加計学園問題をめぐりついに安倍政権の「圧力」が明らかに!? 民進党が調査チームを立ち上げ! ヒアリングに応じた文科省・内閣府の幹部らは「記憶にございません」の一点張り! 2017.5.17

記事公開日:2017.5.18取材地: テキスト動画
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(取材・文:城石エマ)

 学校法人・加計学園の獣医学部新設は、やはり安倍総理の「肝いり」だった――。

 そう確信せざるをえない事実が明るみに出てきた。

 2017年5月17日、朝日新聞が「加計学園の新学部『総理のご意向』文科省に記録文書」としたスクープを報道した。愛媛県今治市の国家戦略特区に加計学園が新設する獣医学部について、文科省が内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」などと言われたとする記録を文書にしていたという。文書の記録が事実であれば、獣医学部新設への関与を否定してきた安倍総理の国会答弁は、虚偽であったことになる。

▲加計学園・岡山理科大学獣医学部の建設予定地(2017年3月26日撮影)

 今回新設が目指される獣医学部は、今治市や愛媛県が2007年から2014年の間に15回にもわたって「構造改革特区」による設置を提案してきたものの、獣医師の数は十分であるとして、採用されてこなかった経緯がある。

 ところが、安倍政権のもと創設された「国家戦略特区」に、2015年、今治市が特区認定されると、翌年には国家戦略特区諮問会議が獣医学部の新設を認める方向を打ち出し、募集をかけた。そこに応募してきた唯一の学校法人が、加計学園だった。

 この獣医学部のために、今年3月3日には今治市議会が、「加計学園」に16.8ヘクタール、約36億7500万円の土地を無償で提供したうえに、校舎建設費の補助金として今後8年間で計64億円を支払うことを決定した。

 あまりにも不自然な形で決まった加計学園の獣医学部新設に、多額の公金補助、そして、同学園の理事長を務める加計孝太郎氏と安倍総理が、非常に懇意な間柄にある事実が相まって、この獣医学部新設問題は大きな「疑獄」に発展した。

 「森友学園問題」同様、政府の不誠実な答弁の繰り返しにより、疑惑が一切解明されていないこの問題は、今回の新事実発覚で新たな局面を迎えるのか――?

 朝日新聞がスクープを報じたこの日、民進党は「加計学園疑惑調査チーム」を立ち上げ、文科省、内閣府、農水省の幹部らにヒアリングを行った。

 IWJはこれまで、実際に今治市の獣医学部建設予定地や系列の別の大学に現地取材をしてきた。また、岩上安身は日本獣医師会顧問・北村直人氏(前衆議院議員)に独走インタビューをおこなっている。

 このスクープが飛び出した5月17日、IWJにTV朝日「報道ステーション」から北村氏の画像使用の依頼があったが、北村氏ご本人の「地上波の大メディアでの使用は控えていただきたい」との意向により、現在北村氏のインタビューがご覧いただけるのはIWJのみとなっている。この貴重なインタビューをぜひ、あわせて御覧いただきたい。

■ハイライト

  • 日時 2017年5月17日(水)16:00~
  • 場所 衆議院第1議員会館 地下1階 大会議室(東京都千代田区)

朝日報道については「確認中」 文科省大臣官房審議官は松野文科相の答弁を繰り返すのみ

 調査チームには、森友学園問題で鋭い追及を続けてきた玉木雄一郎議員、今井雅人議員、辻元清美議員らをはじめ、宮崎岳志議員、福山哲郎議員など、多くの議員が参集した。同チームの座長には、桜井充議員が就任した。

▲ヒアリングにのぞむ民進党議員――(左から)白真勲議員、辻元清美議員、逢坂誠二議員、玉木雄一郎議員

 ヒアリングに招致されたのは、内閣府地方創生推進事務局の塩見英之参事官、文科省の松尾泰樹・大臣官房審議官、串田俊巳・大臣官房総務課長、新木聡・高等教育局高等教育企画課大学設置室長、農水省の磯貝保・畜水産安全管理課長だった。

 冒頭、今井議員より今回の報道に対する見解を問われた文科省の松尾審議官は、「確認中でございます」と発言。この日の午前中に開かれた、衆院文部科学委員会に出席した松野博一文科相の答弁を繰り返しただけだった。

▲(左)内閣府地方創生推進事務局の塩見英之参事官、(中央)文科省の松尾泰樹・大臣官房審議官

 これを聞いた桜井議員は、「通告していますので」として、翌日の委員会での答弁を強く念押しした。

「森友学園」で問題になった「文書破棄」 今回はきちんと管理されているのか?

 森友学園問題でも追及を重ねてきた辻元議員は、財務省が森友学園問題に関わる文書を「廃棄した」と主張してきたことを振り返りつつ、「森友学園のときには(財務省は)破棄してしまったが、この問題は非常に直近の出来事。取っておいているのか?」と質問。

 これに対し、文科省は「戻って確認しないと申し上げられない」、内閣府は「規則にしたがってきちんと保存している」と述べるにとどまった。

「これは官邸の最高レベルが言っていること」――「官邸圧力」の決定打となる疑惑の文書を前にしても「記憶にございません」

 宮崎議員は、当該文書が文科省の最高幹部の間で取り交わされていた文書であることを指摘し、松尾審議官に「自分でご覧になったことのあるものがあるのでは?」と問いかけた。

 ここでも「記憶にございません」と首を振る松尾審議官に、「今文書を見てもらったら」と、今井議員、桜井議員らが当該文書を直接手渡す場面も見られた。

▲松尾審議官(着席)に文書を手渡す今井雅人議員(左)と桜井充議員(右)

 手元の文書を眺める松尾審議官に、宮崎議員は文書を読み上げつつ、次のように質問した。

 「『獣医学部開学にかかる内閣府からの伝達事項』というデータがあります。『平成30年4月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを共有いただきたい。成田市ほど時間はかけられない。これは官邸の最高レベルが言っていること』という表現があります。『官邸の最高レベルが言っていること』について覚えは?」

 加計学園の獣医学部新設のために、官邸が実質的な「圧力」をかけていたと取れるこの部分について、松尾審議官は「申し訳ございません、覚えがございません。記憶には…はい」と、やや早口に述べた。

 この日のヒアリングでは、各省庁の幹部らが「記憶にない」「確認していない」を繰り返すばかりであった。あまりにも不誠実な回答の連続に、時折、議員らの間からは苦笑が漏れた。

▲省庁幹部らの不誠実な答弁に苦笑する民進党議員ら

 「官邸圧力」の存在を明らかにできるかどうか――。野党とメディアの踏ん張りにかかっている。

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