「資本主義は基本的に海賊であり、関所。殺すことではなくピンハネするのが目的で、法律が正当化している」岩上安身による安冨歩先生インタビュー! 2012.6.14

記事公開日:2012.6.14取材地: テキスト動画独自
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(IWJテキストスタッフ・関根かんじ)

 2012年6月14日(木)16時40分より、東京都文京区の東京大学本郷キャンパス東洋文化研究所で、「安冨歩先生インタビュー三度!」が行われた。死生観、仏教思想、原発再稼動の問題などを、エピキュロス、ピーター・ドラッカー、マイケル・ジャクソンなどを例えにあげながら、解説した。資本主義は、海賊山賊が発展した、関所の理論。原発の再稼動は、電気不足のためではなく、関所を守るための行為だ。また、受講者で、大飯原発4、5号機の再稼動を決める福井県原子力安全専門委員会の密室議決事件を、飛び入りして訴えた。また、満州事変のことを解説した。

■ハイライト

  • 岩上安身との対話を安冨先生の授業にしちゃおうという企画 第2弾!!

 冒頭、岩上が、2日前、弁護士でジャーナリストの日隅一雄氏が、亡くなったことを話し、生きること、悔いない生き方、また死ぬことへの対処の仕方、死の意味について、レクチャーの提言を挙げた。それで岩上は、安冨氏に死生観について訊いた。安冨氏は「古代ギリシャにエピキュロスという哲学者がいて、死というのは、恐れるに足らんに足らない、と言っている。生きている間は、死んでいない。死んだときは生きていないから、生と死は関係ない、と言い切った」

 「エピキュロスの原子論も、面白い。原子は落下している。でも、ずれて落ちるから、多重衝突しているから世界ができている、という論。しかし、マルクスがまず注目、それからカオス論者が着目している。分子、細胞などの相互作用で人間になり、他人とかかわり、そういう相互作用で世界が、成り立っていて、すべてその世界は、自分そのものだ。死で体の作用が止まるが、相互作用、他者への働きかけの部分は、残る。その働きかけが残っている限り、生きていることになる」と安冨氏は、持論を述べた。

 「極端に言うと、その他者への働きかけの渦をどれだけ残しているか。だから、死んでからが勝負。生きていることとは、助走の部分だ。たとえば、子供を多く残すこと。また、そうでなかったら、尊敬するマイケル・ジャクソンみたいに、自分を中心にして大きな渦を作っている。ところで、あからさまに語っては、ダメだと知った。本当に言いたいメッセージは、オブラートに包む。するとそれが他者に、とり込まれて、各自の解釈になって伝わる。そのときメッセージの連鎖が起こり始める」と話した。

 岩上が「この考えは、大乗仏教に似ている」と言うと、安冨氏は「方便とも言える。その方便が重要。植木等の、スーダラ節も、他力の大船にのる、という親鸞の方便から来ていると思う」。ピータードラッカーについて話が移った。安冨氏は「ドラッカーは、企業は、セリング(売ること)、つまり市場への働きかけしかしない。市場は、何を自分にしてくれるかを訊け、これをマーケティング。それによって自分自身を変える、つまりイノベーション。ドラッカーは、セリングは要らない。マーケティングとイノベーションが、マネジメントの本質と言った」と語った。

 「資本主義は基本的に海賊であり、関所だ。殺すことではなくピンハネするのが目的で、法律が正当化している。交通の狭い通りがあれば、関所が成り立つ。お金の流れのあい路が、銀行。今の電力会社は、関所そのもの。スマートグリッドになれば関所は、成り立たない。政府も大企業も関所。山賊、海賊からパクリ方が進歩しただけ。マスコミ、金融、政府、電力はみな、同じ関所システム。それがコンピュータ化で、関所が成り立たなくなってきている。再稼動は、電気を起こすためではなくて、関所システムを確保するために行う」と説明した。

 途中、斉藤さんという福井出身の女性が、参加して話した。「福井県は原発がタブーになっている。古い世代には、締め付けがとてもあった。ところが、その差別を知らない今の若い世代は、闇にうごめく何かを、察していてタブー視している」と話し、再稼動を強行採決した事件を語った。「再稼動の是非を決める原子力安全専門委員会がある。再稼動決定のための、最終期限に当たる2012年6月10日に、それは起こった。開会早々、わざと反対派を装った騒ぎ立てる者を入れ混乱させて、会議にかかわるという建て前をしつらえ、密室会議にしてしまった。今までは、守衛などがすぐに止めるはずが、それもなかった」などと、その仕組まれた状況を、説明した。斉藤さんが退席後、安冨氏が満州事変の自説を話した。

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