2012年3月29日(木)、首相官邸前で行われた、「原発再稼働を許すな!首相官邸前抗議」の模様。
(IWJ・平山)
2012年3月29日(木)、首相官邸前で行われた、「原発再稼働を許すな!首相官邸前抗議」の模様。
■ハイライト
定期検査で停止中の大飯原子力発電所3・4号機の再稼働問題で、原子力安全・保安院は先日、ストレステストの1次評価をもって「妥当」との判断を下した。また、班目春樹氏が委員長を務める原子力安全委員会も、この結果に対して一定の評価をする見解をまとめた。これを受け、大飯原発の再稼働は、3月28日以降に行われる、野田総理、藤村官房長官、枝野経産相、細野原発担当相による関係閣僚会合での”政治判断”に委ねられることになった。
この事態に、大飯原発の再稼働に反対する市民たちが首相官邸前に集まり、抗議の声を上げた。ある女性は、「これから生まれてくる子どもに『生まれてきてくれてありがとう』と言いたいのに、『放射能で汚染された地に生んでしまってごめんね』と言わなければならなくなった」と、悲痛な声で訴えた。また、関西に避難したという24歳の青年は、「経済は『仕組み』だが、放射能は人間の身体を犯す『物質』だ。『物質』は変えられないが『仕組み』は変えられる。『仕組み』を変えたくて僕たちはここに来ている」と声を張り上げた。抗議行動は18時から2時間半にわたり行われたが、警官と揉み合いになるといった混乱が起こることもなく、各発言者がルールを守り、アピールを行った。