高江ではノロノロ運転で資材搬入車を阻止! 抗議市民の運転する車を警察はレッカー移動を強行!~「問い合わせても県警は法的根拠を言わない。土砂の搬入車を米大統領専用車なみに護送している」小口幸人弁護士が指摘! 2016.8.9

記事公開日:2016.8.10取材地: テキスト動画
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(原佑介、阿部洋地)

特集 高江ヘリパッド
※2016年8月9日段階のツイートを並べて掲載しています。

 2016年8月9日、朝、高江のヘリパッド建設工事を遅らせるべく、資材搬入阻止の行動が行われた。搬入のためのダンプカーの通行を妨げるという抗議行動だ。

■集会

■集会後のダンプ阻止抗議

朝6時からの集会には150人前後が集結 小口幸人弁護士、7月22日の県道封鎖を振り返り「ひとりも逮捕されず、それが全国への共感を呼んだ」

 朝6時の集会で沖縄平和運動センターの山城博治氏は、「N1(ゲート)表から工事が進めば、2か月ほどここは放置されるかもしれない」と述べ、「一部の仲間は焦りをつのらせて、トラックで抗議などをはじめたが、私たちの運動は非暴力が原則。座り込みなど非暴力的手段で訴えていかなくてはならない」と改めて平和的である必要性を皆に呼びかけた。

▲山城博治氏

▲山城博治氏

 この日は、150人前後集まった。「今日、明日が山場ではあるが、これだけの人数が集まっていることは歯止めになっているはず」と山城氏は語った。

 沖縄弁護士会の小口幸人弁護士も、「皆の行動があって、おそらくお盆前の排除の可能性は薄れたと思う」と挨拶。「今後、村道で検問をやる可能性があると思ったが、現時点では大丈夫そう」。

▲沖縄弁護士会の小口幸人弁護士

▲沖縄弁護士会の小口幸人弁護士

 小口弁護士は、さらに続けた。

 「私たちには移動の自由、集会の自由がある。22日には県道が封鎖された。県側の主張は、私たちが県道にバリケードをつくって県道を塞いだから、というものだったが、話は逆。県道が封鎖されたから仕方なくバリケードをつくった。道交法4条・6条には通行を制限できる場合が挙げられているが、それにはあてはまらない」

 道交法4条は、公安委員会による交通規制、6条は、警察官による交通規制を規定している。6条2項には、交通が円滑に進まないときは、現場の警察官は通行禁止などの措置ができ、それでも緩和されない場合は、運転手のみならず周囲の歩行者にも指示ができる、と定めている。

 こうした通行規制に市民が従わない場合、罰則や逮捕も可能であるが、小口弁護士によれば「よほど悪質でなければ警察は逮捕できない」。そして22日の県道封鎖を振り返り、「圧倒的にすごい現場であったが、ひとりも逮捕されずそれが全国への共感を呼んだ」と語った。

沖縄生まれの報道写真家・石川文洋氏「基地がない平和な沖縄が実現するまで、戦いは続く」

 集会には報道写真家の石川文洋氏(※1)も参加していた。石川氏は、「私はベトナム戦争を含め、ヘリに1000回以上乗った。ヘリパッドは人を苦しめる訓練をするところ。基地がない平和な沖縄が実現するまで、戦いは続く」と挨拶した。

▲石川文洋氏

▲石川文洋氏

(※1)石川文洋(報道写真家)氏…1938年、沖縄県那覇市にて誕生(※4歳で本土へ移る)。1965年1月~1968年12月、フリーカメラマンとして南ベトナムの首都サイゴン(当時)に滞在し、その後、朝日新聞社を経た後、フリーカメラマンとして現在も活動。『写真記録ベトナム戦争』【(株)金曜日】、『戦場カメラマン』『報道カメラマン』【朝日新聞社/朝日文庫】、『命どぅ宝・戦争と人生を語る』【新日本出版社】などを著している。写真展も精力的に開催しており、日本雑誌写真記者協会賞(1982年・1983年)、日本ジャーナリスト会議〔=JCJ〕特別賞(1990年)、ベトナム政府より文化通信事業功労賞(2005年)など、数々の賞を受賞している(※参考:石川文洋氏公式サイト )。

