2012年11月4日(日)18時過ぎから、京都市下京区のひと・まち交流館 京都において、「げんぱつ震災を生き延びる為の緊急対談・トークライブ『原発震災への備え、十分ですか? 原発事故避難の基礎知識を学びませんか?』」が、ママパパ&放射能バスターズ京都の主催で行われた。
(IWJテキストスタッフ・柴崎/奥松)
2012年11月4日(日)18時過ぎから、京都市下京区のひと・まち交流館 京都において、「げんぱつ震災を生き延びる為の緊急対談・トークライブ『原発震災への備え、十分ですか? 原発事故避難の基礎知識を学びませんか?』」が、ママパパ&放射能バスターズ京都の主催で行われた。
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最初の講演は、守田敏也氏が「大飯げんぱつ事故想定の際の避難訓練の心構え」と題して行った。守田氏は「大飯だけが問題ではなく、福島第一の4号機が倒壊すると東日本は壊滅する。私たちのやれることは広域の避難訓練である」と話し、災害時に避難を遅らせる要素として、以下の3点を挙げた。①正常性バイアス=避難すべき事実を認めず、事態を正常と考えること。現実を認めないで心の不安を管理すること。②同調性バイアス=とっさの時に周りの行動に自分を合わせること。③パニック過大評価バイアス=パニックを恐れて危機を伝えないこと。そして、「これらのバイアスの退治に最も効果的なのが避難訓練であり、これは災害心理学で確信的に言われていることだ」とした。
次は平智之衆議院議員の講演「電気は足りている。科学に基づいた禁原発論」が行われた。平氏は政府の3つの問題点として、収束宣言、スピーディの計算結果を住民の避難に使わなかったこと、冷温停止状態宣言、を挙げた。そして、自らの専攻した材料工学の視点から、原発の安全性を保証するという5重の壁について、「1番中心のペレットは2700度で溶け、その外側のジルコニウムは1800度、鋼鉄の圧力容器と格納容器は1500度、一番外側のコンクリートの建屋は1250度で溶けるため、全く壁の役割を果たさない」と指摘した。
また、「原発事故は10年に1度起こっている。加圧型の炉は安全だという議員がいるが、誰かの言ったことをそのまま言っているだけ」と批判した。また、「観測以来113年ぶりの猛暑であった2010年夏の電力のピークと、国民が節電に努めた2012年夏の電力消費量の差は2600万キロ。原発26基分である。日本の原発54基のうち、定期検査により常時動いているのは30基。節電で下げた電力は、稼働している原発全体の発電量に匹敵する。他の電源を無理やり休ませて使っている原発はいらない」と、持論を述べた。
後半の対談で、政治は信用できないという守田氏に対し、平氏は「野田総理は官僚の原稿を読んでいるだけで、原発について現実に自分で調べていない。知らない。石原都知事もそうではないか」と話し、「その程度の情報も国会議員間では共有されていない。それを提供してやれば、納得すると思う」と述べた。