「お尋ねの事案について警察としては、お答えを差し控えさせていただいております」――。
国会議員からの質問に対して、警察庁の担当者は木で鼻をくくったような回答を繰り返した。
2018年2月15日、東京都千代田区の衆議院第一議員会員において、「超党派で『準強姦事件 逮捕状執行停止問題』を検証する会 第4回」が行われ、自由党の森裕子・参議院議員や社民党の福島瑞穂・参議院議員らをはじめ、野党各党・各会派の国会議員が参加した。
(取材・文:谷口直哉)
特集 性暴力犯罪の逮捕状をもみ消しに! 伊藤詩織さんが暴いた性暴力事件の「ブラックボックス」
※2月23日、テキストを追加しました。
「お尋ねの事案について警察としては、お答えを差し控えさせていただいております」――。
国会議員からの質問に対して、警察庁の担当者は木で鼻をくくったような回答を繰り返した。
2018年2月15日、東京都千代田区の衆議院第一議員会員において、「超党派で『準強姦事件 逮捕状執行停止問題』を検証する会 第4回」が行われ、自由党の森裕子・参議院議員や社民党の福島瑞穂・参議院議員らをはじめ、野党各党・各会派の国会議員が参加した。
記事目次
■ハイライト
ジャーナリストの伊藤詩織さんに対する準強姦容疑で発付された、元TBS記者・山口敬之氏の逮捕状が、当時の刑事部長・中村格(いたる)氏の判断によって逮捕寸前で急遽、執行停止された問題に関して、警察庁、法務省、最高裁判所事務総局それぞれの担当者に対してヒアリングが行われた。
弁護士でもある福島議員は、警察本部にいて、一件記録(特定の事件に関するすべての書類をまとめてファイルしたもの)を見てもいない中村刑事部長(当時)が、どうして逮捕状の執行停止を決断できたのか? と、その根拠を繰り返し質した。
この質問に対して、警察庁の担当者の回答は驚くべきものだった――。
「専門性の高い警察本部の立場から、専門性の劣る警察署に対して、捜査方針を見直すように指導するのは通常のことでございます」と断言したのだ。
実際に捜査を行ない、被害者や目撃者の供述を聞き取り、証拠を集めて逮捕令状を取った所轄署よりも、部分的な報告や資料しか確認していない警察本部の方が正しい判断ができる。所轄署は警察本部よりも専門性が劣っていると警察庁の担当者が言い放ったのである。なんと傲慢な発言であろうか。
この発言には多くの参加者から批判が噴出した。「(所轄署を)馬鹿にしてるんじゃないのか!」など、怒りのこもった声も飛んだ。
福島議員はこの発言を受けて、「被害者にも会わず、(証拠の)ビデオも観ておらず、一件記録も読んでいない刑事部長が、なんでそんな高度な判断ができるんですか?」と警察庁の担当者を問い詰めた。
また、TBS記者として長年に渡って警視庁の取材をおこなってきた民進党の杉尾秀哉・参議院議員は、「警視庁の刑事部長(のような)、ぐるぐる異動で回って短期でどんどん偉くなっていく人間の、どこに専門性があるの?」、「中村さんだって刑事部にいた経験はものすごく短いはずだよ。前線で捜査したことってほとんどないよ。だってキャリアの警察官僚はみんなそうじゃないか。あなたそれで専門性があるなんてよく言えるね!」と語気を強めた。
こうした国会議員の追及にも関わらず、警察庁の担当者は「この事案については、お答えを差し控えさせていただきます」という回答を繰り返すばかりで、まともな説明は聞けなかった。
(…会員ページにつづく)
全く司法は国民の立場に立って仕事をしていないことが充分にわかる会見である。司法を改革することが必要だと思う。政権交代してこのことを国民のために法改正すべきである。
憲法裁判所の設置、権力犯罪を捜査立件できる司法から独立した特別検察を作るべきである。
不誠実な回答を繰り返した警察官僚たちは、安倍政権への「忖度」や自己保身に固執し、思考停止しているのではないだろうか。不誠実極まりない対応を続ける警察官僚は「悪の凡庸」から脱し、国民に対して真摯な態度で真実を説明する義務があるはずだ。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/412231 … @iwakamiyasumiさんから
https://twitter.com/55kurosuke/status/966808670511104000