「アメリカ・メリーランド州では多数のパブリックコメントが出された結果、工事が中断している。日本ではどのように止めていくかが課題」~1.29 第18回リニア勉強会「地域の“交通の権利”と緑と水のまち」~リニア・北陸新幹線・気候危機を乗り越えるコミュニティの現在・未来~ 2023.1.29
2025年に東京・品川―名古屋間の、2045年には東京・品川―大阪間の開業を目指し、建設が始まったリニア中央新幹線。最高時速500キロ、東京―大阪をわずか1時間7分で結ぶことから、大手マスコミは一様に、このリニア中央新幹線について「夢の超特急」として大々的に報じている
しかし、沿線の住民を中心に、市民からは、リニア中央新幹線について、事業者であるJR東海に対し、数多くの疑問の声があがっている。
例えばリニアは、その85%がトンネルで占められる。では、そのトンネルを掘削して出た残土は、どこに持っていくのか。特に、リニア建設が予定されている岐阜県の東濃地区は、ウラン鉱床が横たわっている。JR東海は、ウラン鉱床にトンネルを開けるというのだろうか。
他にも、リニアから出る電磁波が人体に及ぼす影響、河川などへの環境への影響、そもそも採算が合うのかといった点など、このリニア計画には、疑問が尽きることはない。しかし、JR東海は、これら住民の疑問に対し、説明会で十分な説明を行ってこなかった。
民間企業が事業を担いつつ、国がそれを「国策」としてバックアップし、地元住民の声を封殺していく。そして、大手メディアは、「JR東海はスポンサーだから」という理由で、問題点を一切報じない。リニアを原発、JR東海を東電に置き換えれば、この問題は驚くほど原発の問題と似かよっている。
なぜ今、リニアが作られようとしているのか。その背後にある、政界と財界の思惑とは何か。これまでに岩上安身とIWJが取材し、まとめた関連記事を一挙ラインアップ。
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