No.414 20200331
『被曝影響をフェイクサイエンスで対応する国家的犯罪(前編)』
http://www.com-info.org/medical.php?ima_20200331_nishio

★がん治療の今 > No.415 20200414
『被曝影響をフェイクサイエンスで対応する国家的犯罪(後編)』
http://www.com-info.org/medical.php?ima_20200414_nishio

 IWJ代表である岩上安身による西尾氏のインタビューもあわせてご視聴ください。全編をご覧いただくにはサポート会員登録(年会費・税抜き3万円~)が必要となります。ぜひこの機会にご検討ください。

※IWJ会員のご案内 
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

 なお、IWJ会員以外の方でも、インタビュー動画単品550円でのご視聴が可能です。

※人類と細菌・ウイルスの戦いは永遠のテーマ!N95マスクでもコロナウイルスは完全にブロックできない!? ~2.20岩上安身によるインタビュー 第984回 ゲスト 北海道がんセンター名誉院長 西尾正道氏 2020.2.20
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/468098

※「動物実験では遺伝子組み換え作物で若くして腫瘍発症。人間も同じに」遺伝子組み換え技術で生まれた子宮頸がんワクチンの危険性~岩上安身によるインタビュー 第541回 ゲスト 西尾正道氏 第三弾・前編 2015.5.9
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/244874

※ガンを作り、高値で抗がん剤を売りつける農薬、遺伝子組み換え、放射能、ワクチン…企業利益のためにリスクが隠ぺいされる日本~岩上安身によるインタビュー 第540回 ゲスト 西尾正道氏 第三弾・後編 2015.5.9
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/245504

※「TPPの最大の狙いは医療」日本を襲う医療費高騰と、すでに見舞われている危険な農薬・化学物質汚染の実態に迫る~岩上安身によるインタビュー 第538回 ゲスト 西尾正道氏 第二弾 2015.5.8
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/244873

※農薬大国・日本の現実 ネオニコチノイド系農薬で、発達障害が急増する!? ~岩上安身によるインタビュー 第529回 ゲスト 西尾正道氏、黒田洋一郎氏 2015.4.18
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/242962

■<本日の再配信>「東京都・葛飾区が野外テントによる巡回診療(ウォークスルー方式)を臨時に実施!! PCR検査時の検体採取を行った医師会の医師、保健所の課長にIWJ記者が現場取材!!」を再配信します

新型コロナウイルス感染をめぐり、保健所の判断によるPCR検査数がなかなか増えない中、地元の医師会と自治体が協力し、かかりつけ医の判断で保健所を通さず、独自に検査を行う動きが各地で広がっています。

※<コロナ 医療を守ろう>PCR検査、都内10カ所に 月内にも 医師会、自治体連携(東京新聞、2020年4月18日)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202004/CK2020041802000150.html

 東京都葛飾区は2020年4月20日、奥戸総合スポーツセンターの駐車場に設置した臨時の検体採取場のメディア向けデモンストレーションを行いました。

 本日、午後6時より、再配信します。ぜひ御覧ください。

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【自治体によるPCR検査開始!その方法は? シリーズ再配信 1・IWJ_YouTube Live】18:00~
PCR検査用検体採取の混雑緩和のため、院内感染リスクが低いとされる屋外テントによる巡回診療(ウォークスルー方式)を実施!~4.20ドライブスルー、PCR検査会場の様子(葛飾区・奥戸スポーツセンター)
視聴URL:
https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

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 現在、各地で車に乗ったまま検体を採取する「ドライブスルー式」の検査所が増えていますが、葛飾区では駐車場に陰圧式のテントを設置し、テントの近くで車を降り、歩いてテントに入る「ウォークスルー式」を採用。これにより、「ドライブスルー式」と同じように他の人との接触を減らすことができるといいます。

