「一体化した野党連携は民進党が本気になれば一日でできる話」――惨敗を期した東京10区補選で自由党・小沢一郎代表が民進党に苦言!「政権を担って政策を実行する気があるのか」 2016.10.25

記事公開日:2016.11.5取材地: テキスト動画
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(取材・安道幹、文・ぎぎまき)

 「ようは安倍政権に代わって、国民のために政権を担い、政策を実行する意思が民進党にあるかどうかだ」

 2016年10月25日、自由党の定例会見で、小沢一郎代表は野党候補が惨敗した東京10区補欠選挙(10月23日)を振り返り、「野党に対する期待感が現時点で全くないということに尽きる。野党の一体的な連携は民進党が本気になれば、一日でできる話だ」と、歯切れの悪い民進党のリーダーシップに苛立ちを見せた。

かつての自由党は新しい憲法方針で「基本的人権」を「公共財的なもの」に位置付け!? IWJが直撃質問

 10月12日、生活の党は「自由党」に党名を変更した。その理由を小沢代表は、「自由党時代は政治理念も政策も非常に筋道の通った活動をすることができた。原点回帰ではないが、みんなの意思が一致した」と説明している。次期衆院選に向けた保守層の支持掘り起こしを匂わせた形だ。

 かつての「自由党」は平成12年12月、「新しい憲法を創る基本方針」を出している。「基本的人権の保障」に触れた項では、基本的人権を「国家社会を維持し、発展させるための公共財的なものである」としている。これでは個人の基本的人権は「国家の維持発展」という目的に奉仕する道具のようにしか聞こえない。基本的人権は国家のために制限されかねない、とも受けとれるが、どうなのか。会見でIWJ記者が質問すると、小沢代表は「そういう意味ではない」と否定し、次のように続けた。

 「社会は国民によって構成され、国民自身の基本的人権を守るために憲法がある。人類の歴史は、自由と基本的人権を獲得するための、権力者との闘いの歴史だ。そのことの意味であって、国を統治するための手段とは、まったく考え方は別です」

小沢氏は「集団的自衛権」容認派なのか? IWJの質問を真っ向から否定「安倍さんが進めているのは、あれは“リンチ”だ」と痛烈批判

 小沢氏はかねがね、国連を中心とした「集団安全保障」に日本が積極的に参加すべきだと主張してきた。この概念は安倍政権が進める「集団的自衛権」と質を異にするのか。IWJの質問に対し小沢代表は、現政権のもと進められている「集団的自衛権」は“自衛”ではなく、“リンチ”だと痛烈に批判した。

 「安倍さんの(集団的自衛権)は、どこかの国と(一緒に)紛争地帯に行って、武力行使してもいいというもの。これは“リンチ”だと私は言っている。

 ベトナム戦争もアフガン戦争もイラク戦争も“リンチ”だ。ブッシュ大統領はあれを『アメリカの戦争』だと言った。国連に文句言われる必要はない、『俺たちの戦争だ』と。それはリンチで、それはダメだと。それに(日本が)加わるのはとんでもない話だ。古典的な主権国家論では本当の平和はこない」

 小沢代表は、日本政府による「集団的自衛権」は憲法違反であり、国連を中心とした平和の維持に積極的に参加すべきだとする持論を強調した。

■ハイライト

  • 会見者 小沢一郎代表、山本太郎議員
  • 日時 2016年10月25日(火) 16:30~
  • 場所 参議院議員会館「希望の会(自由・社民)会派事務室」(東京都千代田区)

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