2012年10月27日(土)14時から、青森市の青森県教育会館で「青森県革新懇 総会・講演会」が開催された。講演会は総会の前に催され、日本共産党で国際委員会事務局長を務める森原公敏氏が「『領土問題』の真相と解決への道」と題した講演を行った。
中国との尖閣諸島領有問題を中心に、その歴史から解決の提案までを語ったほか、韓国との竹島問題にも語った。
(IWJテキストスタッフ・角田/奥松)
2012年10月27日(土)14時から、青森市の青森県教育会館で「青森県革新懇 総会・講演会」が開催された。講演会は総会の前に催され、日本共産党で国際委員会事務局長を務める森原公敏氏が「『領土問題』の真相と解決への道」と題した講演を行った。
中国との尖閣諸島領有問題を中心に、その歴史から解決の提案までを語ったほか、韓国との竹島問題にも語った。
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「1868年、明治政府が、台湾出兵をはじめとする侵略戦争という政策をとったことが、歴史全体の流れにおいて、尖閣諸島問題につながっている」。領土問題をテーマとする森原氏の講演は、琉球王国や明治政府の歴史を丁寧にふりかえることから始まった。明治政府が展開していった日清戦争や日露戦争、その後の朝鮮半島や満州の支配、第二次世界大戦など、日本の戦争史と、そのたびに結ばれた条約を踏まえながら、尖閣諸島や竹島の編入が、歴史的にも国際法上にも正しいこと解説した。
また、「15世紀から尖閣諸島は文献に出てきている」「台湾の付属諸島が尖閣である」といった、尖閣諸島に関する中国の主張についても説明した上で、「日中両国ともに、監視船を派遣するなどの物理的対応の強化を行わないこと」と、具体的な対応を示唆した。
森原氏は「尖閣諸島の問題は、日本の中国侵略という歴史の中での出来事。中国国民に対しても、過去の侵略戦争に対する真剣な反省とともに、歴史的事実と国際的な道理を冷静に説いて理解を得る必要がある」とし、「領土問題は10年くらいで簡単に片付く問題ではないと思う」と落ち着いた口調で話した。
また森原氏は、韓国との竹島問題にも言及した。「韓国内で、竹島の領有というのは、独立の象徴とされている」と述べ、歴史認識の違いが日本と大きく異なる点で、尖閣諸島問題とは違う難しい側面があると話した。「そんな中で、竹島を編入したことが正当な行為だったのか、改めて考えることが、解決には必要だ」と述べた。