2019年末に元自民党の秋元司衆議院議員が収賄容疑で逮捕された、カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致をめぐる問題については、2020年1月6日の日刊ガイドでもレポートした。
この「カジノ誘致収賄疑惑問題」は、秋元議員以外にもさらに多くの議員が関与している可能性が高まっている。そんな折、日本維新の会所属の下地幹郎衆議院議員が沖縄県那覇市の事務所で昨日午後3時に記者会見を行い、日本へのIR参入を目指していた中国企業「500ドットコム」の顧問から、政治資金として現金100万円を受け取っていたことを明らかにした。
そこまでカジノ誘致がしたいのか!? 維新の会の代表は自党の議員のIR汚職もどこ吹く風!
自党の衆院議員が100万円を受領した現実があるにも関わらず、維新の会の松井一郎代表は昨日の記者会見で、「IRの政策の話と個人の資質の話は分けるべき」「状況は分からないが、お金を貰っていたならけじめを付けるしかない」などと、まるで他人事のように話した。
▲松井一郎代表(IWJ撮影)
これに対して岩上安身は以下のようにツイートしている。
「IRに絡んで自党の議員の収賄の容疑が取りざたされているのに、『IRの政策』と『個人の資質』を分けるべき⁉︎ 松井氏は、何をいってるのだろうか。そんなにIR政策に固執するのは、いったいどんな理由からか」
■岩上安身のツイート
根深い利権の闇。下地幹郎議員は「カジノ誘致」だけではない! 「辺野古埋め立て」の利権にも大きく関与!!
そもそも下地議員は、沖縄で辺野古基地建設工事を受注している会社の創業者一族の出身である。さらに沖縄におけるカジノ誘致は、普天間基地の辺野古への移設推進の交換条件として、国から地元経済の振興策として提示されているものと言われている。つまり、下地議員は「辺野古埋め立て」及び「カジノ誘致」の利権に大きく関与している政治家である。
「カジノ誘致収賄疑惑問題」に、維新の会が深くかかわっている可能性はないのだろうか。松井氏の発言は、そのような疑念さえ抱かせるものである。
昨年末から、「桜を見る会問題」同様に「カジノ誘致問題」についても野党の合同ヒアリングが始まっているが、有権者の支持を得られない政策であることに加え、政治家が裏で賄賂を受け取っていた案件であることが決定的となった現在、計画の推進はますます困難になり、各地で行き詰まっていくのではないだろうか。
野党は合同で「カジノ問題追及本部」を結成したが、IWJは1月7日午前9時から「第1回 カジノ問題追及本部ヒアリング」を中継した。秋元司元IR担当副大臣の逮捕やカジノに関する問題などについて、新里宏二弁護士を招き、内閣府、国交省、法務省よりヒアリングしている。ぜひご覧いただきたい。
加えて、大晦日まで続けられた合同ヒアリングの模様は、こちらからご覧いただきたい。