市民を暴力的に排除しながら、サイドミラーなし、表示番号なし、不正改造ダンプの列が堂々と警察に守られながら走っていく――“無法地帯”と化した高江ヘリパッド建設現場をめぐる防衛庁・警察庁交渉 2016.11.2

記事公開日:2016.11.16取材地: テキスト動画
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(取材・文 福田玲子)

 2016年11月2日(水)、12時より、参議院会館にて、「高江ヘリパッド建設をめぐる集会&省庁交渉」が開かれた。

 今年の8月以来、数回にわたって行われているこの交渉。今回は、工事車両として違法改造トラックが走っているのに、これがまったく取り締まられないこと、それどころか機動隊員たちが民間用ダンプの荷台に乗って移動するなど、違法行為が堂々と行われていることについて、市民が防衛省や警察庁を追及した。

 ほかにも、県道70号線の道路使用許可、自衛隊ヘリ重機の輸送の合法性の根拠、県外から持ち込まれる張り芝など、市民側から質問が相次いだ。

 折しも、高江で機動隊員が抗議派市民に侮辱的言葉を投げかける「事件」が問題になった矢先でもあり、抗議集会も定員200名からなる会場がほぼ満員になった。

▲政府交渉が行われた会場は市民で溢れかえった

▲政府交渉が行われた会場は市民で溢れかえった

不正に改造されたダンプが積載容量無視で砂利を運ぶ「無法地帯」

 現地では、安全管理がおろそかであるだけでなく、ダンプもサイドミラーがなかったり、リアバンパーが切断されていたりと、不正に改造されたダンプが積載容量を無視して砂利を積んでくるという。ヘリパッドをともかく年内に完成させるのが防衛省の至上命題なのだろうか。

 こうした行政の違法行為を警察は取り締まるべきなのに、それどころか、警察が逆に護衛をしているのだ。どういうことかと市民側が問うと、警察庁は「個別事例については答えられない」などと市民を小馬鹿にしたような答弁の繰り返しに、ついに会場からは怒号が飛び、司会者が会場に冷静になるよう呼びかける一幕もあった。

▲沖縄平和連絡会・北上田毅氏

▲沖縄平和連絡会・北上田毅氏

▲自由党・玉城デニー衆議院議員

▲自由党・玉城デニー衆議院議員

 政府交渉は14時から16時までの予定であったが、予定時間を大幅に過ぎて終了。沖縄平和連絡会・北上田毅氏、自由党の玉城デニー衆議院議員、社民党の福島みずほ参議院議員らが駆けつけ、それぞれ質疑した。司会はFoEジャパンの満島夏花氏(今回も、政府側の官僚らは、顔は映さないという条件での交渉のため、胸から下のみを映す形で撮影した)。

 交渉が終わると、沖縄から駆けつけた北上田氏は、「ひとりでも多くのに高江に来ていただきたい、その場にいるだけでも力になる…ヘリパッド工事を彼らは何としても年内に完成させようとしているので、この11月が山場になる。何とか工事を遅らせ、年内完成のために躍起になっている安倍首相の鼻をあかしたい。春まで延ばせれば、ノグチゲラ営巣期になり中止せざるをえなくなる。この11月が山場です」と熱く会場の聴衆に語りかけた。

■ハイライト

  • 日時 2016年11月2日(水) 12:30~
  • 場所 参議院議員会館(東京都千代田区)
  • 主催 FoE Japan、美ら海にもやんばるにも基地はいらない市民の会(告知

 9月28日、沖縄県東村高江周辺の米軍北部訓練場内ヘリパッド建設のために木を伐採する工事に対して、訓練場内の斜面で座り込んで抗議行動をしていた市民に対し、警察機動隊員らが工事用ロープで市民らの胴体を縛って拘束するという事件も起きたが、警察庁警備課の担当者は、「ロープで縛ったのは市民を守る命綱」であると開き直った。

 それから2ヶ月前の7月22日に機動隊員が高江・ヘリパッド建設に反対する市民を殴る映像がネットで公開された。

2016年9月28日民進党国会対策委員会による関係省庁へのヒアリングが行われ、民進党・初鹿明博衆院議員が、7月22日の機動隊による暴力について、防衛省・警察庁を厳しく追及したが、動画が公開されているにもかかわらず警視庁担当者は「適切な警察活動を実施している。そのような暴行は行われていないという風に承知している」と答えている。

 10月18日には沖縄県高江の米軍北部訓練場ヘリパッド建設現場で、工事に反対する市民に対し、「土人」、「シナ人」と差別発言をした20代の機動隊員がいたが、案の定、「侮蔑的な意味があるとは知らなかった」と釈明。大阪府警は10月21日、2人を戒告の懲戒処分にしたが、こうした不適切な行動をする機動隊員が派遣された背後には警視庁が定められた手続きを無視して主体的に関わっている可能性もある。

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