ヘリパッド建設工事を遅らせるために、市民らが超低速の徐行運転! 警察によるレッカー移動に「自分たちが通したい車だけを通すために、他の車両を止めることはできないはず」と小口弁護士が指摘

 朝の集会終了後、抗議行動が始まった。

 ヘリパッド建設の工事を遅らせるためにまず、N1ゲート沿いの県道70号上で、市民らが超低速の徐行運転を始めた。数十台のバイクや車が、時速3キロ弱でノロノロノロノロ運転する。N1ゲート前に到着するとすぐにUターン、少し戻るとまたUターン、を繰り返す。こうすることで、資材搬入のダンプの進入を阻止する。

▲時速3キロ弱でノロノロ運転。ゲート前につくとすぐUターンを繰り返し、ダンプの資材搬入を妨げる市民の車

▲時速3キロ弱でノロノロ運転。ゲート前につくとすぐUターンを繰り返し、ダンプの資材搬入を妨げる市民の車

 これに対し、警察車両がサイレンを鳴らし、緊急車両という名目で市民らの車をどけようと県道を往復し始めた。「前へ進んでください」「進んでいます」といった具合に、警察と市民の車とで押し問答になる。

 業を煮やしたのか、警察は、ノロノロ運転の市民の車両を、なんと、運転手が乗ったままレッカー移動し始めた。一台に対し、約10人で車両を取り囲み、道路の脇へ移動させるという暴挙。当然、市民らが強く抗議する。

▲ゆっくり車やバイクを走らせる市民に対し、早く進むよう呼びかける警官らは、市民らが従わなければレッカー移動に踏み切る

▲ゆっくり車やバイクを走らせる市民に対し、早く進むよう呼びかける警官らは、市民らが従わなければレッカー移動に踏み切る

▲車から降りて抗議する市民を力づくで制止する機動隊員

▲車から降りて抗議する市民を力づくで制止する機動隊員

 現場にいた小口弁護士に、IWJが「この一連の警察の行動は法的に合致するのか?」と尋ねると、小口弁護士は次のように答えた。

 「県道70号から新川ダムに入る道を警察が道路封鎖していた。なぜこんなところを封鎖するのか、県警本部に聞いても根拠は言わない。道交法6条に基づくはずだが、危険はなかったので到底、該当するとは思えない。

▲連日、現場で、市民とともにある小口幸人弁護士

▲連日、現場で、市民とともにある小口幸人弁護士

 今やられていることは、特定の車両だけを優先して通すための道路封鎖。道交法は道路の円滑な交通の進行が目的で、自分たちが通したい車だけを通すために、他の車両を止めることはできないはず。土砂の搬入車を米大統領なみに護送している状態だ。

駐車禁止区域ではない道路で、強制的なレッカー移動を強行する県警

 市民車両のレッカー移動もますます分からない。ここは駐車禁止区域ではない。レッカー移動はまさに強制。しかも、運転手が乗っている状態のものを強引に持っていっている。現状の法律式では通らないことが起きている」

 排除された市民らは、車から降りて、機動隊らに直接抗議した。女性たちは、機動隊員らに「お願いします、高江の森を壊さないでください」、「機動隊のみなさんも辛いと思う。でも、高江の人たちはもっと辛いんです」と必死で語りかけた。トラックの前に身を乗り出す女性もいた。

▲機動隊に抗議する女性

▲機動隊に抗議する女性

▲「たかえをまもれ」。抗議する市民を容赦なく排除する機動隊

▲「たかえをまもれ」。抗議する市民を容赦なく排除する機動隊

午前9時に道路は完全に封鎖されるも「あともう1時間遅らせることができれば作業を止めることができた」と呼びかけ

 しかし警察の、市民への妨害とレッカー移動はやまなかった。9時になると道路は完全に封鎖され、この日の阻止行動は終了せざるをえなくなった。

 報告集会で参加男性は、「これ(抗議の市民)が40人になっていればまた違っていたと思う」と語り、ほかの仲間にも参加を呼びかけてほしいと語った。

 最後に男性は、「それでも今日は1時間、作業を遅らせることができた。午前中の作業を止めることができれば勝ち。つまり、あともう1時間遅らせることができれば作業を止めることができた。工事を阻止しましょう」と、改めて力強い呼びかけをした。

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