今日は、7月19日。1960年のこの日、第一次池田勇人内閣が発足した。自民党の中山マサ衆議院議員が厚生大臣として入閣し、日本初の女性大臣となったことから、この日は「女性大臣の日」とされている。
海部内閣で外務大臣を務めた中山太郎元衆議院議員はマサ氏の長男、小渕内閣、森内閣で建設大臣を務めた中山正暉元衆議院議員はマサ氏の四男、そして第2次安倍内閣で外務副大臣を務めた中山泰秀衆議院議員はマサ氏の孫にあたる。
その後、日本では女性閣僚の登用は珍しいことではなくなり、2012年末に発足した第2次安倍政権では、現在に至るまで、計10人の女性閣僚が就任した。
稲田朋美氏(行政改革担当)、森雅子氏(少子化対策担当)、松島みどり氏(法務)、小渕優子氏(経済産業)、高市早苗氏(総務)、山谷えり子氏(国家公安委員長)、有村治子氏(少子化対策担当)、上川陽子氏(法務)、丸川珠代氏(環境)、島尻安伊子氏(沖縄北方対策担当)、である。
▲第2次安倍内閣の顔ぶれ ▲第2次安倍改造内閣の顔ぶれ
ちなみに、このうち稲田氏、高市氏、山谷氏、有村氏の4人は「日本会議国会議員懇談会」に所属しており、「ウルトラタカ派議員」として知られている。「女性議員=ハト派」などという図式は、今やまったく通用しない時代になっているのである。
「女性閣僚経験者」であることを売りに、都知事選に「殴りこみ」をかけた小池百合子氏〜序盤情勢調査では「一歩リード」
さて、女性閣僚経験者であることを売りに、現在告示期間中の東京都知事選挙に立候補しているのが、小池百合子氏である。小池氏は、小泉内閣では環境大臣と内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)を、第一次安倍内閣では防衛大臣を務めた。
▲小池百合子氏の公式ホームページより
7月17、18日に大手各紙が発表した都知事選の序盤情勢調査では、自公推薦の増田寛也氏、野党統一候補の鳥越俊太郎氏と比べ、小池氏が「一歩リード」と報じられている。
自公が推薦する増田寛也氏と、出馬を強行した小池百合子氏との間で「保守分裂」となった今回の都知事選。小池氏は、「東京大改革宣言」というキャッチフレーズを掲げ、「セーフ・シティ(安全な街)」「ダイバー・シティ(多様性のある街)」「スマート・シティ(環境にやさしい街)」の3つを政策の柱としている。
■小池百合子候補の第一声ハイライト動画
また、7月17日には、「魔法使いサリー」にコスプレした写真をTwitterにアップ。「東京都が総力を挙げて、コミケを応援します!」と投稿し、若者の支持取り込みを図っている。
核武装容認論、日本会議、ヘイト団体とのつながり・・・小池氏の本性は典型的な自民党のタカ派議員
序盤の情勢調査で首位に立った小池氏だが、穏やかそうな面立ちや上品そうなしゃべり方とは裏腹に、実は典型的なタカ派議員という裏の顔を持っている。改憲の旗振り役を務める右派組織「日本会議議員懇談会」の副幹事長を務めた経歴を持ち、環境相時代には日本の核武装について、アンケートに「国際情勢によっては検討すべきだ」とも回答している。
また、小池氏には排外差別デモを行うヘイト団体との関係も指摘されている。自民党が野党だった2010年には、「在特会女性部」が協賛する集会で講演を行っていたことが明らかとなっている。他にも、「しきしま会」というヘイト団体のTwitterが、小池氏の選挙事務所に出入りし、ポスターに証紙貼りをしている様子を投稿している。
このように、タカ派議員としての顔を持ち、ヘイト団体からも支持を受けている小池氏。特区導入をはじめとする「新自由主義的な改革路線」とタカ派的政治思想のセットは、大阪府知事・市長を務めた橋下徹氏を彷彿とさせる。
仮に小池氏が都知事に当選したら、橋下氏が大阪において行ったような、「改革」の名を借りたトップダウン型の締め付けが東京においても行われることが危惧される。
IWJでは、小池氏の第一声をテキスト化して記事としてアップした他、連日、街頭演説の様子を取材・中継している。近日中に、小池氏が抱える様々な問題点を検証したレポートをアップする予定なので、ご注目いただきたい。
タカ派議員としての顔を持ち、ヘイト団体からも支持を受けている小池氏。特区導入をはじめとする「新自由主義的な改革路線」とタカ派的政治思想のセットは、大阪府知事・市長を務めた橋下徹氏を彷彿とさせる。
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/319071 … @iwakamiyasumi
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