「広域処理差し止め戦略会議」in大阪 2013.1.17

記事公開日:2013.1.17取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・柴崎/澤邉)

 2013年1月17日(木)19時から、大阪市浪速区の難波市民学習センターで「『広域処理差し止め戦略会議』in大阪」が行われた。

■全編動画

<ul class=”program”>
<li>講師 青木泰氏(環境ジャーナリスト)</li>
<li>司会 小山潔氏(差し止め裁判原告団長)</li>
</ul>

<ul class=”info”>
<li>日時 2013年1月17日(木)19時</li>
<li>場所 難波市民学習センター(大阪府大阪市)</li>
<li>主催 下地真樹氏(住民監査請求原告代表・阪南大学準教授)</li>
</ul>

<p> 大阪府の瓦礫広域処理の差し止めのために、住民監査請求を呼びかける会である。主に監査請求の起草者の青木氏が発言した。はじめに、監査請求原告代表の下地氏が「瓦礫の広域処理がなかなか止まらないので、多くの人が焦りを感じているが、止まる寸前まではそんなものだ。北九州もそうだった。何もかも、金のために命を犠牲にする象徴的な政策だ。不正義に対してあちこちから声が上がり、止めるチャンスが来ている」と話した。</p>
<p> 青木氏は「北九州だけでなく、東京、茨城県も含めて今年3月31日以降、来年度には、宮城県の瓦礫の広域処理は行わないということになった。瓦礫の広域処理は環境省と宮城県が進めてきた。当初は400万トン、宮城が344万トン、岩手が57万トンの処理を行うということで、宮城が中心だったが、国家権力がこれだけ予算化して進めようとした政策を、全国の住民の皆さんの闘いによって、今はほぼ撤回しつつある。あとひとふんばり頑張れば、日本の住民運動の結果として、画期的なことになるのではないかと思っている。はじめ、環境省は瓦礫を16都道府県に持っていく予定だった。それが北九州、茨城、東京に減り、それも今回の発表でなくなった」と状況を説明した。その中で住民監査を行う意味を、「宮城県の瓦礫の広域化に伴い、公金が違法に支出されるとして、住民監査請求をした。住民監査請求をすると、記録が残り、後で矛盾が起きた場合、担当者の責任が問える。裁判では違法性が問題になるが、住民監査は違法性の問題なしに、不当、不合理なことがあれば気軽に行える。当該市町村が処理すべきものを他の自治体に委託するので、自治体に住民監査請求ができる」とした。</p>
<p> 最後に下地氏が「止まるかどうかは、相手があることなのでわからないが、監査請求で責任が行政に問える。いろいろな不正が行われているが、私たちは何一つ間違っていない。瓦礫の問題だけでは終わらない。間違っている政策を根こそぎ変えていかなければならない」と締めくくった。</p>

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「「広域処理差し止め戦略会議」in大阪」への1件のフィードバック

  1. テント27号 より:

    大阪では、いままでどれだけ「震災がれきの広域・焼却処理」に関する不備な点、おかしな点を指摘しようが、行政は聞き流すばかりだった。ならば…と、青木泰さんを講師として招き、「住民監査請求」を大阪市、大阪府に突きつけることに。

    「住民監査請求」とは、たとえば大阪市の説明によると、請求できるのは大阪市民で、請求する対象は『市長又は本市職員等の財務会計上の行為又は怠る事実』とし、『違法又は不当な公金の支出、財産の取得、管理、処分、 契約の締結、履行、債務その他の義務の負担』。

    簡単に言えば、「住民監査請求」をすれば、証拠が残る。
    ここ、指摘したよね? なんでまだ事実を明らかにしないの??と、追求できる。
    行政も動かざるを得なくなる。というもの。

    それにしても青木氏の話を聞いていると、一体どれだけがれきの見積もりがいい加減で、契約の結び方がおかしくて、いかに「お金」が絡んでいるかが、よくわかる。
    例としてあげられた宮城県のがれきの実態と、誤った見積もりについた予算の話は、本当に驚くばかり。
    大阪市で焼却予定なのは、岩手県宮古地区のがれき。
    果たして…。。

    大阪市によるがれきの本焼却開始予定は、2月1日。
    自分たちの住む自治体に対して自分たちにはどんな働きかけができるのかを知るためにも、これは見ておくべき動画。
    そして、非常に不謹慎だが、大きな展開を迎える”ドラマ”のようなうねり感があって面白い(切実な問題なのにこんなこと書いてすみませんっ…)。

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