【IWJブログ】共産党の呼びかけに反発した民主党・金子洋一参議院議員(日本会議所属)、支持者へ暴言ツイート――野党共闘を求める市民を、極真空手七段の猛者に力づくで排除させるって本気なのか!? 2015.9.23

記事公開日:2015.9.23取材地: テキスト
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(青木浩文)

※本記事はIWJ会員・サポーター無料メルマガ「日刊IWJガイド」2015.9.24日号の一部を加筆・転載したものです。

 9月19日、日本共産党の志位和夫委員長は安保関連法制廃止に向け、「国民連合政府」構想を発表し、2016年夏の参議委員選挙では独自候補擁立にこだわらず、民主党などと統一戦線を張る考えであると述べました。

 これに対して、民主党神奈川県連代表である金子洋一参議院議員は9月20日ツイッターで、次のように発言しています。

野党共闘に反発した金子洋一議員

 「共産党などとの協力には大反対だ。根本的な考え方が違う。左右の全体主義に反対するのがわれわれの役目ではなかったのか」
https://twitter.com/Y_Kaneko/status/645465744092737536

野党共闘に反発した金子洋一議員による支持者への暴言連続ツイート1

 さて、金子議員は、長島昭久衆議院議員、原口一博衆議院議員、前原誠司衆議院議員、松原仁衆議院議員、笠浩史衆議院議員と並び、日本会議に所属する民主党の6人の議員の1人です。その金子議員が、昨日枝野幸男民主党幹事長が参加した桜木町駅での演説会に現れました。演説会が終了すると、金子議員は複数の市民に囲まれ、次から次へと声をかけられます(wako_66さんのツイキャスを引用させていただきます。御礼申し上げます)。

※ wako_66さん、ツイキャスアーカイブより
http://twitcasting.tv/wako_66/movie/203091288

 「野党共闘お願いしますよ」

 「頭から否定なんて。本当にお願いしますよ。前向きでお願いします」

 「今のままでは金子さんを支持できません」

 「野党共闘しましょうよ。野党共闘を壊す議員はいりませんからね」

 「日本会議がなんなのかご存知なのか」

 「おかしいですよ、民主でいながら何で安倍のそういうところに入っているんですか?」

 「排外的だ」――

 最後の「排外的だ」という言葉にカチンときたのか、金子議員は「排外的って、それはどういう意味ですか!」と声を荒げます。次のご予定があったのかどうかはわかりませんが、金子議員は市民の方々と十分な対話を行えないまま、また、周りのスタッフにも促されるように、その場を急いで後にします。その後に、投稿された金子議員のツイートを引用します。

 「枝野幹事長参加の桜木町駅での演説会、大勢の皆さんのご参加ありがとうございました。ただ聴衆にお礼のご挨拶に行こうとしたところ、私のことをレイシストとか叫ぶ人々に突如、取り囲まれてしまいました。このような集会の自由封殺には強く抗議します」
https://twitter.com/Y_Kaneko/status/646533941634007041

野党共闘に反発した金子洋一議員による支持者への暴言連続ツイート2

 「『安保法案強行採決は国民無視!抗議の演説会』をやったのだが、『共産党と選挙協力をしろ』とか『お前は民主党をやめろ』などと口々に叫ぶ人々が、支援者にお礼を言おうとする私を妨げ、私の車まで追いかけてくる人もいた。正直、身の危険を感じた」
https://twitter.com/Y_Kaneko/status/646553603159658496

野党共闘に反発した金子洋一議員による支持者への暴言連続ツイート3

 これは驚きです。金子議員に声をかけた人たちは、民主党の支持者ではないでしょうか? もし、自民党の支持者であれば野党共闘の成立は困るはずなので、「なぜ野党共闘に反対するのか!?」などと詰め寄ることはありえないでしょう。さらに、さらに、金子議員はこんなことまでつぶやきます。

 「これからはガードマン付けようかと思います。うちの元秘書に極真空手七段がいますが、彼に頼もうかな(笑)飯代掛かりそうだな(笑)」
https://twitter.com/Y_Kaneko/status/646575656730423296

野党共闘に反発した金子洋一議員による支持者への暴言連続ツイート4

 極真空手七段の猛者に、「野党共闘になぜ反対するのか?」と問いただす市民を、力づくで排除させようというのでしょうか?

