2012/11/23 脱原発をめざす女たちの会「11.23キックオフから1年『こうやって原発を止める』11.23集会」

記事公開日:2012.11.23
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 2012年11月23日(金・祝)午後2時から、東京都千代田区の明治大学アカデミーホールで、「脱原発をめざす女たちの会 11.23 キックオフから1年『こうやって原発を止める』」が行われた。脱原発のために、さまざまな立場で戦う女性たちが一堂に会し、原発を止める取り組みをわかちあった。

■主催 脱原発をめざす女たちの会/現代史研究会


■ハイライト動画

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 まず、瀬戸内寂聴氏がビデオメッセージで、「対面や立場を重んじる男と違い、女はいかにして生き延びるか、子孫を守るかで動く。それでいいんです。子供の命を守るために、いやなことはいやと叫びましょう」と、集まった人々へ激励の言葉を送った。

 同じくビデオメッセージで、精神科医の香山リカ氏が「大震災と原発事故は、いまだ収束から程遠いのに、多くの人が忘れたように生活している。これは一種の心理的逃避。あまりにもショックや不安が大きいと、無意識のうちに恐れから目をそらす行為だ」と現状を分析し、「現実を受け入れることから始めて、国を挙げて解決へ向かおう」と呼びかけた。

 鼎談「私たちはこうやって原発を止める」では、まず崎山久子氏が、国会事故調査委員として低線量被爆の調査を担当した立場から、「国際的には『放射能には安全値はない』ことは合意事項。だが、政府は『年間100ミリシーベルト以下なら問題ない。年間20ミリシーベルト以下なら避難先から戻す』というキャンペーンを続けている。これは、電力事業者が、原子力保安委員会や安全委員会、放射能の専門家などに、規制を緩めるよう働きかけていたためだということが、電気事業連合(電事連)の内部資料から明らかになった」と語った。さらに、「電力事業者は、国際放射線防護委員会(ICRP)に対しても規制緩和を働きかけており、日本の8人の委員がICRPの会議に参加する旅費は、全部電事連が負担している」と述べた。また、「重要なことが明記されている事故調査委員会の報告書を、メディアがほとんど報じない」と述べ、「自分たちの命、地球の命がどのようなものに握られているかを知るために、世の中に流されず、国会事故調の記録をみてほしい」と、集まった人々に呼びかけた。

 大河原雅子氏は、民主党内の脱原発ロードマップの会、事故収束ワーキングチームの取り組みを紹介した。また、原発立地地域に対して、脱原発しても生活が成り立つ支援策、グリーンイノベーションの必要性についても言及した。福島みずほ氏は「脱原発には、①政府が止める ②国会が止める ③原子力規制委員会が止める ④裁判が止める ⑤地方自治体が止める、などの方法があり、さまざまな方向から活動することが大切だ」と強調した。

 ゲストとして、東京都知事選候補の宇都宮けんじ氏が登場し、「日本が脱原発するためには、脱原発の都政が重要。原発は人間が作ったものだから、全廃できる。今回の選挙は、脱原発のための市民の戦いであり、自分もそのために働きたい」と決意を表明した。

 鼎談の後は、映像作家のはなぶさあや氏によるスライド「祝島の女たち」が上映され、女優、写真家として脱原発を訴えてきた松田美由紀氏が、環境問題を集まって話すロックの会の立ち上げについて、「三人の子供をひとりで育てたが、困った時はいろいろな人に相談して、その答えを編み物のようにつなげてここまで来た。誰でもしゃべることはできる。ロックの会を各地で広げよう」と呼びかけた。

 会の最後に、各地の運動の状況が報告された。大間であさ子ハウスを守る小笠原厚子氏は、10月1日の大間原発建設再開の説明会に、建設用地の地権者である自分が傍聴も許されなかったこと、10月10日に経産省の松野副大臣から受けた大間原発建設再開容認の理由は、「3.11事故前に建設許可が降りていたから」だけだった、と報告した。

 島根原発の建設に反対する芦原康江氏は「島根1号機は稼動38年の老朽原発。2号機はプルサーマル。3号機は建設工事は終わったが、稼動前に3.11が起きたため燃料は入っていない原発だ」と説明した。「野田政権は、この島根3号機を大間と同様に稼動するといっているが、稼動すれば2030年代に原発ゼロは明らかに不可能。事故の場合、原発の30キロ圏内に住む40万人が、広島や岡山などへ避難する具体的計画まで示されている。このような状況の中、3号機を止める裁判を国を相手に起こす」と報告した。

 福島原発刑事告訴団代表の武藤類子氏は「原発事故の責任の所在を明らかにするために、3月16日に告訴団を結成。福島に残る者と避難した者1324人で福島地検へ刑事告訴し、8月に正式受理された。また、全国に告訴を広げて、11月15日に13262人で第二次告訴を行った」と報告した。

 浜岡原発本訴の会の佐野けい子氏は「昨年5月14日に浜岡原発が止められたのは、おそらくもっとも危険だからだ」と述べて、16年間の反原発運動を語り、3.11後の三つ目の裁判として、12月に浜松5号機を止めるための提訴をすることを報告した。

 首都圏反原発連合のMisao Redwolf氏は「毎週金曜日の官邸前抗議が、各地の原発反対運動の底上げとなり、原発推進派への圧力となることを希望する」と語った。また、各政党の脱原発政策をわかりやすく示したポスターとチラシを全国で配布する「脱原発あなたの選択プロジェクト」への協力を求めた。

 原発事故直後の3月18日から福島への援助を始めた、原発のない未来を なかのアクションの松井菜穂氏は、もっとも現地で必要とされる、子供の保養に取り組んできたことを報告した。「福島の子供たちが健康を取り戻すために、年に1ヶ月程度の保養を、国の予算で」と呼びかけた。

 東本久子氏は、再稼動反対から始まった反原発杉並の運動を、松本哉氏の本を引用して紹介し、「福島原発刑事告訴団の力になりたい、と盆踊りを企画した若者の運動に希望を見出す」と話した。【IWJテキストスタッフ・佐々/奥松】

 
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