「情勢調査に影響を与えているという手応えは、残念ながらまだない。数字上は今も泡沫扱いなので、その危機感はとても強いですよ。僕や太郎君よりも皆さんに声を枯らしてほしい。電話で政治の話をどんどんしてほしいです」
2013年夏の参院選では全国26ヶ所を巡業した「選挙フェス」。東京選挙区から立候補した今回、三宅・山本コンビは一日3ヶ所を駈けずり回り、音楽をバックに街頭演説を行っている。
政治にあまり興味がない層の足を止める力は群を抜いている。25日は渋谷ハチ公前を人の波で埋め尽くした。公示日からちょうど一週間が過ぎた2016年6月29日、2人は有楽町、大森、蒲田を遊説して回った。この日も、たまたま通りかかった子連れの30代母親が、投票の方法さえ良く分からないといいながら、2人の演説を聞き「投票に行きたい」と話した。
しかし、政党の応援もなく、組織票や固定票もゼロ。当選ラインである50万票を獲得するのは至難の技だ。泡沫候補扱いから抜け出せるかどうか、IWJの質問に対し三宅候補は危機感をあらわにし、「皆さんにも声を枯らしてほしい」と支持者が次の一票を積み重ねていく行動が重要だと呼びかけた。
- 日時 2016年6月29日(水) 12:00~ 1st STAGE、15:00~2nd STAGE
- 場所 1st STAGE 有楽町マリオン前、2nd STAGEJR 大森駅東口(東京都大田区)
- 詳細 選挙フェス DAY8
1日3回の選挙フェス「毎日が千秋楽。今日が最後だと思ってやっている」
無所属候補はメディアへの露出が少ない。しかし、それは承知の上での挑戦だと話したのは、二人三脚で三宅候補と都内巡業の日々を送る山本太郎議員だ。
「無所属扱いで大手メディアの扱いはほとんどない。それは分かった上での挑戦ですから。現場の反応は上々ですよ。でも、街宣に来られる人の数は限られている。後はネットをみた人が、現場に来た人が、どれだけ広げていってくれるかですね。
初日から全開でやっている。2人で『毎日、今日が最後だと思ってやろうと』話している。毎日が千秋楽ですよ」
「与党は選挙戦略上、『憲法改正』を争点から外している。騙されないで」
▲三宅洋平候補「牛歩は一人より二人がいいですよね。僕に力を貸してほしい」(「選挙フェス」JR大森駅東口)
「(日本国憲法の)13条には『個人の尊厳』が書かれているが、自民党の憲法草案では個人から『人』に書き換えられている。法律学者じゃないと読み解けないようなトリックが何百個と施されているんです。
『個人』から『人』に変わることの意味は?人であることを認める?犬でも猫でもありません『人』ですと書いてある。そんなこと言われなくても分かっている。
なぜ、わざわざ、今の憲法では『個人』と書いてあるのか。『私』や『あなた』のそれぞれの多様性を認めているからです。意見の違い、趣味の違い、髪の長さや髭の濃さ。(自民党の憲法草案が)個人の『個』を取り除いている意図に気づいてください」
街宣中、三宅氏が毎回忘れずに訴えるのが、憲法改正についてだ。基本的人権が剥奪される危険性のある「緊急事態条項」の言及も欠かさない。三宅氏にとって、憲法改正の発議を可能にする「改憲勢力3分の2議席阻止」が、急遽、立候補した大きな理由の一つでもある。
「与党は選挙戦略上、『憲法改正』を争点から外しています。安倍さんたちも分かっているんですよ。みんなが怒り出すのを。皆さん、騙されないでください」
「生活保護の基準が下がれば、最低賃金も上がりづらくなる。おそらくここが本丸だろう」