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2011年4月14日(木)、衆議院議員会館にて、原子力資料情報室による後藤政志氏(元東芝・原子炉格納容器設計者、工学博士)の講演会が行われた。
(IWJテキストスタッフ・関根)
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2011年4月14日(木)、衆議院議員会館にて、原子力資料情報室による後藤政志氏(元東芝・原子炉格納容器設計者、工学博士)の講演会が行われた。
後藤氏は、福島第一原子力発電所の事故後の写真や原子炉設計図などのデータをスライドで表示しながら、今回の事故に関しての放射能漏れを詳しく説明した。今回は苛酷事故とよび想定外の規模だった。
そして今後の課題と見通しを提示。「日本の原発は、地震・津波の設計条件が甘い。原発の自然環境条件のもとに想定外は許されない。地震や津波などの振動現象への分析の不備。シビア・アクシデント対策の不十分さ。特に、浜岡原発や柏崎刈羽原発はとくに懸念している。
安全性の考え方(グレーゾーン問題)で言うと、グレーゾーンでも運転してしまう。これがとても問題だ。安全確保ができた場合のみ稼働させるべき」
「不確かな問題をどう見るか、となると自然現象の不確定性や多重防護が確実ではないこと、津波はひとつのケースにすぎない。ヒューマン・エラーの可能性。事故はまだ収束していない。ゆえに炉心冷却を続けなければならない。格納容器の損傷が不明。使用済み燃料プールの冷却は確実にし続けなければならない。冷却水を閉ループにしても汚染水の漏水を防げない、とまだまだ危険な状態だ」と述べ、講演は終了した。
そして質疑応答に移った。
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