「次世代というと、『Next Generation』ということになるが、我々は子どもや孫やその先まで、しっかりとした責任を持った政治をしていかなければならない。よって、党名を『Future Generations』とした」
次世代の党の平沼赳夫党首が、12月3日、外国特派員協会で記者会見を開き、衆議院総選挙に向けて、党の政治理念と基本政策を語った。
(IWJ・薊一郎)
特集 総選挙2014
※12月7日テキストUPしました!
「次世代というと、『Next Generation』ということになるが、我々は子どもや孫やその先まで、しっかりとした責任を持った政治をしていかなければならない。よって、党名を『Future Generations』とした」
次世代の党の平沼赳夫党首が、12月3日、外国特派員協会で記者会見を開き、衆議院総選挙に向けて、党の政治理念と基本政策を語った。
記事目次
■ハイライト
平沼党首は会見の冒頭、次世代の党の結党について、次のように説明した。
「次世代の党は、この8月1日に結党したばかりだ。
19名の衆議院議員と4名の参議院議員の23名でスタートしたが、その後3名が参加し、現在、全体で26名となっている。
我々は開かれた政党である。よって(結党に際して)みんなで議論し、3つの党の理念を定めた」
平沼氏はこう述べ、党の3つの理念について説明した。
「一身の独立なくして一国の独立なし」
平沼氏は、福沢諭吉の言葉を引用し、「独立と自立は相通じるものがあると思う」と語る。
「次世代の党は政党としても自立し、日本人は個人としても国としても自立しなければいけない。こういう政治を行なっていく」
平沼氏は、次世代の党の1つ目の理念である「自立」をこのように説明した。
「かつて日本の総理大臣が「改革なくして成長なし」と言い、みんなその政策に同調してやってきたという事実がある。
しかし当時、日本のGDPは560兆あったが、結果的には470兆になってしまった。果たしてこれが成長したと言えるか。この原点に立たなければならない」
平沼氏は、小泉純一郎政権時に、当時の小泉首相が唱えていた「改革なくして成長なし」という言葉を取り上げ、小泉政権以降の改革の失敗をこのように指摘。
「改革すべき改革は大胆にやらなければならないと考えるが、日本は長い歴史と伝統と文化があるので、同時に守っていくものも必ずある」
平沼氏は、こう述べ、日本の伝統と文化を守る重要性を強調した。
「次世代というと、『Next Generation』ということになるが、我々は子どもや孫やその先まで、しっかりとした責任を持った政治をしていかなければならない。よって(英語の)党名を『Future Generations』とした」
平沼氏は、党の英語名称を説明し、「次世代」の未来の世代にとっても、責任ある政治を目指すと、党の理念を語った。
党の理念を説明した上で、平沼氏は、党が掲げる8つの基本政策のうち、筆頭に置かれている「自主憲法の制定」について説明した。
「我々は軍国主義になるのではない。今の憲法ができて67年になるが、1行たりとも変えていない。世の中はどんどん進んでいるので、当時とは違った概念もできている。そういうものに基づいて、日本人の手になる新しい憲法をつくるべきだ」
「アベノミクスは、長い間続いたデフレーションから脱却できる政策だったので、基本的には評価している。問題は、第3の矢に具体性がないこと」
アベノミクスの評価について、平沼氏は、金融緩和・財政出動によるデフレーションからの脱却を目指す政策を評価したものの、規制改革に具体性がないことを指摘した。
「(安倍政権の)地方創生とか女性活用とかは、具体的に目に見えません。
東京を中心とした景気はいいのだが、地方の経済は疲弊している。(地方に)いかに財源を確保するか、経済成長をうながすか、具体的にはっきり明示すべきだ」
次世代の党としての経済政策の提案を、平沼氏は次のように説明する。
「財源を埋めていくのは、3つ方法がある。増税・無駄を省く・経済成長によって税収を上げることだ。私は3つ目の経済成長を、具体的に国民に示す必要があると考える。
次世代の党としての経済政策の提案は、国が保証して、100から200兆円のお金を用意し、それによって地域の経済が活性化するような新しい技術に基づいた経済投資を行うことだ。こういうことをやっていけば、必ず投資が実って、国の税収は上がってくる」
党としての経済政策をこのように説明した上で、平沼氏は、具体的な案として、メガフロート上に風力発電施設をつくることや、水素電池を製造すること、ロボット技術、リニアモーター技術等に国が取り組み、地域の経済の活性化を図ることを提言した。
原子力発電を含むエネルギー問題について問われると、平沼氏は、原発再稼働を積極的に進める考えを、以下のように示した。
「今、不幸なことに54基の原発が止まってしまっている。その結果、世界から高い天然ガスや石油を一日あたり100億円かけて購入していて、年間、ゆうに3兆6千億を越えている。日本の貿易収支と経常収支を圧迫し、大きな問題である。
そこで、安全性を十分担保できるのならば、既存の原発の再稼働を、当面は容認していくべきと考える」
(…会員ページにつづく)