 ツイキャスのアーカイブを確認してもらえればわかりますが、市民は決して暴力的ではありませんでした。大半はお願い口調です。どこに「身の危険を感じた」というのでしょうか。

 金子議員のように、共産党と組みたくないという考えがあっても、それはそれで構わないと思います。皆が皆、今すぐ共産党の提案に乗るべき、と言いたいのではありません。

 しかし、まずはそうした提案にも耳を傾け、反対論を展開するなら、その主張の根拠を冷静に、理性的に、そして、説得力をもって論じるべきです。支持者の主張に対して力で対抗しようというのは、政治家の態度とは思えません。

 金子議員のこのツイートを読んで思い出したのは、山本太郎議員の姿でした。山本議員が2015年5月26日に開催された「みんなでストップ!TPP」渋谷デモに参加された時のことです。私はこのデモの中継を担当しておりました。ゴール地点の宮下公園に夜9時過ぎに先頭で到着した後に、一般の女性市民から山本議員は声をかけられました。その話の内容までは私にはわかりませんでしたが、山本議員は、時に頷き、時に言葉をはさみながら、前に手を組み立ったまま、厳しい表情を浮かべながらも、その方の話に1時間以上もずっと耳を傾けていたのです。

 私は、デモの終了と共に機材の片づけを始めていたので、その様子を中継したり、録画に撮ったりはしていませんでした。ですが、片づけが終わってもまだ、女性市民の話に耳を傾ける山本議員の姿に、その場を立ち去りがたく、最後まで少し離れた位置からずっと見届けました。

 山本議員が国会の議場で、票を投じる際に大きな声で放ったあの言葉が響きます。

 「国会の外の声が聞こえないか! その声が聞こえないんだったら、政治家なんて辞めたほうがいいだろう!」

 金子議員、今、あなたに必要なのは極真空手七段のガードマンなのでしょうか。それよりも、今日の様な集会の後に、一人ひとりの声にじっくりと耳を傾けることができる十分な時間と度量ではないかと私は思うのですが、いかがでしょうか。

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  1. ゼンガフィネンかつよ より:

    日本人は本当に討論が苦手なんだと思います。自分の意見に反動されると話し合うのでなく、保身からの攻撃。みんな100%同じ意見じゃあないのに、少しの否定は人間性を否定されたと思うのかな。どちらにしても政治家で人の話が聞けないのは致命的。しかしほとんどがそれに当たるのかも。日本人は今まで関心を向けてこなかった、そのツケはものすごく高価になりそうですね。

  2. 武尊 より:

    ガードマン付けなきゃって考え方は、創価学会と同じだな。
    宗教団体なのに出入り口に警備員いる所って創価しか無いよね(笑)
    立正佼成会も本堂の脇に警備事務所が在り、人が居るが絶対にそこから出て来ないし、外を見ていないんだな。
    ところが創価の警備員は外を舐めまわすように見張ってるんだよ。
    そんなにヤバイ事してるんだ、創価学会って、思えちゃうんだな。そういえば成長の家の駐車場なんかも全部金網すごいなぁ、、。
    キリストの教会なんか24時間開けっ放しだぜ。何故なら神に膝まづいて祈りたくなるのに時間は関係ないからって趣旨なんだな。
    だからこそレ・ミザエブルは成立したんだよ。
    金子さんに云いたいね。国民の声に耳を傾け、話し合いなよ。自分の主義主張だけを声高に云っているんじゃあ自公と変わらないよ。

  3. momongaaman より:

     残念ながら、日本人には、『三つ子の魂百まで・・・』と言った人が多いのです、要するに、人生経験不足で、子供なのです・・・世界が自分を中心に回っているという、子供時代の精神状態が、根っこのところで、大人になっても残っている人が多いのですね・・・だから、他人の言葉に耳を傾けることが出来ないし、理性的に議論もできないし、自己の外にあるもの、客観性ということ自体が理解できないのです・・・特に、ボンボン育ちで、何の苦労もなく、親のあとを継いで政治家なんぞをやっている、二世・三世議員に、こういう「バカ・ボン」が多いのです・・・無知と経験不足は自分でも何となく意識していて、己自身に自信が無いのですけれど、プライドだけは高いので、何か反対されれば、ヒステリックに反応する・・・安部晋三が良い例ですね・・・でもこうした人は、日本人には、結構たくさんいるのですね、やっぱり、島国特有の国民性でしょうか・・・?

