2013年4月6日(土)19時から、東京都渋谷区の渋谷区文化総合センター大和田さくらホールにて、対談「宇都宮健児・井戸川克隆 未来を語る」が行われた。両者は、福島原発事故の発生から現在に至るまでの、政府の対応やマスコミの動きなどを、憲法と人権の観点から振り返った。そして、被災者が集団で訴訟を行なう必要性を訴え、国民も捜査機関を監視するべきだと語った。
(IWJテキストスタッフ・富山/奥松)
2013年4月6日(土)19時から、東京都渋谷区の渋谷区文化総合センター大和田さくらホールにて、対談「宇都宮健児・井戸川克隆 未来を語る」が行われた。両者は、福島原発事故の発生から現在に至るまでの、政府の対応やマスコミの動きなどを、憲法と人権の観点から振り返った。そして、被災者が集団で訴訟を行なう必要性を訴え、国民も捜査機関を監視するべきだと語った。
■ハイライト
はじめに井戸川氏は、福島第一原発事故の体験を基に、民主主義の構造的腐敗を指摘した。その中で、この事故によって先が見通せない住民の現状、でたらめな避難指示をした政府の対応、マスコミの報道姿勢を問題点として挙げた。井戸川氏は「事故後、われわれは放置され続けてきた。これは基本的人権を大切にするはずの、国民主体の憲法が死んでしまったことを意味する。この国は国民を守ってはくれない。まずは、憲法を国民のものにしなければならないし、国は国民の声をしっかり聞くべきである」と語った。
それに対して宇都宮氏は、現在の福島では、最大限尊重されるべき日本国憲法13条の幸福追求権が奪われている、と指摘した。その上で、インフラ整備ばかりに復興費を充て、被災者の生活再建を軽視する、国の姿勢を問題視した。
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