 葛飾区医師会副会長の三尾仁氏は、「ウォークスルー式」を採用した狙いについて、次のように語りました。

 「検査をするにあたって、ある程度の数をこなさないといけない。その上で検査をする先生、看護師さん、医療従事者の安全を一番確保しなくてはいけない。

 理想的には、車に乗ったままの形で検査をできれば一番いいんですけど、僕らが計画した段階では、医療上の問題などがいろいろあって、車を降りて診察室の中に入らなければならなかった。

 そこで、今回は『巡回診療』という形をとらせてもらって、ひとつのテントの中で検査をするという形になりました。『ウォークスルー』という言い方をしたほうがいいのかな。そういう形の検査法になっています。

 PCR検査というのは防護服を着てちゃんとやらなければいけないのですが、これ(ウォークスルー式)によってそうした部分と、ある程度の数をこなすことができる。

 葛飾区全体で、PCR(検査)を待っている方が非常に多かったので、保健所から要請を受けて、医師会が応じたということでございます」

 また、テント方式を採用したことに関して三尾氏は、次のように説明しました。

「外でやることによって、屋内の消毒の手間が省けます。空気の流れがありますから、開放した空間でやったほうが、院内感染というか、診療室自体の、汚染度が少なくて済む。テントですと、テントをそのまま消毒してしまえばいいわけで、こちらのほうが合理的だろうと思って、こちらの方式を選びました」

 「検査数が逼迫しているのか?」という記者からの質問に三尾氏は、次のように答えました。

 「(新型コロナウイルスの対応は)専門外来に限られていまして、その先生方はコロナの検査をするだけではなく、病院の対応その他、手間がかかります。

 一日にやれる検査数というのが、当初は10件程度とか少なかったんですが、今はもう少しこなせている。

 そういうところで、保健所に入ってくる検査をしなければならない方の数が、こなせなくなってしまったという状況が起こったので、こういう形で医師会が出ていって、お手伝いをするという形で作らせてもらいました」

 この後、IWJは三尾氏と、葛飾区健康部(保健所)地域保健課長・橋口昌明氏に単独独占取材を行うことができました。以下はその内容です。

IWJ記者「韓国が導入したドライブスルー形式に近いPCR検査法を導入しようと助言したのは誰ですか? これは(青木克徳)葛飾区長の決断でしょうか?」

葛飾区健康部(保健所)地域保健課長・橋口昌明氏「この方法を選択するにあたっては、協力いただく地区の医師会の皆さんだとか、関係する病院の見地なんかも聞かせていただいて、この方式が今の中では一番合理的なんだろう、と判断させていただきました。(中略)

 検体採取のところは、詰まった形になってきているので、これを解除するために、この方式で、臨時的に(行うことにしたのは)区長の決断でございます」

IWJ記者「週に3日ほど、行われるのでしょうか?」

橋口氏「今回、だんだん詰まってきた。2周間、3週間くらいかけて、だんだん検査に、お願いをしてたら、実際に検体を取るまでの期間が1日、2日、3日と伸びて参りました。で、これを、この詰まり状態を解除するためにやるもので、今回、3日間だけの臨時措置でございます」

IWJ記者「検査を増やすというスケジューリングはできていないのですか?」

橋口氏「今回の検査で、一定程度、詰まりは解消できるものと見込んでいるのですが、また、詰まってくるような状況があれば、もう一度、医師会のご協力を得られれば、また、工夫をしながら、やっていきたいなと思っています」

IWJ記者「検体はどこに送られるのでしょうか? 結果は何日くらいで分かりますか?」

橋口氏「(検体は)わたくしどもが、東京都に送っているのですが、陽性の場合で、2日から2日半くらいで、結果が分かると認識しています」

IWJ記者「PCR検査を受けた方々からどのような声がありますか? 不安だった方々も多いと思うのですが」

橋口氏「(検査時を)早く受けられることについては、おおむね、賛同いただいているのかな、と思っています。

 こういう方式でやらせていただきますということで、特にキャンセルがあったという、もちろん、場所の問題もありますので、なんかここだったら少し待ってくれというお客様がいたことは承知していますけれど、おおむね、理解を得られているものだと理解しています」

