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【特集】京丹後「Xバンドレーダー」配備問題 ~現実化する「原発×戦争」リスク

 安倍総理は5月15日、解釈改憲による集団的自衛権の行使容認を提言する「安保法制懇」(安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会)の報告を受けて記者会見し、公明党との与党協議を加速させ、閣議決定による憲法解釈の変更に向けた動きを加速させることを表明した。

 集団的自衛権の行使容認によって日本が「戦争の出来る国」へと作りかえられた時、戦争の前線基地となる可能性があるのが、京都府京丹後市の経ヶ岬だ。この経ヶ岬にある航空自衛隊分屯基地に、米軍のXバンドレーダーを建設するという計画が持ち上がっているのである。

 米軍のXバンドレーダー建設計画に対して、地元の住民は粘り強い抗議運動を行っている。しかし、こうした現状について、既存メディアによって報じられる機会はきわめて少ない。いったい米軍と防衛省は、どんな事態を想定して、ここにレーダー基地を建設しようとしているのか。その手がかりとなる図が日米合同軍事演習シミュレーション「ヤマサクラ61」の中にある。

 この演習は、東日本大震災直後の2011年6月末に日米合同で行われたものである。中国軍とおぼしき敵軍と日米合同軍が開戦し、敵軍が日本列島に上陸。それを水際で迎え撃ち、上陸を許してしまったあとも、列島内で防衛戦を戦う、というシナリオである。想定されているその上陸地点が若狭湾なのである。たしかに若狭湾は、地理的には大阪から近く、上陸すればすぐに京都、名古屋、大阪を攻めることができる重要なポイントである。

 しかし、この地は、敦賀原発や高浜原発、美浜原発、大飯原発など、14基の原発を抱える「原発銀座」として知られる場所でもある。つまり、日米の軍関係者らは、日本海側に原発を抱えたまま、日本が戦争に突入することを想定して戦争準備をしているのであり、その湾内の西の端に位置する経ヶ岬に米軍のレーダー施設を建設しようとしているのである。

 IWJはこれまで、関西の中継市民を中心に、このXバンドレーダー配備計画について、取材を積み重ねてきた。その成果を、この特集ページに集約し、一挙ラインナップ!

目次

  1. メルマガ「IWJウィークリー」より
  2. IWJブログ/メルマガ「岩上安身のIWJ特報!」
  3. 岩上安身インタビュー
  4. PPV(ペイ・パー・ビュー)
  5. 注目記事ピックアップ

メルマガ「IWJウィークリー」より

 安倍総理は5月15日、解釈改憲による集団的自衛権の行使容認を提言する「安保法制懇」(安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会)の報告を受けて記者会見し、公明党との与党協議を加速させ、閣議決定による憲法解釈の変更に向けた動きを加速させることを表明した。

 集団的自衛権の行使容認によって日本が「戦争の出来る国」へと作りかえられた時、戦争の前線基地となる可能性があるのが、京都府京丹後市の経ヶ岬だ。この経ヶ岬にある航空自衛隊分屯基地に、米軍のXバンドレーダーを建設するという計画が持ち上がっているのである。

 命の心配を呼びかけるほどの大雨が、原発銀座を襲ったーー。

 気象庁は9月16日、四国から東北地方にかけて記録的な猛威をふるった台風18号に伴い、京都、滋賀、福井に対し、大雨特別警報を発表。「直ちに命を守る行動を取ってください」と、最大限の注意を呼びかけた。該当地区での雨は15日未明から降り始め、翌16日の午前5時30分までの総雨量は、福井県小浜市で333.5ミリ、滋賀県大津市で300ミリ、京都府京北町で280ミリに達した。「数十年に一度」の規模の豪雨だった。

IWJブログ/メルマガ「岩上安身のIWJ特報!」

 「軍事占領がどのようにして起こるか、現在進行形で感じた」

 10月21日午前4時半頃、雨が降りしきる中、京都府京丹後市丹後町の米軍・経ケ岬通信所に「Xバンドレーダー」が搬入された。現場にいた市民のひとりは、民意をものともせずに進む基地建設を目のあたりにし、今も日本は米国の軍事占領下に置かれていると感じたという。

 台風一過である。今日(7月12日)、東京は青空が広がっている。台風が去ったあと特有の高気圧が張り出し、真夏日を記録しそうな勢いだ。史上最強ともいわれ、非常に警戒された台風は、最終的には被害は最小で食いとめられた。不幸中の幸いである。

 沖縄県を暴風域に巻き込み、気象庁が「命を守る行動を」と呼びかけた、今回の台風8号の襲来。2013年8月30日の運用開始以降、2度目の「特別警報」が発令された。「特別警報」は、警報の発表基準をはるかに超えるような、甚大な災害が発生するおそれがある場合に適用されるものだ。

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以下、冒頭部分を特別公開!

