235人中185人が落選した希望の党! 「マイナスを乗り越えていける地力がなかった」~樽床伸二代表代行・細野豪志氏が敗戦の弁! 重苦しい空気に包まれた開票センターをレポート! 2017.10.22

記事公開日:2017.10.23取材地: テキスト動画
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(取材:大下由美 文責:岩上安身)

※10月28日、テキストを追加しました。

 2017年10月22日の衆院選投開票日以降も、希望の党には話題が尽きない。

 結局、235人立てた候補者のうち、50人しか当選させられず、希望の党は前評判とは裏腹に大惨敗に終わった。10月25日に初の両院議員懇談会が開催されたが、当然のことながら、この場では小池百合子代表の結果責任を問う声があがったという。小池代表は、「都政に邁進したい」と、人事を含めて党運営は国会議員に任せる考えを示した。責任追及の上手な身のかわし方である。

 希望の党といえば、安保法制を容認し、憲法改正を支持すると書かれた「踏み絵」を民進前職に踏ませて「転向」を強いたり、「リベラル議員を大虐殺する気ですか」というフリージャーナリストの横田一氏の質問に、「ええ、排除いたします」と言いきった小池氏の言葉がテレビで繰り返し放送されて、一気にイメージダウンを招いた。

 改憲・安保法制賛成なら、与党と何も変わらない。希望へ流れ込んできたのは民進右派であり、結局は自民党の「補完勢力」とみなされたことが敗戦につながったと考える分析するも多かったようだ。そのためであろう、選挙前には自公政権との大連立もありうるなどと与党寄りの姿勢を示していたのに、この日の懇談会では、「安倍政権と対峙する」という方針が繰り返し確認されたという。ぜひIWJの取材記事をご覧いただきたい。

 25日は懇談会だったが、27日には、正式な両院議員総会が開催された。小池代表を補佐し、国会議員を率いる共同代表は設けず、11月中に選挙を実施して共同代表を決める方針を明らかにした。また、11月1日に召集される特別国会の首相指名選挙について、午後2時半頃には、「元民進党の古川元久氏に投票する方向で調整に入った」と速報が駆けめぐった。古川氏は知名度はないが、「閣僚経験や当選回数を考慮した」と報道されていた。民進党政権の野田内閣で、国家戦略担当大臣を務めた。

 岩上安身は報道を受け、以下のようにツイートしている。

 「これは、希望との党の埋没度、加速するぞ。古川WHO?って人、少なくないもの。小池氏を下回るのはもちろん、長島、細野らにも知名度ではるかに下回り、玉木雄一郎よりも下回ると思う。そもそも、何を基準で古川氏を首班として選ぶのか、それもわからない。下手なことすると、バカにされますよ」

 それが18時頃には一転、「首相指名選挙は渡辺周氏に投票すると決定した」と報道された。当選8回、小選挙区当選者という実績が評価されたそうだ。また、民進党前幹事長の大島敦氏が幹事長と政調会長を兼務、国会対策委員長には笠浩史氏を起用すると発表された。

 岩上安身は報道を受け、以下のようにツイートしている。

 「渡辺周さんになったことで、希望が日本会議第二政党支部、みたいな点ははっきりしましたね。民進党内でリベラル風に見られていたの嫌だったろうなぁ」

 渡辺周氏は、日本会議国会議員懇談会の副会長、民主党時代は、「慰安婦問題と南京事件の真実を検証する会」の会長を務めたという歴史修正主義者にして極右思想の持ち主である。首相指名に二転三転しながら、最後には日本会議の幹部メンバーが首相指名になるという、一気に希望の党の化けの皮が剥がれ、理想像に近づいた形だ。

