原子力委員会・東京電力(株)福島第一原子力発電所における中長期措置について御意見を聴く会 2012.3.24

記事公開日:2012.3.24取材地: テキスト動画
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 2012年3月24日(土)13時30分より、福島県郡山市のホテルハマツで行われたの原子力委員会「東京電力(株)福島第一原子力発電所における中長期措置について御意見を聴く会」の模様。福島事故の現場の清浄化へのロードマップについて概要が説明された。その後行われた参加者からの意見を聞く会では、政府、東電などに厳しい意見が出された。

■全編動画
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  • 日時 2012年3月24日(土)13:30~
  • 場所 ホテルハマツ(福島県郡山市)
  • 主催 内閣府原子力政策担当室

 内閣府原子力政策担当室より、原子力委員会において設置された「東京電力株式会社福島第一原子力発電所における中長期措置検討専門部会」により福島事故の現場の清浄化へのロードマップ、技術的課題がとりまとめられ、その概要が説明された。内容は、スリーマイル事故に関する調査、福島第一原子力発電所清浄化の作業について、清浄化作業に必要な研究開発課題の整理と技術ロードマップ、これらを実行するための技術的課題、との説明があった。

 経済産業省資源エネルギー庁から、東京電力福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置に向けた中長期ロードマップの概要が説明された。ロードマップの概要について、現段階で冷温停止状態、放射性物質放出の大幅抑制を達成しているとし、第1期は使用済み燃料プール内の燃料取り出しが開始されるまでの期間で、2年以内に原子炉の安定的冷却の継続、滞留水処理の安定継続、燃料デブリ取り出しに向けた研究開発および除染、放射性廃棄物処理に向けた研究着手を実行するとした。第2期は燃料デブリ取り出しが開始されるまでの期間とし、10年以内に全号機の使用済み燃料の取り出し終了、燃料デブリ取り出しを開始するとした。第3期は廃止措置終了までの期間で30~40年後とし、燃料デブリ取り出し完了(20~25年後を想定)、廃止措置を完了、放射性廃棄物処理・処分の実施までと説明した。

 参加者からの御意見を聴く会では、3日前に会について知らされ、50枚の書類に目を通し、3分以内で質問と言われてもこの期間で何ができるのかと疑問が投げかけられ、会の開催に問題はないが、無計画な開催に対する批判が出された。また、今回の原発事故を防げなかった原子力開発の専門家が集まって、原発廃止に向けた研究や対策ができるのかと指摘があった。さらに、こうした事態を招いた政府や政府関係者に対して信頼感がないと発言が続けられ、廃止措置に向けてロードマップ通りに実行することも大事だが、福島県民に対して具体的に何をしてくれるのかが見えないと話した。

 別の参加者からは、東京電力が福島第一原子力発電所において事故を繰り返していたことについて指摘があった。そのうちの一昨年6月17日の電源喪失事故については、原因は明らかにされなかったと語った。また、5・6号機の非常用炉心冷却装置につながるケーブルを取り違えて切断する事故を起こしたことについても発生したのが8月中旬、東電が気づいたのが9月2日と指摘、二重三重四重のチェックを構築したにも関わらず事故が起きたと指摘した。さらに、何回も事故を繰り返す緊張感のない、いいかげんな、責任もとらない東京電力、原子力委員会、県、マスコミを含めた体制全てを許すことができないと語った。このように参加者からは国、政府機関、東京電力に対して多数の厳しい意見が投げかけられた。

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