岩上安身インタビュー

 3月20日に告示、4月6日に投開票が行われる京都府知事選挙は、公明党が推薦し、自民、民主、維新から支援を受ける現職の山田啓二氏と、共産党推薦で新人の尾崎望氏との一騎打ちとなった。

 3月12日、岩上安身は前日に立候補を表明したばかりの尾崎氏にインタビュー。インタビューで尾崎氏は、地元経済の停滞や子どもの貧困など、京都府民が日常生活で直面する問題について語り、京都府が地方自治体として打ち出すべき具体的な政策について語った。

 また、京都北部における米軍の施設「Xバンドレーダー」の設置計画にも話は及び、今後の国際安全保障体制の中で京都が占める地政学的な重要性が論点として浮かび上がった。

PPV(ペイ・パー・ビュー)

 緊急企画! 岩上安身と山本太郎参議院議員との秘密対談が決定!!

 若狭湾の「原発銀座」で中国軍を迎え撃つ!? 21世紀の覇権をかけての米中対決の戦場は、なんと日本列島全土!?

 日米の安全保障のトップは、原発へ被弾するリスクを少しも考えていない!? 日米合同軍狂気の戦争計画”ヤマサクラ“を徹底検証します!

注目記事ピックアップ

 2014年9月8日(月)、IWJ京都は「米軍基地建設を憂う宇川有志の会」事務局長の永井友昭氏と共に、京都府高丹後市の経ヶ岬で進むXバンドレーダー基地建設地の現状を取材した。

 2014年5月27日(火)9時から、京都府京丹後市経ヶ岬の米軍「Xバンドレーダー」基地建設現場と基地建設に反対する人々の抗議行動の模様を中継した。

 京都府最北端にある京丹後市。豊かな自然を湛えるこの場所で、昨年2月より「米軍基地」の問題が噴き上がっている。米軍の高性能早期警戒レーダー(Xバンドレーダー)の建設工事が、5月27日に着工された。

 事前連絡を一切受けていない地元住民は、この工事強行に困惑。一方で、防衛省による地権者からの用地借り上げは今も秘密裏に続けられており、Xバンドレーダー配備に反対する市民らの怒りはピークに達している。

 25日、京都市京丹後市の米軍Xバンドレーダー基地建設予定地を、IWJ記者が訪れ、緊張感が高まりつつある現地の様子をレポート。レーダー基地建設の反対運動を行っている釜淵大樹氏に話を聞いた。

 京都府宮津市では、任期満了に伴う市長選と市議選が6月22日に行われる。その市議選への出馬を表明している立垣ためよし氏を、5月25日、IWJの柏原記者がインタビューした。

 インタビューは立垣氏が営む宮津市日置の蕎麦店で行われた。3.11を機に、さまざまなアクションに取り組む「脱原発」の市民活動家として、地元では知る人も多い立垣氏。宮津市に隣接する京丹後市で27日から始まった、米軍「Xバンドレーダー」基地建設にも強く反対を表明しており、「基地建設は、今度の市議選で大きな争点になるべき重大テーマだ」と言明した。

 今、近畿地方に初めて「米国領土、米軍基地を防衛するための」在日米軍基地が、地元住民の同意が不十分なまま建設されようとしている。

 2013年2月末、政府は突如として、京都府京丹後市の経ヶ岬にある自衛隊の分屯地に、米軍専用の「Xバンドレーダー」を設置する計画を発表した。その後何度となく行われた住民説明会では、「安全、安心の確保」を求める地元住民の声に対し、京丹後市や防衛省は明確な回答を出せていない。そんななか、5月14日に米軍は、工事業者に着工を許可した。京都新聞の記事によると、京都府や京丹後市は「着工日を事前に伝えるよう」防衛省に申し入れていたが、連絡はなかったという。