IWJ記者「安堵感をもっていらっしゃった方もいましたか? 検査して」

橋口氏「葛飾区は他の自治体に比べて、さっき述べましたように、3日とか4日、最大でもそれくらいかなと思っているのですが、それでもやはり早く、逆に、『早くしてほしい』という(区民の)声をいただいているところなので、安心感につながっているんじゃないかと思います」

IWJ記者「お二人のお気持ちを、お聞かせください」

橋口氏「これからもこの対策というのは、(中略)全医療体制としては厳しいものがあると思っております。柔軟に必要なところに、スピーディに処置をしていきたいと思っております。区民の皆さんには、ぜひご協力をいただいて、厳しい時だと思いますけども、一緒に頑張っていただければと思っています」

三尾氏「PCR検査を受けて陰性になろうが、陽性になろうが、どちらにせよ、受けられた方は不安をもっていらっしゃると思います。

 陽性になったら、どういう風に、自分の病気が進行しているのか。陰性になった場合は、まだ、これから陽性になる可能性がありますから、そういうところで、やはり、みなさんが心配している。

 もうひとつは、すべての人が人にうつす可能性があるという認識を皆さんにもっていただかないと、コロナに対する対応というのはなかなかうまくいかないのではないか、と思っております。

 ふらふらと動いてしまうと、人にうつしてしまうんだということを自覚していただくことが非常に大切なことだと私は、思っています」

IWJ記者「最後に、激務で疲れているとか、あるいは未来は明るいとか、今、どういうお気持ちですか?」

橋口氏「正直、報道されているように、わたくしどもの保健所に限らず、どこの保健所も、ぱんぱんの体制になっているのは事実だと認識しています。

 幸いにして、区の、他の部署も含めて、多くの応援をいただいています。それを励みに、全力でやっていきたいと思っています。

 明るい未来が待っていることを心から期待しています」

三尾氏「医師会としては、病院の先生はものすごく疲弊して疲れているんだと思います。

 開業医は逆に実際のところは、患者さんは来ていません。その中で何を思っているのかといえば、はがゆく思っているのかな、と。

 発熱があっても自分で診てあげることができない。他の患者さんに感染してしまうことを心配で、それができない。じゃあ、そうなると次の段階は、どこかでこういう発熱している患者さんを診れるようなところ、それからPCRにつなげられるところ。そういうものを(葛飾区)医師会としては模索していきたいと思います」

※PCR検査をしなかったことが感染の蔓延を招いたのは明らか! 緊急事態宣言の全国拡大は不適切で無責任! ~ 4.21 岩上安身によるインタビュー 第990回 ゲスト 医療ガバナンス研究所理事長上昌広医師 第3弾 2020.4.21
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/473266

※東京の感染者数は30万人!? 130万人!? 日本全国で100万人の感染者が普通に生活している!? 京大iPS細胞研究所山中伸弥教授は東京のPCR検査陽性率20%に「非常に危険な状態」「感染者増加を見逃す」と警告! 2020.4.26
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/473480

■「緊急カンパ」のお願い!! 4月も残り1週間を切りましたが、ご寄付・カンパはいまだ目標額の41%にとどまっています! コロナ禍による緊急事態宣言下で、なお粘り強く情報発信活動をするためには、在宅テレワークを大幅に増やさなければならず、PCや通信機器を買い増しする必要も出てきました! 改めて緊急カンパのお願いを申し上げます!! どうか皆様の温かいご支援をよろしくお願い致します! 

 いつもIWJをご支援いただき、ありがとうございます。岩上安身とIWJスタッフ一同、心から感謝申し上げます。

 IWJでは1年間のご寄付・カンパの目標金額を5400万円に設定し、毎月未達成の金額を残りの月数で割って、1か月のご寄付・カンパの目標額としています。

 IWJの今期第10期、期首の8月1日から3月末日までのご寄付・カンパの金額から割り出した、4月からの1か月のご寄付・カンパの目標額は約632万円です。

 4月1日から23日までのご寄付・カンパの金額は、256万6209円で、これは月間の目標額の約41%でした。4月も残り1週間を切りましたが、ご寄付・カンパはいまだ目標額の半分にも届いていません。

