2012年12月8日(土)13時から、沖縄県宜野湾市の沖縄国際大学で「9.30普天間基地ゲート封鎖を考える『場』」が行われた。9月29日から30日にかけてのゲート封鎖から強制排除までの様子について、『9.30をふり返る』と題して、そのとき現場にいた当事者たちが話をした。また、イギリスの反核運動団体の活動について、佐賀大学教授の豊島耕一氏が特別講演を行った。
(IWJテキストスタッフ・花山/奥松)
2012年12月8日(土)13時から、沖縄県宜野湾市の沖縄国際大学で「9.30普天間基地ゲート封鎖を考える『場』」が行われた。9月29日から30日にかけてのゲート封鎖から強制排除までの様子について、『9.30をふり返る』と題して、そのとき現場にいた当事者たちが話をした。また、イギリスの反核運動団体の活動について、佐賀大学教授の豊島耕一氏が特別講演を行った。
■全編動画
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三宅俊司氏は、9月29日から30日の普天間基地ゲート封鎖から排除の経過について、「大山ゲートでは、道路交通法違反で排除された」と話した。この件に関して「米軍敷地内であるため、警察が関与するものではなく、米軍が権限をもっているのでは?」という議論になったが、三宅氏は「この場所が米軍の管理下であると認めると、大山ゲートの入口まで市民が入っていけなくなることを考慮して、この場所を警察が取り締まった証拠を残した方が良いという判断で、最終的にゲートまでは公共の道路として対応した」と説明した。
三宅氏は、沖縄における核の問題についても触れ、「ホワイトビーチでは、月に何回も原子力潜水艦が入港している。沖縄では原子力の危険はないと言われているが、政府は原発事故に対するマニュアルを用意している」と話した。そのマニュアルでは、事故があった場合、500メートル以内では堅固な建物に避難、500メートル~1.2キロの範囲では、単に建物の中に避難することだけが決まっているという。「原発事故が起きた福島では、何十キロの範囲で避難し、長期にわたり帰れない状況になっているが、沖縄の原発事故マニュアルには1.2キロの範囲のことしかない。沖縄には原発がないと思うのではなく、いつも危険な状態と向き合っている、と認識する必要がある」と、三宅氏は警鐘を鳴らした。
山内末子氏は、県議会での強制排除の問題に関する質問と、それに対する沖縄県警察本部長、村田隆氏の答弁について報告した。「野嵩ゲートにおける不退去罪で排除した人たちを、公道で4時間ちかく監禁・軟禁した法的根拠について問うと、村田氏は『その場所から帰宅あるいはトイレに行くことは自由にできると報告を受けており、逮捕や監禁の事案はない』と答弁した」と話した。「法的根拠に関して、繰り返し村田氏に確認したが、村田氏は、野嵩ゲート前に戻る人たちが生じないように処置をした、との答弁を繰り返すのみで、監禁・軟禁に対する具体的な法的根拠には触れなかった」と述べた。
豊島耕一氏は、イギリス市民による核廃絶を進める団体、トライデント・プラウシェアズが企画した、ファスレーン365に参加した時の様子を紹介した。ファスレーン365は、2007年、スコットランドにある核兵器基地の機能を麻痺させるため、3つのゲートを24時間365日封鎖するアピールで、地元だけでなく世界中の市民を招待して実施したという。豊島氏は「このアピールは結果として、24時間365日の封鎖とはいかなかったが、広島の被爆者が参加した様子は現地のマスコミで大々的に報道され、大きな効果をもたらした」と話した。また、現地で豊島氏らが行った、道路に鶴を並べる抗議行動について、「警察が交通を止めてくれたことで実施できた。短時間のアピールは、表現の自由として扱われる」と、日本の警察との対応の違いを語った。