またもや自民党議員の「カネ」問題!熊本選出・松村祥史議員に3500万円もの「出所不明金」!神戸学院大学・上脇博之教授「松村議員と政党支部の共謀だろう」 2016.2.1

記事公開日:2016.2.1 テキスト
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(城石エマ)

※IWJ会員・無料サポーター向けに毎朝配信している「日刊IWJガイド」より抜粋し、リライトしました。

 おはようございます。城石エマです。「悪代官と悪徳商人」のごとき甘利大臣の騒動の裏で、もう一つ、自民党議員の「怪しいカネ」問題が浮上しています。

 熊本選挙区の松村祥史(まつむら よしふみ)参議院議員に、3500万円もの出どころの不明な「寄付金」があることが発覚しました。

 松村議員の疑惑が明らかになったきっかけは、神戸学院大学法学部の上脇博之教授が共同代表を務める「政治資金オンブズマン」が、2016年1月21日、熊本地検に告発状を送付したことでした。

 同じく上脇教授が呼びかけ人を務める、「落選運動を支援する会」によると、この松村議員は、2010年の参院選に際し、選挙資金として「政党支部」から3500万円の寄付を受けた、と熊本県の選挙管理委員会に届けながら、一方の政党支部の収支報告書には3500万円の寄付の記載をしていませんでした。

 議員が寄付金を受けた場合には、収支報告書に寄付金額を記載しなければならず、記載がないということは、「政治資金規正法」に違反します。

 ちなみに、「落選運動を支援する会」については、呼びかけ人の上脇教授、阪口徳雄弁護士に詳しくお話をうかがっていますので、そちらもご覧ください。

 1月29日の日刊ゲンダイが報じたところによると、松村議員の事務所は、出どころ不明の3500万円について、「一部は、松村の『自己資金』だった可能性があります」とし、さらに報告書への不記載については、「収支報告書に『記載ミス』をした恐れ」があるなどと述べ、事実関係を調べたうえで会見を開くとしています。

 しかし、今のところ松村議員自身による説明はありません。

 甘利氏騒動に続き、今回もIWJでは、松村議員の疑惑に関して、上脇教授にさっそく電話インタビューしました!

 上脇教授は、まず、「3500万円という金額に驚きましたよ。目を疑いました。見間違いかな? とか、桁の記入ミスかな? と思ったんですけど、やはりほんとうに3500万円でした」とコメントしました。

 甘利元大臣の時にも、甘利氏自身の受け取った額は100万円、秘書が使い込んだとされる額は500万円ですから、松村議員の3500万円は文字通り桁違いということになります(ちなみにその後、告発者は甘利氏の秘書にさらに900万円超を渡していたと証言しています)。

 さらにこの巨額の「黒いカネ」について、上脇教授は次のようにもおっしゃりました。

 「松村議員と政党支部の会計責任者が共謀して、政党支部の収支報告書に記載しなかったのだろう。一方で、選挙運動の出納責任者は、正直に3500万円の収入を書いてしまったのだろう」

 議員と政党支部の会計責任者の癒着は、甘利氏の件でも問題になったばかり。さらにこの熊本支部は、党のお金で地元の婦人バレーボール協会に、毎年3万円を「会費」として払っているとのこと。自分の選挙区内の団体に寄付をすること、寄付を「会費」として記載することは、公職選挙法、政治資金規正法のどちらにも違反します。つまり、この政党支部と松村議員の「カネ事情」は真っ黒。

 ちなみに熊本では、全国に先駆けて一人区での野党統一候補として、阿部広美氏が擁立されました。オール野党の共闘にはこれだけでは安心できませんが、自民党議員のこうした「しょうもない」カネ問題が、野党議員たちをさらに燃え上がらせてくれれば、げんなりした有権者も希望が持てるかもしれません。野党議員のみなさん、お願いしますよ!

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  1. あのねあのね より:

     軽減税率と云う“エサ”と、消費者庁の徳島移転と云う“借り”がある在京大手全国紙はこの件を追求できるのか。在京全国紙は、ハンコを推させてしまえば勝ちと云う悪質商法を続けて部数を維持してきた。新聞のそういう営業方法をゆるさなければ成らないために、リフォーム詐欺や、“消防署の方角から来た”消火器売りや、“ボロを集めている”羽根布団売り等が跋扈してきた。
     悪質商法を一掃するには、訪問販売を徹底的に規制するしかない。その為の立法に向けての公開ヒアリングで読売新聞の社長が違法な行為をしていると自らバラした。読売新聞の社長はそれを失笑されたことを逆恨みし、消費者庁に対し抗議の内容証明を書いた上で菅官房長官に働きかけて消費者庁の幹部を更迭した。政権が新聞に貸しを作ったのだ。
     この“貸し”の為に消費者が受ける被害は大きい。政権の延命と部数の維持のための悪質な営業をするために、消費者が損をし続けることになったのだ。こういう連携を悪の連携と云う。

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