「経済成長主義の呪縛から解放されるには、何が必要か」 ~第22回縮小社会研究会 2014.5.17

記事公開日:2014.5.17取材地: テキスト動画

 2014年5月17日(土)、京都大学農学部総合館で第22回縮小社会研究会が行われ、奥田郁夫氏 (名古屋市立大学)・大谷正幸氏(金沢美術工芸大学)・宇仁宏幸氏(京都大学)の3人の学者が演壇に立った。

 今回は「経済」という視点から「縮小社会」の理想的あり方を探ることが狙いとされた。中でも、「経済学とは」という視座を取り入れつつ、ボリューム感のあるスピーチで客席の耳目をさらった宇仁氏は、すでに低成長期に入っている日本社会が、近い将来「経済成長主義の呪縛」から解放されるには、成長主義への固執に根差した「合成の誤謬(ごびゅう)」に陥らないことが肝要、と指摘した。


「福島では、家、畑、山林、墓場まで奪われた。究極の公害だ」 〜縮小社会研究会 米澤鐵志氏、石田紀郎氏 2014.3.1

記事公開日:2014.3.1取材地: テキスト動画

 「環境調査とは、問題を抱える住民と意識を共有し、その苦しみを理解すること。問題の社会化、経済化、政治化の過程を繰り返し、問題解決に恊働することだ。単なるサンプル集めではない」──。  このように語った石田紀郎氏は、「福島」という枕言葉を付けるだけで、1プロジェクトにつき2~3億円の予算がつく総合地球環境学研究所について、「福島のことは何もやっていない」と批判した。


第20回縮小社会研究会 ~分科会報告では10超の代表者が進捗状況を説明 2013.12.14

記事公開日:2013.12.14取材地: テキスト動画

 2013年12月14日、京都市左京区の京都大学農学部総合館で「第20回縮小社会研究会」が開かれ、青野豊一氏による「『遅れ』の意識、『成熟』の意識 ─『縮小社会』への道、その諸方策について─」と題した講演や、各分科会の活動報告があった。

 青野氏のスピーチは「農民問題」に関するもので、「農民には概して『自分たちは遅れている』という意識がある」と指摘。「よって農村は、経済成長重視の政策を掲げる政党にとっては、恰好の票田になりやすいと」と続け、農村では今、前民主党政権より「成長」を標榜する安倍政権を評価する声が聞かれるとした。