 米軍レーダー基地の建設が計画されている京都府京丹後市丹後町宇川地区で、2014年4月20日(日)、これに反対して「京都にも沖縄にもどこにも米軍基地はいらない!Xバンドレーダー基地建設着工反対!京丹後現地集会」が行われた。

 2014年4月17日、京都府京丹後市の峰山小学校で、防衛省による航空自衛隊経ヶ岬分屯基地への米軍TPY-2レーダー(Xバンドレーダー)配備計画に関する住民説明会が、京丹後市の主催で行われた。

 夜間にもかかわらず、米軍基地ができることに不安を抱える地元住民が大勢参加。年末にはレーダーの運用が開始されることや、京丹後市に入ってくる米軍人・軍属の具体的な人数などについては、この日以前に、基地と隣接する集落(丹後町宇川)で開かれた説明会でも発表されている既知の情報であるため、参加した市民の間に特に驚いた表情は見られなかったが、質疑応答では、軍人・軍属による事件や事故を心配する声が、かなり上がった。

 2014年4月16日(水)19時30分から、京都府京丹後市の宇川小学校で、防衛省による航空自衛隊経ヶ岬分屯基地への米軍TPY-2レーダー(Xバンドレーダー)配備計画に関する住民説明会が開かれた。

 2014年3月21日、京都市の東山生き生き市民活動センターで開かれた「Xバンドレーダー基地着工反対3.21京都集会」では、北朝鮮などからの弾道ミサイルを探知、追尾する米軍の高性能レーダー「Xバンドレーダー」の基地建設予定地である、京丹後市丹後町宇川地区の現状報告などが行われた。

 冒頭、司会役の白井美喜子氏から「宇川地区の住民はみな、米軍基地の建設に反対しているのに、国は『これは国策だからしょうがない』と大きな力でねじ伏せようとしている。基地用地の地権者らは、昨年の末に、(防衛省から)個別でプレッシャーをかけられ、賃貸借契約を結ばされた」との訴えがあり、基地建設の工事は、早ければ、この4月中に始まることが示された。


 2014年2月28日、キャンパスプラザ京都で開かれた「沖縄にも京都にも 世界のどこにも基地はいらない 名護市長選勝利 2.28京都報告集会」で、名護市議会議員の仲村善幸氏が登壇。辺野古への米軍基地移設に反対する稲嶺進市長の再選となった、1月の名護市長選挙についてスピーチした。

 講演の場となった京都もまた、「米軍基地問題」を抱えている。早ければこの4月に、京丹後市に米軍Xバンドレーダー(高性能レーダー)基地建設が始まる。この集会で問題提起を行った大湾宗則氏は、「Xバンド基地建設がきっかけとなり、京都に米軍の一大軍事要塞が作られる可能性がある」との見方を示している。

 「9月には、名護市会議員選挙がある。現在、稲嶺市長支持の議員は15人で多数派だが、1人でも負けたら議決は否決され、市長解任動議を起こされてしまう。戦いは、まだ終わっていない」──。
 
 2014年1月24日、京都市下京区のキャンパスプラザ京都で「1・24沖縄と京都を結ぶ討論の夕べ『沖縄の反基地闘争といかにつながるのか?』」が行われた。京都沖縄県人会事務局長の大湾宗則氏は名護市長選の総括を、NGO新日本婦人の会京都府本部の井坂洋子氏が「名護現地支援活動に参加して」と題した報告を行った。

 2013年12月15日(日)14時より、京都府・京丹後市役所前で経ヶ岬への米軍基地建設計画に反対し、抗議行動「京丹後市・経ヶ岬に米軍基地はいりません 平和の叫び&人間のくさり」が行われた。市役所前での抗議行動に先立って行われた現地視察では、建設予定地の自衛隊経ヶ岬分屯基地に通じる穴文殊(清涼山九品寺)参道を警官隊が封鎖し立ち入りが規制された。


 「日米安保の下、アメリカにとって、日本は天国なのである」──。

 2013年11月29日、京都市下京区のキャンパスプラザ京都で、講師に伊波洋一・元宜野湾市長を招いて「米軍基地の京都への設置を問う学習集会」が行われた。伊波氏はアメリカの基地問題の実態を解説し、「米軍絶対優位が、日米安保の本質である」とした。

