又市征治社民党党首「実情戒厳令を敷く内容の緊急事態条項は断じて許す訳にはいかない!」と断言!「憲法とは本来国民の権利を守る、政治権力を主権者国民が縛るもののはず」~11.20定例記者会見 2018.11.20

記事公開日:2018.11.26取材地: テキスト動画
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(取材・文:大下由美)

 2018年11月20日、参議院本館にて、社会民主党 又市征治党首の定例記者会見がおこなわれた。

 自民党は、現在開会中である臨時国会で党の改憲条文案を提示することを目標としており、その後憲法改正が発議され国民投票になった場合、最低投票率・絶対得票率(注1)の制限がないため、日本会議のような草の根保守が組織票を動員すればきわめて有利になる。また民放連(日本民間放送連盟)も2018年9月20日にCMの量的制限を自主的に設けないなどと発表しており、組織力・資金力がある政党が有利となってしまう。

(注1)最低投票率とは、有権者数に対する投票者数の割合のことであり、絶対得票率とは、得票数を有権者総数(棄権者も含む)で割った数値である。すなわち、投票数や得票数が有権者数の10%以下であろうと、1%以下であろうと、投票者がいれば、その投票の中の賛否で決定される。

 IWJは、2018年3月に自民党が新たに発表した改憲4項目のうち、国民の権利を制限し独裁に直結する緊急事態条項については以前よりも危険性が増したとの指摘もあることをとり上げ、「社民党は、自民党の改憲草案、特に緊急事態条項の危険性についてどう考えているのか。また国会だけではなく、国民運動として、緊急事態条項の危険性を野党政治家がリードして訴えなければいけないのではないか」と質問した。

 又市党首は、2017年に自民党から改憲の4本柱が明らかにされた際に社民党で見解を出していることを説明し(注2)、「参議院選挙区の合区解消については公職選挙法を変えれば、教育無償化については憲法26条に書かれてあり、財政措置を取ればいいだけのこと。憲法を変える必要はない」と述べた。緊急事態条項については、「実情中身は戒厳令を敷くような内容であり、反対。断じて許す訳にはいかない」と喝破した。

(注2)当面の改憲の論点に対する見解(社民党Official Web Site、2017年7月20日)

 国民運動としては、「安倍9条改憲NO!全国統一署名(3000万人署名)」を市民と一貫して取り組んでおり、今後国民投票になった場合でも、「改憲NO」の多数派形成のための活動をおこなっているとの回答だった。

 又市党首は、「憲法とは何なのか。本当は国民の権利を守るため、政治権力を主権者国民が縛るもののはずだが、まったく逆になってしまっている。国民の大多数が賛成できるようなものでなければならない。憲法の見方が狂ってしまっている」と訴えた。

 また、IWJは2018年11月8日に朝日新聞が、橋下徹氏が自由党の小沢一郎代表、国民民主党の前原誠司氏と会食をしたと報じ、これにより「小沢氏の自由党が国民民主党と合流、橋下氏が日本維新の会の一部議員を引き連れて加わり、野党再編の『顔』となるのではないか」と日刊ゲンダイの憶測報道があったことをとり上げ、条件付きで改憲に賛成する野党が結集することの危険性について見解をたずねた。

 又市党首は、「自由党と社民党は、統一会派(希望の会)を組んでおり、そこまで重要な動きがあるなら話があると思うが、今の段階では何もない」と説明し、「(日刊ゲンダイの)憶測報道は現実性がないし、野党に新たに改憲に賛成する勢力ができるとはまったく思っていない」という見解を示した。

 冒頭の発言では、11月16日に法務省が、失踪した外国人技能実習生を対象に2017年におこなった調査結果に誤りがあったと認めたこと、そしてそれでもなお衆議院法務委員会の葉梨康弘委員長が職権で委員会を開こうとしていたことが述べられた(注3)。

(注3)その後11月16日に立憲民主党が葉梨委員長の解任決議案を提出したが、20日の衆院本会議で否決された。

 又市党首は、2018年2月に働き方改革関連法案の審議において安倍総理が「裁量労働制の適用者の方が一般労働者より労働時間が短いというデータもある」と答弁した内容が虚偽であったことをとり上げ、「またしても政権に都合の悪い情報を隠ぺいするために虚偽データを出したと、我々は疑わざるを得ない」と批判した。

 続いて、11月17日に麻生太郎副総理兼財務大臣が、東京大学卒の北橋健治北九州市長について発した失言への批判、11月14日に日ソ首脳会談後安倍総理が発言した「1956年の日ソ共同宣言(注4)を基礎として平和条約交渉を加速させる」ことに対しての見解、11月16日におこなわれた5野党1会派と市民連合の意見交換会の報告があった。

(注4)「歯舞群島、色丹島の2島の引き渡し」が明記されている 。

 IWJは、2018年3月に自民党が新たに発表した改憲4項目の条文にある、危険性が高まった緊急事態条項について、岩上安身による永井幸寿弁護士インタビューをおこなっている。ぜひ、あわせてご覧いただきたい。

 また、まともな規制がない国民投票法については、ノンフィクション作家で元博報堂社員の本間龍氏に岩上安身がインタビューをおこなっている。こちらもぜひ、ご覧いただきたい。

■ハイライト

  • 日時 2018年11月20日(火)14:00~
  • 場所 参議院本館(東京都千代田区)

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