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 2012年2月28日(火)、大阪市で開かれた「食品に関するリスクコミュニケーション 〜食品中の放射性物質対策に関する説明会〜」の模様。

■時間・場所 13:30〜 新梅田研修センターグランドホール
■説明者
久保順一・内閣府食品安全委員会事務局勧告広報課リスクコミュケーション専門官
横田雅彦・厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課課長補佐
竹内大輔・同部監視安全課健康影響対策専門官
土居下充洋・農林水産省生産局総務課課長補佐
■配布資料
食品中の放射性物質による健康影響について
食品中の放射性物質の新たな基準値について
食品中の放射性物質の検査について -現状と今後の取組-
農業生産現場における対応について

 同説明会は、4月から施行予定の放射性物質の新たな基準値や健康への影響などについて、内閣府食品安全委はじめ関係省庁の担当者が解説するもの。これまで東京、福島、福岡、宮城、愛知の各都県で開かれ、大阪府が最後となる。

 一般の消費者や食品メーカーの関係者らが訪れ、会場はほぼ満席となった。放射性物質の健康影響への基礎知識、食品安全委のリスク評価、放射性物質の今後の検査体制、農業生産現場での調査の取り組みなどを主なテーマに、4人の担当者が説明を行った。

 説明会後に行われた意見交換会では来場者からの質問・要望が相次ぎ、終了予定を30分超過。全量検査体制の予定や食品表示の取り決め内容、検査結果への責任の所在、事業者が自主的に検査を行う場合の支援体制の有無など、からはさまざまな質問が出されたほか、基準値設定における影響評価の甘さを指摘する意見もあった。

 【雑感】検査結果の食品表示の取り決めに関しては消費者庁の所管、学校給食については文科省、たばこは財務省、と所管外の質問には明確な答えがなく、縦割り行政の弊害が透けて見える説明会となった。これまで6度も開催していながら広範な内容の質問に答える体制を敷いていないのは怠慢というほかない。
 また事業者からは自主検査の負担に対する懸念や基準値をクリアすればすべて安全と言い切れるのかといった疑念が漏れ、早くもほころびが見える省庁の検査体制と、ゼロリスクを求める消費者と板挟みにあえいでいる様子がうかがえる。
 リスクコミュニケーションとは、危険に関して意識を共有することを目的とするが、実際は市民と役所の間に横たわる大きな溝があらわになったと言える。担当者はホームページなどで情報公開していると胸を張る。だがこの日配布された資料は内閣府食品安全委、厚労省など各サイトに分かれてバラバラに公開されており、一括して閲覧できない。情報公開も縦割り。やはりお役所仕事である。