尖閣諸島への侵略想定で「一義的に日本を守るのは当然日本人、自衛隊」と岡田大臣が明言 〜岡田外務大臣会見 2010.5.11
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【フリーランス 岩上】抑止力関連でご質問させていただきたいと思います。海兵隊の戦力というものは、抑止力になりうるということはたびたびお話しいただいてきたと思います。2009年に中曽根前外務大臣が「尖閣諸島は中国の脅威にさらされたときには、日米安保の対象になる」と仰られまして、麻生政権としても「これは日米安保の対象である」と答弁もされていると思います。ここで一点の確認ですが、実際に尖閣諸島に対して、もし中国が侵略してきたとき、海兵隊が出動するのかということに関して、2005年の日米同盟変革と再編の文書の中で明白に、「島嶼部については日本側の負担である。日本側が分担する。島嶼部の防衛は第一義的に自衛隊がやるものであって、米軍は出動しない」ということが明記されています。この点、やや矛盾を感じるところであるのですけれども、実際、現実性の行動、軍事行動となった場面では果たしてこの日米安保の前政権の回答が正しいのか、それとも日米同盟変革と再編に書かれている島嶼部の防衛は第一義的に自衛隊が出動して行うのが優先されるのか、どちらが正しいのでしょうか。
【大臣】どちらも正しいと思います。ですが一義的に日本を守るのは当然日本人です。自衛隊です。日本を守ることまで米軍に依存するということではありません。ただ、自衛隊の手に負えないということになれば、米軍の力を借りることもあるということであって、一義的には日本を守る役割は日本自身が行うのは当然のことだと思います。
【フリーランス 岩上】仮に中国軍が尖閣諸島に攻め入るというようなことがあった場合、自衛隊が出動し、手に負えなくなった場合、海兵隊が後から加わるという形になるのでしょうか。
【大臣】あまり生の議論をしないほうがいいと思います。想像の世界ですので、どこの国がということは言いませんが、しかし日本は沢山の島嶼部を抱えておりますので、今の自衛隊の能力でそれが十分に守れるのかどうか、もっと島嶼部を守るための能力をしっかり身につけるべきではないかというのを今議論している防衛大綱を作る中で、まだ政治レベルでは議論していないのですが、学者の先生に議論していただいている段階ですが、一つの議論すべきテーマであることは間違いないと思います。