れいわ新選組の大西つねき氏が、7月3日に自身のYouTubeアカウントで配信した動画の中で、「高齢者の命を選別すべき」と発言したことに対して、れいわ新選組は昨日16日午後4時より参議院議員会館で臨時総会を行い、その後、山本太郎代表が記者会見を行った。
記者会見は当初、午後7時半から行われる予定だったが、総会が長引き、始まったのは午後9時15分だった。
記者会見には山本代表と木村英子参議院議員、舩後靖彦参議院議員が参加。最初に山本代表から、大西氏が除籍処分となったこと、評決は除籍の提議に対し、委任1を含め、賛成14、反対2であったこと、反対の2票は、「命の選別は許さない」という点では賛成と同じであったものの、除籍処分ではなく離党勧告が相当ということでの反対であったことが説明された。
続いて木村議員が「大西つねきさんの『命の選別を政治でやらなければならない』という発言に恐ろしさを感じている」と述べ、「参議院選で立候補しようと思ったのは、山本太郎さんが『障害を持っている当事者が政治を変えて欲しい』と言った、その精神に感動し、障害を持ちながらも多くの障害者の現状を少しでも変えるために議員になった」と語った。
木村議員は「その中での大西さんの発言は、恐怖とともに人として絶対に許すことができない」と表明。その上で「大西さんのような発言は、大西さん個人に向けられるものではなく、社会全体の問題だと思います。障害者の現状をわからず、分けられてきたことでお互いを知らない。そして知らないことからくる差別、それが浮き彫りになったんだと思います」と訴え、これからの活動でそうした差別と向き合っていくと決意を述べた。
また、舩後議員は、大西氏の動画内での発言について「到底容認できるものではない」と述べ、次のように語った。
「大西氏は『障害者やその他の社会的弱者を対象にしたものではない』との趣旨のことをおっしゃっています。しかし、そこで一度、大西氏の言うように、順番として、高齢の方からという線引きを許してしまえば、その対象はあらゆるところに広がっていきます。
最初は高齢者、次は障害者、難病患者、稼げない人。私は進行性の難病があり、人工呼吸器を使わなければ、寿命が尽きています。大西氏の表現する順番どおりで言えば、すでに 線引きの対象にされていたでしょう。
当初、当事者の声を聞く機会を設けるということで、大西氏がご自身の発言の問題に向き合っていただくことを期待しました。しかし、私も会の一部を見ましたが、その時大西氏の発言からはおごりを感じました。
氏の経歴を見ても、氏自身がおごらないのは難しいと感じます。
おごるとは、相手に対し、自分の方が上だと思う心がある、自分に執着することからくる慢心がある、間違ったことを言っても正しいと言い張る我心、つまり自我に囚われた心がある、の3つです」
そう語った舩後議員は、「そのような人物は政治家に向かない」と断じた。
舩後議員はそれでもなお「私の意見は大西氏を除籍、ただし、レクチャーは何度でも受ける権利は与えるというものでした」と、コメントした。
この後、木村、舩後両議員が退場し、山本代表より総会の経緯が説明された。