 一方で、結党メンバーで役職に就いたのは笠浩史氏くらいで、後はすっかり陰をひそめている。若狭勝氏は落選し、長島昭久氏の名前もない。細野豪志氏は、10月22日の開票センターに登壇したものの、配布資料で「代表補佐」となっていた肩書が、配布後に「チャーターメンバー」に変更となったことがアナウンスされた。プレスルームのホワイトボードには、「※肩書はありません」とわざわざ注意書きが添えてあった。すでに細野氏はこの時から肩書を剥奪されていた。

 以下、10月22日の、開票センターの様子をレポートする。

■ハイライト

  • タイトル 第48回 衆議院選挙 希望の党 開票センター
  • 日時 2017年10月22日(日)20:00頃〜
  • 場所 ザ・プリンス パークタワー東京(東京都港区)

伸び悩む当確数…会見場では「希望の党失速」を問う声多数!! ~「排除」の言葉が与えた多大なる影響

 2017年10月22日の衆院選投開票日、希望の党の開票センターでは、午後8時を過ぎて、早々に細野豪志氏、階猛氏ら4名の当確が判明したものの、その後は午後9時30分頃の時点で9名と、当確の人数が伸び悩んでいた。

 登壇したのは、樽床伸二代表代行(当時)と細野豪志氏。小池百合子代表が投開票日に東京都知事の公務によりフランス出張中で、この日は不在だった。

 随時各メディアとの掛け合い中継が行われたが、樽床代表代行と細野氏の表情はさえず、会場は重苦しい雰囲気に包まれた。

▲掛け合い中継待ちの樽床伸二代表代行(当時)(左)、細野豪志氏(右)

 午後11時40分頃に記者会見が行われた。希望の党は235人もの候補者を擁立したが、会見時の当確人数は17名。西日本と東北ブロックの当確候補が目立ち、東京・南関東・北関東ブロックは皆無だった。

 「安倍政権への不支持率がそこそこある中で、政権交代可能な政党としての票が伸びなかった根本的な理由は何か」

 この記者質問に対し、細野氏は、「地元活動が十分でなかった新人が非常に厳しい戦いになった」と回答。樽床代表代行は「(「排除」という)1つの表現によるマイナスを乗り越えていける地力が、候補者、政党にもなかった」と述べた。

IWJの「緊急事態条項」「安保法制」についての質問に答える細野豪志氏。今後「二枚舌」は再びあるか!?

 IWJは、自民党改憲草案にある「緊急事態条項」について、「自民党が今の時点で単独過半数を超えている。今後の改憲発議について、中身が自民党の改憲草案そのものになったとしても、希望の党は賛成するのか。ナチスの全権委任法と同様に総理大臣独裁体制を築けると問題提起されている緊急事態条項について賛成するのか」と質問。細野氏が回答した。

 「憲法改正については、具体的な改正項目については党内でしっかり議論しなければならないと思っている。その中で他党との一致点があるのかどうかということについては、慎重に検討していくということではないか。

 いろいろ個別のことを言われていたが、個人的な見解を言うと、日本国憲法では財産権の制約は公共の福祉で認められている。職業移転の自由も公共の福祉で認められている。緊急事態において、権力のすべてを、立法権含め、行政に一任化する必要は全くない。それには賛成しない。

 あり得るとするならば、実際の必要性としては、衆議院・参議院の任期が決まっているので、万一にも、例えば大きな災害、大きな戦争があった時に、期限が来てしまったら、大混乱のなかで選挙をやるか、もしくは違憲の疑いのある議会になるかのどちらかの選択になる。これは立憲主義の観点から見過ごせないので、そういった時に、議会自身が選挙の先延ばしを決めると言う部分については、与党野党を超えて、協議をしていく余地は十分にあるのではないかと思う」

 これはおかしな話で、衆議院が解散していても、参議院が残存し、万が一の時には緊急集会を開くことになっている。

 なぜこうした基本的なイロハを説明せず、人びとを誘導していくのか、「二枚舌」なのか、「勉強不足」なのか、あるいは「チャラい」だけなのか、わからなくなってきた。

(…会員ページにつづく)

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