地学、歴史、哲学、教育──。アカデミズム「14研究団体」が安保法案撤回を要求 ~「憲法9条が蹂躙されかけている」と非難 2015.6.24

記事公開日:2015.7.1取材地: テキスト 動画
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(IWJテキストスタッフ・富田)

※7月1日テキストを追加しました!

 2015年6月4日に行われた衆議院の憲法審査会で、憲法学者の長谷部恭男氏、小林節氏、笹田栄司氏の3人全員が「安保法案は憲法違反」と表明。政府・与党が進める、集団的自衛権の行使を可能にするなどの安全保障関連法案の動きは、これによって「潮目が変わった」と見る向きが多い。

 つまり、この「違憲表明」で、安倍晋三政権の非立憲型政治に対する憲法学者らの怒りが目立つものとなり、「憲法学者 v.s. 安倍政権」の構図が、国民から見えやすい場所に作られたと言える。6月14日のテレビ朝日「報道ステーション」で発表された、憲法学者を対象にした安保法案に関するアンケートの結果では、回答者151人のうち84.1%が「安保法制は違憲」としている。

 憲法学者だけではない。6月15日には、「(安倍政権は学者に)喧嘩を売ってきた」との山口二郎法政大学教授の発言が印象的だった、「安保法案に反対する学者の会」の記者会見が東京都内で開かれ、長谷部氏らの表明が広げた波紋を無駄にすまいと、専門分野の垣根を越えた2700人超の学者・研究者が安保法案に反対していることが発表された。

 そして2015年6月24日、東京・永田町の参議院議員会館。今度は、安保法案に反対する14の研究団体が、共同アピールを行った。「国会審議の前に、米国に法案成立を約束して、国民主権や議会制民主主義を蔑ろにした」など、各団体の代表者らは代わる代わるマイクを握り、安保法案は違憲だと訴えた。

■ハイライト

  • 共同アピールに参加する研究団体 新日本医師協会、新薬学研究技術者集団、地学団体研究会、日本医療総合研究所、日本科学者会議、日本科学者会議東京支部、民主教育研究所、文学教育研究者集団、民主主義科学者協会法律部会、唯物論研究協会、歴史科学協議会、歴史教育者協議会、東京歴史学研究会、歴史学研究会(14団体・6月22日現在)
  • 日時 2015年6月24日(水) 15:00~
  • 場所 参議院議員会館(東京都千代田区)

研究の基盤は「平和と民主主義」

 この共同アピールの音頭をとった、平民研連事務局長の松井安俊氏は言う。

 「衆議院憲法審査会で、憲法学者3人がそろって『安保法案は違憲』と表明すると、直後からインターネット上では、学者・研究者が安保法案に反対の署名をする活動が盛り上がりをみせた。政府・与党は、事は目論見通りには進んでいないと焦っているのではないか」

 民主主義科学者協会法律部会の小沢隆一氏は、「われわれの研究・教育活動は『平和と民主主義』という基盤があればこそのもの。その基盤が破壊されようとしている時には、積極的に声を張り上げる」とし、政府・与党が国会に提出した安保法案は「戦争法案」の色合いが濃いと強調。研究団体として反対することにしたと述べ、6月22日までに民主主義科学者協会法律部会、日本科学者会議、地学団体研究会、歴史学研究会、唯物論研究協会、民主教育研究所など、学者・研究者らからなる14団体が、「法案の撤回要求」に賛同していることを告げた。

戦時中、学者が動員されたことへの反省がある

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