第35回生命情報科学シンポジウム 2日目 2013.3.17

記事公開日:2013.3.17取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(IWJテキストスタッフ・富田/奥松)

 2013年3月17日(日)10時から、神奈川県横浜市にある横浜国大理工学部で、国際生命情報科学会(ISLIS)が主催する「第35回生命情報科学シンポジウム」の 2日目が行われた。前日に引き続き、「物」以外をターゲットとする科学の分野で、実証的解明に挑む何人もの専門家が、自身の研究成果や見識を披露した。

■ハイライト

 A会場では「カオス・乱数・意識」との演題でミニシンポジウムが行われ、小笠原義仁氏(早稲田大学)、清水武氏(明治大学)、石川幹人氏(同)の3人が登壇した。

 カオスを担当した小笠原氏は、位相空間論(トポロジー)に関するスピーチを展開。「数学を言語にしたからこそ、サイエンスが発展した事実を振り返ると、数学を単なる道具と見なす行為は乱暴だ」と述べ、「私は、すでにある応用数学の中でのパズル解き的研究のみに終わるのではなく、数学を新たに応用することを目指したい」と表明し、トポロジーを「定性的性質・構造を記述することは可能。ただ、定性的といっても、いい加減なものではない」と解説した。

 清水氏は乱数を担当。「フィールドRNG(乱数発生器)」と呼ばれる研究で、現時点でわかっていることなどに言及した。「乱数発生器を世界各地に設置し、常時作動させておくと、(9.11テロや東日本大震災など)大きな出来事があった際に、生成器のビット出力に統計的な偏りが生じる傾向がある」と述べた。清水氏の研究では、フィールド意識には、特有のシグナル波長が存在する可能性が指摘されており、どんな乱数発生器を使っても、大体、同じ結果になるという。

 意識担当の石川氏は「現代科学では、唯物論(=物質のみが真の存在)が声高に主張されているところに問題がある」との認識を示した上で、「今後は、物心2元論を支持する科学のあり方を、見い出していくことが重要」とした。そして、「超心理学」と呼ばれる学問分野の研究成果の有用性に触れると、現代科学が、ほぼ唯物論で支配されている現状を、「物に関する科学は自然科学の領域でかなり発展したが、心の方は当初は哲学のみで、その後は心理学がお目見えするも、いずれも科学としては上手くいっていない」と説明した。

 石川氏は「将来的には、物の科学と心の科学は融合されねばならない」と訴え、ISLISはその融合を目指している、とした。ただ、その一方で「心の科学は難しい。物と心とでは、物の方が測定結果の信頼性が高いからだ(=心理に関するアンケートは身長測定ほど結果が安定しない)」とも語ったが、その後には、「私の心と、私の体の関わりを究明していくことに、物心2元論的科学のターゲットがある」と発言し、進むべき方向性は定まっていることを強調した。

 午後に入ると、ISLIS会長である渡辺恒夫氏(東邦大学)が、ノーベル物理学賞に輝いたオーストリアの物理学者、故シュレーディンガー氏の世界観の体験的根源を追体験する実習を行った。

(…会員ページにつづく)

アーカイブの全編は、下記会員ページまたは単品購入よりご覧になれます。

一般・サポート 新規会員登録単品購入 300円 (会員以外)

関連記事


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です