     日本という国家もまた、島国の国家として、世間を知らない、経験不足の子供なのです・・・・子供は大人にならなければならないし、そのためには、経験を積んで変わらなければならない・・・いわば、変わることこそが、成長の証なのです・・・19世紀に「オギャア」と生れ、国際社会へとデビューした「明治国家」は、その後少し上手くいったものだから、増長して、子供じみた自己主張ばかり繰り返し、国際社会から、手痛いしっぺ返しを受けて、少しは人生経験を積んだかと思ったけれど、まだまだ、痛い目に.、合い足りないようです・・・・日本会議などという、自己中の、子供じみた団体が、大きな顔をするようでは、また同じ失敗を繰り返すでしょう・・・『三つ子の魂百まで・・・』などということは、自慢にはならない、恥ずかしいことなのに、未だに、幼き頃の「明治国家」を懐かしみ、幼稚な「大日本帝国」に戻ろうなどと考えている、この「バカボン」の老若男女に、つける薬はないものか・・・?

  4. 年寄 より:

    情けない。わざわざ極真空手七段とまで言うところに、気の小ささを感じます。こんな男には国政の一部どころかうちの町の町政にすら参加させられない。思想信条以前の問題。政治に参加する資質がないと思います。

  5. 清沢満之 より:

    2015/06/15 「95%超の憲法学者は違憲だと回答する」 長谷部恭男氏、小林節氏、改めて「安保法案=違憲」を主張 ~安倍自民を陰で支える「日本会議」への言及も
    【IWJブログ】「法的安定性は関係ない」発言の礒崎総理補佐官、言い訳にならない言い訳の裏に日本会議の思惑?(日刊IWJガイド7月31日号より)
    http://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/日本会議

  6. 民守 正義 より:

    とにかく「安倍(戦争)内閣ー打倒」に向けて、これからリベラル野党・国民大衆勢力は結集の方向にある。そうなると民主党「日本会議メンバー」は益々、思想的乖離は著しくなるし、お互いに存在が鬱陶しくなるだろう。本来なら「靖国神社参拝」といい、他の民主党議員から直接、「アベからのスパイ活動」も聞いたが、(「次の内閣」議論内容も逐一、漏らしたらしいなー)「除名」が相当だ。でも「岡田」が共産党との関係で揺らいでいる間に「離党・脱党」するなら今の内だ。
     今の「リベラル野党結集」の状況を見ると共産党の「国民連合政府」論に流れざるを得ない。何故なら「国民連合政府」論にハッキリ難色を示しているのはアンタら「日本会議メンバー」と細野ら、旧同盟系の連合民間労組ダラ幹部程度。どちみち自前で選挙運動(動員力)を行う組織力のない連中ばかりだ。それに自治労も解放同盟も組織動員力はバッシングでアテにならない。大阪府・市の民主党が事実上、壊滅したのは、そのせいだ。民主党は、これまでも「反自民」浮動票狙いで何とか議席数を減らしても「野党第一党」の体面は保ってきた。でも今度は、そうはいかまい。何故なら上記組織力が無いのと「岡田」は「民主党内部・支持者の反共イデオロギー」をいうが今の女性・若者等にはない。、それ以上に「反ー民主アレルギー」の方が最近は強い。となると「浮動票狙い」で何とか当選しようとなると社民・生活等との「まとめ役」として共産党以上に目立たないと有権者は見向きもしない。民主党リベラル派も社民・生活等と「統一会派名簿」には一緒になれば、民主党としては名を残し、悪くても拮抗状態には持っていける。でも、それを円滑に進めるためにも「日本会議」メンバーは邪魔だ!「岡田」が妥協してもリベラル国民大衆が大反発し「岡田」のクビも飛びかけない。悪い事はいわない。ヤメロ!自民党に行くなら行け!極真空手はどうでもいいから、早く判断した方がよい。「日本会議」パージが盛り上がるだけだ。

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