TPPとは「アメリカ対日本」、「日本対インドネシア」のような国家間の対立構図ではない! 「1%対99%」グローバリゼーションの対立の構図そのもの! 2016.10.19

記事公開日:2016.11.4取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(取材・文:福田玲子)

特集 TPP問題

 毎週水曜日に定期的に行われることになった、市民団体「TPPを批准させない!全国共同行動」による報告会と抗議行動。

 第3回目の2016年10月19日は、元農林水産大臣の山田正彦氏ほか、共産党のさいとう和子衆議院議員、民進党の福島のぶゆき衆議院議員、民進党の徳永エリ参議院議員、舟山やすえ参議院議員(無所属)、民進党の篠原孝衆議院議員、オールジャパン平和と共生運営委員で経済学者の植草一秀氏らが参加した。

 アメリカでも批准はしないという世論が多数を占めているのに、安倍政権は、これを何が何でも可決させようと躍起になっている。前日10月18日には、山本有二農林水産大臣が、TPPの強行採決をちらつかせる発言をした。

 10月17日には、安倍首相自ら、「我が党においては結党以来、強行採決をしようと考えたことはない」と、答弁した。昨夏の安保法制の強行裁決が、まるでなかったかのような発言である。嘘も100回、1000回と繰り返せば、人はやがて諦め、のみこむようになる、とでも思っているのだろうか。

■ハイライト

 徳永エリ議員は、山本大臣の発言に対し、「形だけのいい加減な審議を何時間かおこなって、強行採決という流れにもっていくつもりなのだと思う。これに対し、私たちは『審議させない』方法で対峙していく」と語り、他の議員らも、それぞれにTPP阻止に向けての決意や思いを語った。

 オールジャパン平和と共生運営委員の植草一秀氏は、ヒラリー・クリントンとドナルド・トランプの時期大統領候補の2人が、どちらもTPPは批准しないことを公約にしていることに触れ、以下のように語った。

▲植草一秀氏

▲植草一秀氏

 「アメリカが反対しているということは、TPPが日本にとって有利な分野もあるのではないか? という人がいますが、これは大きな間違いです。

 TPPとは国と国との対立ではない。アメリカと日本、どちらが有利かとか、日本とインドネシアのどちらがTPPで得をするのか、という性質のものではありません。

 TPPで得をするのは、いわゆる“1%”の持てる者(富裕層)で、TPPでさらに奪われていくのは、99%の“持たざる者”。TPPとはグローバリゼーションの対立構図そのもののことで、どこの国でも、TPPで大儲けする人たちが1%存在し、99%がさらに奪われるという、そういう構図です」

 そして植草氏は、「アメリカが反対している」ことの意味を、身近な人たちに語っていくことから、世論喚起していこう、と聴衆に呼びかけた。

アーカイブの全編は、下記会員ページまたは単品購入より御覧になれます。

一般・サポート 新規会員登録単品購入 330円 (会員以外)

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です