 また、8月1日から4月23日までの今期の通算のご寄付・カンパも、目標額の78%の達成率にとどまっています。

 現在、日本経済は消費税増税に加え、コロナの影響によって巨大なダメージを受けつつあります。ご支援いただいている会員の皆様も、さまざまな面で困難な状況に遭遇されているのではないかと失礼ながらご推察いたします。

 そうした中でお願いすることは、ほんとうに心苦しいのですが、IWJの財政が、あまりにも切迫した状況となっているため、あえて「緊急カンパ」のお願いをさせていただきたく存じます。

 先日からお伝えしている様に、現在、IWJの創業時から使い続けてきたパソコンの寿命が尽きかけており、財政状況に加えて機材の状況もピンチとなっています。

 皆様から頂いた大切なご寄付・カンパによって活動しているIWJでは、できる限り経費を節約するために、2010年12月の創業時にまとめて買い入れたパソコン(PC)をずっと大切に使い続けてきました。

 ところがこれらの古いPCに搭載されている基本ソフト(OS)をウィンドウズ7のサポートが、今年1月に終了したため、最新のウィンドウズ10に更新せざるをえなくなりました。

 ところがウィンドウズ10をインストールした直後から、不具合の起きるPCが続出。6台のPCは専門家から寿命と判断され、早急に買い換えなければいけなくなってしまいました。

 現在、社内で問題なく使えるPCの数が限られてしまい、通常業務にも大きな支障が起きています。

 また、「岩上安身によるインタビュー」を社外で行う場合、パワーポイントを映し出すためのモニターを持ち出しているのですが、視聴者の方から「画面が小さく、文字が読みにくい」というご意見をいただき、先日、画面の大きなモニターを1台、新たに購入いたしました。

 また、苦しい時にはまたさらに苦しいことが生じるものです。

 新型コロナウイルスの蔓延に伴う、緊急事態宣言発出によって、弊社も、なるべくスタッフを出勤させず、在宅にてテレワークで活動をさせるべく、準備を整えていますが、自宅に業務用として使用可能なPCや通信設備等が整っていないスタッフも少なくなく、政府と都の要請に従い、外出機会を減らすには、どうしても追加でPCや機材を購入する必要があります。テレワーク待ったなしなのに、今はまだ、新しいPCやWi-Fiなどを買い直すことができていません!

 第10期の後半に入り、特に1月、2月、3月を過ぎてからの、IWJの財政はますます厳しくなりました。そのような中で、今回のPC機材の新規購入は、セキュリティー確保のために、絶対に必要な設備投資なのですが、財政上は大きな負担となってしまいます。

 改めて申し上げますが、IWJではこれまで、スタッフの人件費や各種関係先への支払いを、未払いや遅払いにしたことは一度もありません。

 これまで、こうした財政的危機に際しては、代表である岩上安身がこれまでのジャーナリスト業で得た個人の資金を、IWJにつなぎ資金として提供してきましたが、それももはや限界です。

 このため、改めて「緊急カンパ」のお願いを申し上げます!! コロナ危機と経済危機とダブルパンチで、大きな危機に見舞われているのはIWJだけではないと思いますが、今ほど、IWJが社会に必要とされている時はないと思います。独立メディアとして、安倍政権翼賛の御用大メディアとは、一線を画した真実の報道を続けていきたいと存じます。

 どうか、皆様からの温かいご支援をよろしくお願い致します!

※ご寄付・カンパのご支援はこちらからよろしくお願いいたします!
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 なお、IWJでは毎期、決算報告を日刊IWJガイド、および会員向けメールでもご報告させていただいております。また、ホームページ上にも公開しており、過去の分とあわせていつでもご覧いただけます。

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 それでは、本日も1日よろしくお願いします。

IWJ編集部(岩上安身、國府田響、近藤ゆり、千浦僚、仲川正紀、城石裕幸、磯貝哲男、中村尚貴)

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岩上安身サポーターズクラブ事務局
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