自然エネルギーを有効活用した生活を考えるセミナー 講演と説明・見学 2012.12.19

記事公開日:2012.12.19取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・富山/奥松)

 2012年12月19日(水)14時から、岡山市の木になる情報館で、「自然エネルギーを有効活用した生活を考えるセミナー」が行われた。福島県川内村で自然エネルギーを活かした生活に取り組み、震災によって岡山に避難した大塚尚幹(おおつかしょうかん)氏の講演と、木になる情報館のさまざまな取り組みが説明された。今後、20年間に電気料金が2.5倍になると予想する大塚氏は、自然エネルギーによる自立した生活を築いていく必要性を語った。

■全編動画
※2012年12月19日収録のものを12月23日に録画配信しました。

  • 講演 大塚尚幹氏(一級建築士、木こりの家プロジェクト)
  • 主催 ハウジング山陽・木になる情報館
  • 日時 2012年12月19日(水)14時
  • 場所 木になる情報館(岡山県岡山市)

 独立電源とは、発電のため、電力会社からの配線とは別に、独立した配線を利用する。一般的には、ソーラー発電や風力、水力発電などで電気を起こしてバッテリーなどに保存して使用される。

 福島県で、自立生活の基盤作りのために、独立電源グリーン電力認証第一号を取得した大塚氏は、最初に3.11の震災での経験を語り、「川内村での2004年から2011年までの生活は、独立電源で賄うことができた。上手に活用すれば、生活で使用する9割の電気を発電することができる。これは災害時には非常に心強い」と独立電源のメリットを話した。

 続いて、独立電源を利用する動機のひとつとして、今後、電気代が上がるだろう、という自身の予想を語った。大塚氏は、石油1バレルの価格が、1986年から2000年まで、20ドル前後だったのに対して、2000年以降、110ドルまで価格が上昇した点を指摘した上で、「石油の埋蔵量も1987年を境に目減りしている。石油価格の上昇と共に、電気代が現在の2.5倍になるだろう。円安に振れれば、ガソリンや灯油の価格も上がる」と指摘した。石油を始めとするエネルギーの価格が上がっていくであろう将来に対処するためには、「消費税も上がり、石油が欲しくても買えない時代が来る可能性が高い中で、独立電源を20年間利用したとすれば、減価償却も成り立つ」と説明し、自然エネルギーでの発電を推奨した。

 世界の気候については、海流の動きが鈍くなっていることを指摘し、「原因はわからないが、暖流の動きが悪く、暑い地域はより暑く、寒い地域はより寒くなるだろう」と述べた。また、エチオピアの大地が10日間に60キロの距離に渡って、8メートル幅の断裂を起こした例を紹介し、「今までの地質学上、あり得ない速度で大陸が動き始めている」と警鐘を鳴らした。

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