2013年3月8日(金)、東京都港区の原子力規制庁にて、発電用軽水型原子炉の新安全基準に関する検討チームの会合が開かれた。
今日話し合われた議題の1つ、「設計基準における評価ガイド等について」に関する議論では、原子力発電所の内部火災や竜巻の影響などが話し合われたが、今日新たに発表された「火災防護規定案」に対して、検討チームの委員から批判が噴出した。
この規定案は、米国原子力規制委員会(NRC)の指針「Regulatory Guide」などを参考に作成されたもの。渡邉憲夫研究主席は、「(規定案の)整理ができていない」と切り出し、案ができる過程の説明がないまま、結果だけを見せられても議論のしようがないと主張。「Regulatory Guide」のどこをどう訳して、何をどういった考えで付け加えたのか、と事務方に説明を求めた。
しかし、牧企画官、山田技術基盤課長、中本室長の3人はこれに答えることができず、続けて、阿部清治技術参与も「米国やIAEAの基準等を参考にするのは当たり前の方法。しかし、それを参考にしたとして、どういった考え方でやるのか。単純なものまねではいけない」と苦言を呈した。結局、この議題は次回に持ち越しとなった。