 日本が他国から攻撃を受けるとしたら、まず狙われるのは沖縄米軍基地ではなく「京都」になるだろう。「Xバンドレーダー」が京丹後に設置されるからだ。

 「反戦老人クラブ・滋賀」が、11月15日に滋賀県で開いた「近畿に、米軍基地はいりません!学習会」で大湾宗則氏がこう指摘した。

 大湾氏は「米軍Xバンドレーダー基地反対近畿連絡会(準)」の共同代表を務める人物。この日の勉強会では、Xバンドレーダーとはどのようなものか、どのような危険性があるかを大湾氏が説明した。


 11月11日(月)17時半より、京丹後市経ヶ岬に計画されている米軍Xバンドレーダー基地建設の反対を訴える「京都にもどこにも米軍基地はいりまへん!怒りの連日デモ」が、昨日に引き続き行われた。2日目は、京都防衛事務所に抗議の申し入れをした後、三条大橋までデモを行った。

 2013年11月10日(日)14時より、京丹後市経ヶ岬に米軍Xバンドレーダー基地の建設が計画されていることを受けて、計画の周知と建設の反対を訴える「京都にもどこにも米軍基地はいりまへん!怒りの連日デモ」が京都市で行われた。京丹後市に住む主催者のひとりはIWJ京都のインタビューに「地元の話をそもそも聞こうとしていない。説明会では(市は)安心・安全を確認すると言うが、そこをうやむやにしながら土地だけを確保しようとしている」と地元の状況を訴えた。デモは11日(月)にも行われる予定で、17時半、防衛省京都事務所前に集合する。

 「基地ができてから嘆いても遅いのだ」──。沖縄出身で米軍基地問題に詳しい大湾宗則氏は、2013年9月20日、京都市内にあるキャンパスプラザ京都で開かれた「京都に米軍基地はいらない!9・20緊急集会 ~止めよう経ヶ岬のXバンドレーダー・危険な戦争準備を許さない~」において、「府知事と市長が受け入れを表明したが、あきらめるのはまだ早い」と力説した。京丹後市・経ヶ岬への米軍早期警戒レーダー(Xバンドレーダー)配備に異を唱える地元住民に対するこの呼びかけは、「沖縄には、行政による決定をものともせず、新基地建設を止めている住民パワーがある」との同氏の発言と相まって、会場に集まった人々の士気を鼓舞した。


 「私たちは一度も知らされていない」。9月20日の昼下がり、京都府庁前。若い男性がハンドマイクで道行く人に訴えた。「経ヶ岬への米軍配備ありきで計画を進めている防衛省、京都府、京丹後市には怒りを覚える」「配備先の住民のほぼ全員が、計画に反対もしくは了承しない立場だ」──。山田啓二京都府知事が、米軍の早期警戒レーダー(Xバンドレーダー)基地の受け入れを、昨日の府議会で正式に表明したことに対する抗議だ。この日は、レーダー配備先となる宇川の住民有志らも、京都府庁知事室へと出向き、基地受け入れ反対の申し入れを行った。

 2013年8月31日、京都市にある東山いきいき市民活動センターで行われた「経ヶ岬米軍基地建設反対!緊急勉強会」で、講師を務めた大湾宗則氏は「対象がトレーラーで運ばれるレーダーであるため『たいしたことはない』と侮る向きが多いが、オスプレイの国内配備と同等の重大な問題だ」と力説した。大湾氏が指しているのは、今年2月の日米首脳会議で、安倍晋三首相とオバマ大統領が合意した、米軍「Xバンドレーダー」を日本国内に追加配備する件。配備の予定地は京都府京丹後市内で、京都府は計画の受け入れに前向きである。

5件のコメント “【特集】京丹後「Xバンドレーダー」配備問題 ~現実化する「原発×戦争」リスク

  1. この京丹後の米軍基地は、嘘と誤摩化しだらけの軍事国防問題の最前線。しかも若狭湾の原発銀座とセットで最強役満です。チェキ!

  2. 今まで沖縄に押し付けてきた基地問題が京都丹波にも。こんな問題を、知らない・知らされてないことこそが大問題なのだ。

  3. 恐ろしい。。自然に恵まれた素晴らしいロケーションである京丹後に、こんなきな臭い思惑が絡んでいるだなんて。。

  4. イラク戦争で真っ先にアメリカが狙いを定めたのは、敵のバンドレーダー。つまり、真っ先に狙われるのは、丹後のXバンドレーダー。

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