【大阪都構想】「私1人で267万の市民に対応するのは不可能。5つの特別区が必要」橋下大阪市長が住民説明会で「都構想」を力説、反対派の主張に対し具体的な反論はせず 2015.4.15

記事公開日:2015.4.26取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・花山)

※4月26日テキストを追加しました!

 「今、私が1人でやっていることを、5人の特別区長に割り振って、それぞれが動かしていく。大阪市内は、5人いないと仕事が回らない。大阪市長1人が260万人の市民とコミュニケーションを取り、調整するのは不可能。5人の区長で、それぞれのエリアの特色に応じて必要なものを増やしていく」

 橋下徹大阪市長は、自身が推進してきた大阪都構想の第一歩として、5つの特別区を設置することの必要性を、住民説明会で強く訴えた。

 2015年4月15日、大阪市都島区の都島区民センターで、大阪市主催の「特別区設置協定書についての住民説明会」が開催された。橋下市長は、大阪府全体に関わる広域機能は大阪府庁にすべてを任せ、大阪市を5分割して住民サービスを担う特別区をつくることで、大阪府の発展と現大阪市民に対するきめ細かいサービスを提供すると主張した。

 大阪市では2015年5月17日、特別区設置の賛否について住民投票が行われる。このため、市は4月中旬から30ヵ所以上で住民説明会を行い、市民の理解を求めていくという。

 しかし、一方で専門家や市民団体の多くが、大阪都構想は「地方分権」ではなく、「中央集権」が強まるしくみで、「住民サービスが低下する」、「さらに無駄な開発が進められる」と、都構想の必要性について疑義を呈しており、慎重な判断が求められる。

記事目次

■ハイライト

大阪市を分割して5つの特別区を設置

 はじめに、「特別区設置協定書」のパンフレットを元に、事務局から協定書の基本的な考え方について説明があった。1人の市長が270万市民の声にきめ細かく対応するのは難しく、現状では市一律の住民サービスが行われていること、また、大阪市と大阪府の両方が、広域機能である産業や港湾などの事業を別々に行っている二重行政問題に触れ、このように続けた。

 「広域機能は大阪府に移して一元化することで、大阪トータルの観点からの成長、都市の発展を進める。そして、住民サービスを担うための基礎的自治体として、5つの特別区を新たに作る。住民に選ばれた5人の区長が、区議会のもとで住民の声をより身近に聞いて、地域の実情に応じたサービスを提供していく」

 特別区設置後の税源配分については、「税金の種類ごとに、特別区の税金か、大阪府の税金かを決める。仕事に必要な財源を特別区と大阪府に分けるとともに、各特別区に配分する時は、特別区ごとに収入に大きな差がでないよう調整する」とした。この財政調整により、各特別区で必要なサービスが提供できるお金を確保し、特別区間の税収格差ができるだけ生じないようにすると主張した。

 担当者は、「これにより、お金の面からもサービス水準が維持される。大阪府には広域的な仕事に対するお金を配分する。あくまでも、大阪市から大阪府に移される仕事に応じての配分となり、お金だけが移ることはない」と説明した。

二重行政の原因は、仕事が整理されていないこと

 続いて、橋下大阪市長から、特別区設置の提案理由が語られた。

 「なぜ、役所の作り直しが必要なのか。私は大阪府知事と大阪市長を経験して、大阪府庁と大阪市役所の仕事の整理ができていないと感じた。仕事が整理されていないことで、二重行政になっている。府と市が、それぞれ同じようなことをやっている」

 こう述べた橋下市長は、例として、大阪府中小企業信用保証協会と大阪市信用保証協会、府立病院と市立病院、府立大学と市立大学、府営港湾と大阪港、府立公衆衛生研究所と市立環境化学研究所などを列挙。「こうしたことを解決しなければならない、と考えているのが私の問題意識だ」と主張した。

 大阪市役所は特殊だ、と言う橋下市長は、保健・医療・子育て支援・高齢者サポートといった福祉、小中学校の教育、ゴミ処理、商店街活性化など、住民に身近なサービスが通常の市役所の仕事だが、大阪市はこの基礎自治機能に加えて、広域機能という大阪全体に関わる仕事をしていると指摘する。

 「ここに二重行政の原因がある。市役所は、全体に関わる仕事をやる必要はない。大阪全体に関わる仕事は大阪府庁に全部任せれば、重複がなくなる。これが今回の特別区設置、いわゆる大阪都構想の提案だ」

大阪府全体に関わることは、すべて大阪府庁に

(…会員ページにつづく)

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